そこで偶然か、寝しなに読んでいた本もちょうど昨日の夜で読了。
タイトルはジャック・ケルアックの「オン・ザ・ロード」です。
今回はこの他、J・D・サリンジャーやパウロ・コエーリョなど、
青春時代に読んでいた本を読み返しているのですよ。
40年も経つと感じ方がだいぶ変わりますからね。
なかでも「オン・ザ・ロード」は僕のような古い旅人にとって、
バイブルのような存在。
バックパッカーはおろかヒッピーという言葉すらまだ生まれていなかった、
1950年代後半に書かれた本です。(僕もまた生まれてない)
もはや古典の域に入った作品なのですが、
半世紀以上を経てなお古びていないのは、
そのスピリッツが普遍的なものだからでしょうか。
初めてこの本を読んだ頃に比べると、スローラーナーな僕ですら、
ずいぶん後先のことを考えるようになりました。
しかし、50歳も過ぎて鏡に映っていたのは、
後先しか考えていない自分だったのですよ。
そう、そこには肝心の「今」がない。
これは大変ショックでした。
なぜなら若造のころの僕の定番フレーズは、
「人生はマラソンじゃねぇ。100メートルダッシュだ!」
だったのですから。
つまり、明日があるのを前提にちんたら生きるのではなく、
日々全力で駆け抜ける。
これを繰り返してある日、完全に燃え尽きて死ぬのさ。
こんなことを本気で言っていたのですよ。
ところが分別がつき始めると同時に、
明日を気に病み、昨日を悔やみ、
考え込んでいることがやたらと増えてしまいました。
いちばん大切な目の前のことにフォーカスできずにね。
しかし、旅に出たときは、あの頃に戻ることができるのです。
ととら亭にいると常にタスクリストが頭の中にあり、
これをやったらあれ、あれを片付けたらそれ、それを仕上げたら・・・
という無限ループにはまっていますからね。
ところが、こうして旅先にいたら、柴又での仕事はやりたくてもできません。
それが幸いして、かつてのように「今、ここ」に集中できる。
「オン・ザ・ロード」の登場人物たちはそれぞれ非常に個性的ですが、
(何といっても主人公サル・パラダイスのモデルがケルアック本人ですし、
他はギンスバーグやバロウズですからねぇ・・・)
共通しているのは「今しか生きられない」という愚直な不器用さ。
ディーンなんて若かりし頃の僕そっくりじゃないですか。
ほんと、読んでいて40年くらい過去に戻ったような気がしました。
さて、ベッドタイムストーリーだけではなく、
現実もまた原点に戻ろうとしています。
明日は午前中にエレバンを出発し、未経験の世界へ踏み出します。
事前にかなり調べたつもりですが、最後は行ってみなければわかりません。
そこでもしかしたら、2週間くらい音信不通になるかも・・・
しかし、心配しないでくださいね。
出たところ勝負は僕らの十八番。
電気仕掛けがなかったころの原点に戻り、どうにか切り抜けますから。
to be continued...
えーじ
廃墟になった子供鉄道の駅で
このブログを読みながら、今の私も「今を大切に」と意識したいと思いつつ、この先のことを案じることが多いと気づきました。旅先からのメッセージは、私の日常にとても良い影響や活力を感じさせてくれます。また次のブログが更新されることを心待ちにしています。
いつも温かい応援ありがとうございます!
僕らはプランAで進んでいるものの、予想どおりインターネット環境は問題が多発し、
ブログのアップデートができない状況です。
(このレスもちょいと捻ってやっておりまして)
今どこで何をしているかは通信が回復次第お話しますので、少々お待ち下さい。
とにかく旅人一年生に戻ったつもりで頑張ってます。
そしてルーキーというからには、学べることも盛りだくさん。
一歩街に出れば、いや、ホテルの部屋のドアを開けただけで、
こ、こりゃどうしたこっちゃ? が始まりますからね。
実のところ、先日からの半月間が、この旅の最大の難所なのですよ。
正直、こういうのはとことん草臥れますが、
同時に僕たちらしい旅をしてるな、という実感もあります。
心配なのは、ここまでいろいろあると、何からどう伝えたものやら・・・
という悩みの方かな?
今いえるのは、苦労してここまで来て良かった!ということ。
それではまたカオスの街中へ行ってきますね!