(アッサラーム アライクム!(こんにちは!))
僕たちは予定どおり現地時間、昨日の午前10時5分に、
クウェート国際空港に到着しました。
というと、無難な振り出しに聞こえますが、
例によって「想定外が想定内」は僕らの旅のお約束。
そこをお話する前に、まずは時計を27日(月)の夜に戻しましょうか。
青砥駅を発着するスカイライナーの時間が微妙なため、
(16時〜18時間がすこんと抜けているのですよ)
チェックインの3時間前に成田空港第2ターミナルへ。
ここで余裕を持ったのは、もうひとつ理由があります。
それは食事。
成田空港第2ターミナルは出国してしまうと、
飲食店が極端に減ってしまうのですよ。
しかもほとんどの店のラストオーダーは21時。
くわえて値段の高さは外国並みときているでしょ?
そこで早めに行って、選択肢が多く、
値段も妥当な出国前のお店でゆっくりディナー。
これ、外国の空港に行くと毎回思うのですが、
日本の国際空港って、なんでこうも飲食店が少なく、
その営業時間が短いのでしょうね。
ま、成田空港は24時間営業でないから仕方ないにしても、
羽田空港で夜間や早朝のフライトのときは、かなり不便なんですよ。
以前、ホットドッグくらい齧って行こうか、と思ったら、
僅かに開いているお店に乗客が殺到し、
40分並んで買ったことがありました。
以来、こういう時間帯の場合はコンビニのサンドウイッチが定番です。
せっかくの旅の始まりに、さみしい話ではないですか。
さて、そんな思いを吹き飛ばしてくれたのが機内食。
今回お世話になったカタール航空さんの、
以前と変わらない、
いや、それを越えるホスピタリティーには感激しました。
日本発の便にもかかわらず、
出てきたチキンビリヤニのおいしさといったら、

ふたりして思わず「こ、これはっ!」とうなる本格派じゃないですか。
機内食ケータリング企業の努力は並々ならぬものがありますね。
と、感動しつつも食べ終わった僕らはこれまた予定どおり気絶。
気が付けば、着陸2時間半前の朝食です。
そしてこれまた眠さを理由にパスしちゃ後悔する、
おいしいパンケーキのスウィートポテトピューレ添え。
こうして12時間30分のフライトタイムもあっという間に過ぎたのでした。
久しぶりのハマド国際空港は10周年記念でイベント中。
以前の不便な離れ小島型ターミナル群を知る身としては、
まさしく10年一日でしょうか。

謎のイエローベアーが鎮座する近未来型空港は、
そのファッショナブルなデザインもさることながら、
機能的に充実しており、
何より飲食店が豊富なところがいいですね。
で、クウェート国際空港です。
着陸した滑走路はいかにも中東らしい、埃っぽく殺伐とした様子。

そしてターミナルに入ったところで予想どおりの展開に・・・
「え? なんだこりゃ、出発ゲートじゃん」
そう、一般的にはボーディングブリッジを渡り、
ターミナルに入ったら、「Arrival」なり「Transit」のサインに従って、
通路を進んで行くでしょう?
ところがそこはお店が立ち並ぶ出発ゲートのフロア。
こういうのは以前トランジットで通過したコスタリカやパナマなど、
中米の空港であったきり。
で、ごちゃごちゃした中から「Arrival」サインを見つけ出し、
そこへ向かったときに目に入ったのが「VISA Insurance」のサイン。
しかし「おや?」と思いつつ「Arrival」サインに導かれて階下へ。
「あれ、どこでVISA代を払うんだろう?」
そう、クウェートのVISAは審査型ではなく、
エジプトやオマーンと同様の単純な入国料の支払いなのですよ。
自販機で印紙を買うとの情報もありましたが、
そんなものはどこにもありません。
「お、あそこにVISAカウンターがあるぞ!」
と近寄ってみれば、ブースの中は誰もいない。
そこで通りがかった警察官に、
「すみません、VISAはどこで申請するのですか?」
「上のフロアです」
なんと! さっき見かけたショップ街の前にあったところか!
で、そこへ戻ると入り口に申請手順が書いてあり、
1.整理券を取る
2.パスポートを自分でコピーする
(その表示の左横にボロいコピー機がありました。無料)
3.申請用紙に記入する
(右側に記入台あり)
次に窓口へ行って並んだら、フロアにいたスタッフが、
「番号が表示されますから座ってお待ちください」
なるほどブースの上には役所や銀行の窓口よろしく、
整理券番号が表示されています。
しかし番号は僕らのものより大きい数字。
どうやら申請用紙の記入に手間取っていたら、
スキップされてしまったようです。
そこで整理券を取り直してリトライ。
窓口でパスポート、パスポートのコピー、申請用紙、
クレジットカードを出し、料金はひとり9ドルとのこと。
やがてパスポート情報が記載されたA4の書類を渡され、
スタンプをポン。
さらにパスポートにも入国スタンプが押されていました。
で、「レシートを下さい」といえば、
「紙が詰まりました」とジャムったターミナルを見せられて終了。
さんきゅうべりまっち。
次にその書類を持って隣のブースへ行けば、
素早くスタンプの有無だけ確認して、
別の丸形スタンプを押したかと思うと、
「下へ行ってください」

う〜む、イミグレへ行くのはいいのだけど、
パスポートはすでに入国スタンプが押されているから、
意味があるのだろうか?
エジプトやオマーンでは、支払い証明書かシールをもらい、
それをイミグレで出してスタンプを押されたけど、
ここはどうなってるんだ?
と、並んでみれば、僕らと同じ運命だったと思しき白人旅行者が、
巡回している警察官に何かを尋ね、
普通はありえないイミグレブースの間にある隙間のような通路を抜け、
ノーチェックで行ってしまったじゃないですか。
案の定、僕らもさっきの書類を見せると、
「バイバイ!」の一言で以上終了。
遅れて着いたバゲッジクレームでは、
既に僕らが乗った便のターンテーブルは終了しており、
哀れなふたつのバックパックは部屋の隅に積み重ねられていました。
とまぁ、こんな具合で入国の流れというのは前情報が乏しく、
結局のところ、現場で臨機応変に切り抜けるしかないのですよ。
そうしてようやくアライバルフロアに出た僕らですが、
「待っていた」のは、
予約していたタクシーのドライバーが「待っていない」逆説的状況。
ったくもう! とWhat's Upでコンタクトしようとしたら、
国際空港なのにフリーのWIFIがないじゃん!
がっでむ! と毒づいて電話回線経由でインターネットに接続し、
メッセージを送ろうとしたら、どういうわけか通信エラー。
さなばびっち! と暴言レベルを上げれば先方からWhat's Upのコールがあり、
「Hello!」といえども応答なし。「Can you hear me?」と続ければ、
向こうは向こうで「Hello. Hello. Where are you, Sir?」と繰り返すばかり。
まざ〜ふぁ×××!とついにF系で通信を切り、
再度こちらから電話でコールするも、今度は呼び出し音が鳴らず。
しかし、ここで向こうからかかった電話に出たら、
「Where are you, Sir?」
「I'm waiting for you in front of the arrival gate!」
「Oh, I see, I see you!」
そういいながら近づいてきたのは30歳代のアラブ系。
こうなると想定していたので、
予約したときに、見つけやすい場所で、
僕の名前を表示していてくれと伝えておいたのですけどね。
ま、ここは中東。
インシャラー(神の御心のままに)の世界ですから、
郷に入れば郷に従うしかないのでございます。
はてさて、これからどうなることやら・・・
to be continued...
えーじ
