2016年10月27日

Turn it ON or Turn it OFF

お腹が膨れればいいから

Turn it ON

何を食べても同じだから

Turn it ON

いつでも食べられると思っているから

Turn it ON

温かくても冷めても同じだから

Turn it ON

誰が作ってくれたか知らないから

Turn it ON

おカネを払えば食べられるから

Turn it ON

いつまでも変わらないと思ってるから

Turn it ON

いつまでも一緒にいてくれると思っているから

Turn it ON

話すことはないから

Turn it ON

明日が必ず来ると思っているから

Turn it ON

美味しく食べたいから

Turn it OFF

君が作ってくれたから

Turn it OFF

僕のための食べ物だから

Turn it OFF

私の命になるものだから

Turn it OFF

あなたがいるから

Turn it OFF

お前たちがいるから

Turn it OFF

みんなで話がしたいから

Turn it OFF

君が好きだから

Turn it OFF

いつかはいなくなってしまうから

Turn it OFF

それが明日かもしれないから

Turn it OFF

How about you?
Turn it ON? or Turn it OFF?

えーじ
posted by ととら at 15:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年10月25日

志の低い僕ら

「すごく安いですね〜、どうやったらそう出来るんですか?」

前回お話した僕たちの旅の予算について、
こんなご質問を何度か頂戴しました。

そこで、今日はその秘訣を公開いたしましょう。

航空会社に勤務している親戚からチケットを譲ってもらう?
クレジットカードで溜まったポイントでホテルに泊る?

違います。

方法はたったひとつだけ。

気にしない。

です。

以上。

意味不明?

すみません。
補足いたします。

航空券や宿の手配が面倒くさくても気にしない。
駅や空港でポーターがいなくても気にしない。
飛行機のシートがエコノミーでも気にしない。
機内食がコンビニ弁当以下でも気にしない。
空港でリムジンが待っていなくても気にしない。
宿が少々老朽化していても、部屋が狭くても、
バスルームやトレイが汚くても気にしない。
ローカルバスや鉄道の移動がトラブっても気にしない。
暖房や冷房が壊れていても気にしない。
気にしない。
気にしない。

こうして延々と続く旅に付きものの不便を可能な限り気にしなければ、
コストはどんどん下がるのです。

逆もまた然り。

『気にしない』の反対は『ねばならない』。

飛行機の座席は広くなければならない。
ホテルはドアマンがいるクラスでなければならない。
食事は星付きレストランでなければならない。
移動はタクシーでなければならない。
ねばならない。
ねばならない。

こうして条件を付け始めれば、コストは字義通りの青天井。

実はこれ、旅だけではなく、日常生活にも当てはまるんですよね。

『ねばならない』型の人生は高くつくだけではなく、骨が折れます。
だって孫さんやゴーンさんならまだしも、
市井の僕たちは、
その費用を捻出するために奔走しなければならないでしょう?
一般的におカネと時間、おカネと労働量はトレードオフの関係じゃないですか。

ここでもまた然り。
要求レベルを下げる。
すなわち『気にしない』型の人生は、自ずと避けられない坂道も緩くなります。

わが家の『ねばならない』率は、とりわけ物質的、環境的に低いので、
旅行費用もご覧の通りの数字となる訳です。

実はこれでさえ、仕事の成果を出さねばならないという条件を外すと、
もっと圧縮できるのですけどね。

何ともまぁ、しみったれた、志の低いお話でございました。

えーじ
posted by ととら at 23:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年10月23日

第13回取材旅行の準備 その1

商店街を歩いてると

『クリスマスケーキご予約受付中!』

のみならず

『おせち料理のご予約承り中』

そうかぁ〜、もうそんな季節なんだなぁ・・・

と巷のスピード感に取り残されてはため息ひとつですが、
スローフードならぬスローペースのととら亭とて、
そうそうのんびり構えている訳ではありません。

僕らも季節を先取りしてやることはやっているのですよ。
と言ってもメニューの話ではなく、取材旅行のことですが。

実のところ来年2月の予定は、先月中に殆ど決まっていました。
この時期は卒業旅行で安い航空券が早く売り切れてしまうため、
どうしてもこのくらい前から準備を始める必要があるのです。

行き先はバルカン半島。
2013年の7月にルーマニアからブルガリアへ南下する、
東ルートをやったことがあるので、
今回はギリシャのアテネからマケドニアのスコピエ、
セルビアのベオグラードを経由し、
ハンガリーのブダペストを目指す、中央部の北上ルートです。

