2026年01月28日

第27回取材旅行 その43

今日のポンティシェリは晴れ。気温は最低、最高ともに26度。
というといい感じの気候ですが、湿度が85パーセントもあるので、
午前中の市場取材から戻ったらもう汗だく。

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まぁ、こんな道を歩いて移動しているわけですからね・・・

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気候以上に売り手と買い物客の熱気でむんむんの市場

到着後の2日間は雨がときおり強く降る、あいにくの天気でしたが、
ここでギラリと南国らしく晴れました。

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ポンティシェリから望むインド洋。けっこう波が高く遊泳禁止。

この街での取材テーマはゴアのパナジに続き異文化混交。
ポンティシェリはフランス領だったため、
海岸線に並行する地域はコロニアル調の建物や教会がたくさん残っています。

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ポンティシェリのランドマーク、駅前のセクレッド・ハート・バシリカ。

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細い路地に入ると、こんなカラフルな家並みもあります。

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もちろんノラ牛も。つぶらな目がかわいい。

僕らが滞在しているのは駅前からホテルや飲食店が建ち並ぶ、
マハトマ・ガンジー通りを北へ200メートルほど行ったこんなところ。
エアコン付きの広いダブルルームが一泊6,230円。
宿相場の高いポンティシェリではお値打ちかな?
スタッフもフレンドリーで居心地抜群です。

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取材はFranco-Indianと呼ばれるクレオール料理にフォーカスしています。
歴史的背景からか、ここに来て急に欧米系旅行者が増え、
(といっても全体の5パーセント程度で、後はローカルっぽい)
お洒落なカフェやレストランがたくさんあるので、
取材の飲食店選びには困りません。
ここでチェックしている一例がこんな料理。

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ペリペリ・チキン

これはパナジで食べたバージョンとまったく違い、
どちらかというとモザンビーク版のフランゴ・ペリペリから、
ガーリックのニュアンスを引いてお洒落にまとめた一品。
盛り付けにセンスを感じますね。
そして次がムンバイのパルシー料理店でも食べた、チキンコトレット。

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スパイシーなチキンのひき肉を使った、いわゆるメンチカツですが、
パルシー版より辛みと香りが強調され、よりインディアン色が濃くなっています。
で、スパイスとフレンチの融合といえばこんな料理も。

garettepondy_in.jpg
マサラチキンのガレット

湯通ししたチキンの胸肉をさいころ大に切り、グリーンピースと共に、
マサラテイストの生クリームで和え、ガレットで包んだ一品。
食感と味のベースが西欧で、香りの輪郭がインドというハイブリッドです。
それからこれも横並びにするとおもしろい、ビンダルー。

vindaloopondy_in.jpg
エビのビンダルー

元来はポルトガルの「Vinha d'alhos(ワインとニンニク)」で肉を漬ける、
調理方法がルーツのこの料理。店によって差が大きく、
パナジでは「ほとんどカレーですね?」、
なくらいマサラ化の進んだケースもありましたが、
ポンティシェリではスパイス感が弱められ、より原点に近いものも。
ここではシーフードバージョンをトライしてみました。
いずれも素材の入れ替わりとローカライズの流れが読み取れ、
食文化の変遷を理解するうえで、またとないサンプルになっています。

余談ですが、示準料理ではなくても比較が楽しいのがチャイ。
ティーストールのないインドの街は存在しないと思いますが、
実は店によってだいぶ味が変わります。
なかでも「ここは一味違う!」と思って通っているのがこの店。

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写真右下のテーブルで注文と会計を済ませ、
商品ごとに色分けされたコインを左側のカウンターで出します。

終日大勢のお客さんで賑わっており、試しに飲んでみたら確かにうまい!
そこでその秘密は? とカウンターを覗いてみたら、
オーダーごとに濃く入れたスパイス入りの紅茶と温めたミルク、
砂糖を都度ミックスしているではありませんか。
それもミルクは加熱で固まったタンパク質が入らないよう、
口当たりを考慮して直前に濾すという念の入れよう。

teastall02_in.jpg
左がネルで淹れている紅茶 右が沸かしたミルク

ダメ押しがビジュアル的にもインパクトのある職人技。

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こうすることで均一に混ざるだけでなく飲みごろの温度になります。

一般的にはぜんぶ鍋に入れてぐつぐつ煮てしまうのですが、
こうして個別の素材を直前にミックスすることで、
雑味のない、香り高いチャイができるようです。
この手間暇かけた労作が、なんと1杯12ルピー(約20円)で飲める。
僕らが日に2回は通ったわけです。

teastall01_in.jpg
束の間、お客さんが途切れたところでキッチンにお邪魔して。

あまりの混み具合に最初は近寄るのもはばかられましたけど、
おずおず近付けば、スタッフのみならず、お客さんまで一緒になって、
「こいつにオーダーしろ」
「おカネを払って赤いプラスティックコインを受け取れ」
「あっちでそれを渡すんだ」
「ほら、できたぞ!」
と慣れない東アジア人の世話を焼いてくれて、僕らもすっかり仲間入り。

明日は鉄道でチェンナイに移動します。
ほんの数日の滞在でも、こうして街と人に馴染んでくると、
去るのが寂しくなってきますね。
旅から帰って思い出すのは、
どうしたわけか、こうした市井の人々との小さな出会いなんですよ。

to be continued...

えーじ

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「どこから来たの?」
レストランで取材中に、かわいいレポーターから逆取材を受けて
posted by ととら at 01:23| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
こんにちは。
無責任気味にこの街をご紹介したけど、お楽しみいただけたでしょうか。ここしばらくインドって縁がないので、拝見してて羨ましく感じました。こちらインド耐性かなり低下してそうですw。

今回はもう北上されるとのことですが、次回はケララ州のThiruvananthapuram(またはTrivandrum)からKovalamビーチいかがでしょう。インド式海水浴をご覧いただけますよ。
Posted by ニシモト夫 at 2026年01月30日 10:32
ニシモト夫さま

今回は南インドの情報提供ありがとうございました。
おかげさまでポンティシェリでは実に有意義な取材ができました。
ほんと、インドは奥深いですね。掘っても掘っても次が出てくる。
旅の難易度はスタイルに左右されるので、
僕らのような市井のリサーチを除けば、十分お楽しみいただけると思いますよ。

何より四半世紀ぶりに訪れて、鉄道、飲食店、ホテル、通信の面では、
たいぶ旅がしやすくなったと感じました。
客引きハッスルもすっかり影を潜めましたしね。
帰国したらまた意見交換しましょう。
僕らの次回のルートは北部の横断です。
Posted by えーじ at 2026年01月31日 00:14
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