お世話になる航空会社はターキッシュエアラインズさん。
という訳で経由地は懐かしのイスタンブールですが、
残念ながら時間がないのでストップオーバーして、
ちょいとロカンタ(トルコの安食堂)で食事を・・・という訳にはいきませんね。

今回のルート選定は悩ましいものがありました。
そもそもプランAはエジプトとギリシャだったのですよ。
ところが昨今のすったもんだでエジプトは現地だけではなく、
航空機のセキュリティも心許ない状態に・・・
(2015年10月31日、ロシアのメトロジェット9268便の件はともかく、
2016年5月19日に発生した、
エジプト航空パリ発カイロ行き804便の墜落原因は未だ不明ですが・・・)

じゃプランB!
でトルコから陸路でギリシャへ。
が、皆さんご損所の通り、トルコはクーデターの不発で非常事態宣言!

そしてここなら大丈夫だろう・・・と思いたいこのプランC。
難民ルートであったり、ギリシャの経済状態に不安は残るものの、
厳寒の2月にこのルートで脱出を試みる人は少ないと思われますし、
ギリシャの資本制限は解除されたので、ATMでユーロも引き出せる
・・・でしょう。
そこで航空券を押さえました。

ギリシャはシーズンオフの上、
こうした事情からから、ターキッシュエアラインズさんのチケットは超格安状態。
成田 → イスタンブール → アテネの往路と、
ブダペスト → イスタンブール → 成田の復路の2名分が、何と102,480円!
陸路での移動は公共のバスや鉄道ですし、
僕らが使う宿は例によって、
一泊日本円換算で朝食付きのダブルルームが2,500円から、
高くても5,000円程度なので、かなり安く上がりそうです。

とまれ安全第一ですけどね。
これから4カ月あまり、当該地域が平和でありますように。

えーじ
posted by ととら at 23:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年10月21日

僕の職業

僕は何者なのか?

以前お話したことがあるのでご記憶の方もあるかと思いますが、、
僕の名刺には、肩書がないのです。

ですから現在『かもめの本棚』で掲載中の旅エッセイ、
世界まるごとギョーザの旅』を執筆するにあたり、
プロフィールを書いて下さい、と言われた時も、
しばし首を傾げてしまいました。

で、ひねくり出したのが『代表取り締まられ役』。

これじゃマゾヒスティックな冗談のようですけれど、
実のところ本人が、
自分の社会的アイデンティティを分かっていないのですから仕方ありません。

ととら亭のオーナー?

ま、確かにそれはその通りなのですが、
『オーナー』という言葉の持つイメージと僕のやっていることには、
大きなギャップがあると思いませんか?
だって、オーナーって普通、皿洗いや掃除とかしないでしょ?

更に、この曖昧さをややこしくしているのが、
ととら亭のコンセプト。

何処から見たって『飲食店』であるにもかかわらず、
やっている側の認識は、
『作った料理を食べて頂く』というより、
『旅の経験をシェアする』なのですから。

ああ、ともこの場合は問題ないのですよ。
この文脈で、彼女の仕事を表現すると『旅の料理人』。
おさまりがいいでしょう?

ところが僕は、
『旅の飲食店オーナー』? 『旅の代表取り締まられ役』?
はたまた『旅の万事屋(よろずや)』?

ん〜・・・どれもイケていませんね。

一般的に社会的なアイデンティティは、
心のよりどころでもあるわけですが、
僕は反対に、それがない、
ふわふわした状態がアイデンティティなのかしらん?

思えばこの感覚は、独立後に限らず、
なんとハイティーンの頃からずっと続いているような気がします。
『学生』とか『会社員』という風に言っても言われても、
帰属意識が希薄な僕は、
いつも微妙な違和感を感じていましたからね。

やっぱり『旅人』、いや『ただの旅人』という、
分かり易そうでいて掴みどころのないイメージが、
一番しっくりくるような気がします。

No more and no less.

えーじ
posted by ととら at 18:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年10月15日

Club TOTORA

お蔭さまで、ととら亭は開業6年7カ月を超えました。

飲食店の平均寿命が3、4年と言われている昨今、
本当に喜ばしいことだと思っています。

が!

6年を超えた月日は、別の意味を持ってもいるのです。

それは機材の老朽化。

一般的に飲食店で使っている機材の償却期間は6年。
これを過ぎると固定資産税を納付しなくて済むようになりますが、
税務署さんの知恵は計り知れないもので、
払わなくて済むようになると、その機材は壊れ始めるのです。
償却期間の別名は耐用年数なのでしょう。
ととら亭でも色々な機材の調子が怪しくなって参りました。

そんなハラハラドキドキのある日。
ディナータイムで流れていたのはグラント・スチュアートのヤング・アット・ハート。

バッバラ〜♪ バラブブ〜♪♪

うん。
優男の甘いテナーサックスが暇な水曜日の夜には似合うぜ。

そう思いつつサーブしにホールに出ると、

バブララ〜♪ ララブブ〜♪♪
バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、
バ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、

・・・・?
なんだこの曲は? こんなアヴァンギャルドっぽいのあったっけ?
まるで後期のコルトレーンか、はたまたオーネット・コールマンじゃん?

いや、違う! プレーヤーが針飛びを起こしてるんだ!

僕はすぐにパントリーへ戻り、次のCDに切り替えました。
どうやらお客さまは気が付かなかったようです。

ところが翌日、CDプレーヤーのピックアップレンズを磨くのを忘れた上、
21時頃には同じグラント・スチュアートのヤング・アット・ハートが・・・

バブララ〜♪ ララブブ〜♪♪
バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、
バ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、

僕はキッチン側に居て気付きません。
しかしテーブルには、
ワインを飲みながら旅の料理を楽しんでいた開業年以来のご夫婦が・・・

「それでね、私がその時に・・・
 ねぇ、ちょっとあなた、私の話を聞いてるの?」
「あ、ああ、聞いてるよ。いま音楽が気になってね。
 今夜は変わった曲をかけてるじゃないか」

バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、
バ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、

「ふ〜ん、よく分からないけど、これ音楽?」
「ととら亭ではマスターが厳選したジャズが流れていたと思ったけどな」
「若者向けに変えたのかしら?」
「あ〜、分かった! あれだ、何て言ったっけ? で? で〜? DJ!」
「でぃーじぇー? 何それ?」
「ここのマスターは凝り性だろう?
 だからクラブみたいにCDをこう、しゅしゅっと回して、
 こんな音を出しているんだよ!」
「マスターが?」

僕は奥様がこちらを伺っているのが分かりました。

「どうだ? あの陰でターンテーブルをしゅしゅっとやってるだろ?」
「いいえ。お皿を洗ってるわ」
「お皿? そんなことはない!」

何だろう? 追加かな?

バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、バラ、
バ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、ブ、

僕はホールに出た途端、例の針飛びに気が付きました。

ヤバ! 忘れてた!

すぐに引き返して次のCDにチェンジ!
するとホールからお客さまの声が・・・

「いやぁ〜、さすがはマスターだ!
 何かとこだわりのととら亭だけど、ついにDJまで始めたとは!」
「違うわよね〜?」

は、早く買い替えないと・・・

DJえーじ
posted by ととら at 19:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年10月13日

こだわりの曲芸オペレーション

「あと2分15秒よっ!」

中央アジア料理特集がスタートして1週間。
今回はかなり難しい仕事になりました。

以前から何度かお話していますが、
料理を再現するだけであれば、それほど高いハードルではありません。
むしろ今回ご紹介しているラグマン、マンティ、クルダック、
どれもさらっと再現することはできたのです

問題は、どう『提供ライン』を作るか?

これに尽きます。

特に中央アジア料理特集では、
ととら亭初の試みが2つも盛り込まれています。
それは、『蒸し料理』と『麺料理』。

繰り返しになりますが、
どちらも作るだけであれば、何の問題もありません。

ところが、そもそもととら亭は、

ア・ラ・カルトのレストランである。
『蒸し料理』と『麺料理』などの専門店ではない。
いつ誰が来て何を注文されるか分からない。
席数は16席ある。
火口は4つしかない。
料理人は一人しかいない。
ホールも一人しかいない。

この条件に縛られつつ、

オーダー後20分以内に提供する。
ロスを出さない。
可能な限り欠品を出さない。
旅の料理の味と見かけを再現する。
事業として利益を出す。

このハードルを超えなければなりません。

にも拘らず『蒸し料理』と『麺料理』をやる。

同業者でなくても、料理の心得のある方なら、
これがいかにインポッシブルなミッションか、
お分かり頂けるかと思います。

で、

「あと2分15秒よっ!」

となる訳ですよ。

いや、時間はただの例ですが、
ご存じの通り、麺物と蒸し物は時間管理が調理の命。
また、一旦作り始めたら、途中で止める訳には行きません。
そこで僕がオーダーとサーブのタイミング、
ともこが調理手順の両方を秒単位でシンクロさせた、
曲芸オペレーションとなったのです。

ちなみに蒸し物のマントゥは、
様々な試行錯誤の結果、
なんとオーダーを頂いてから『包んで蒸す』ことにしたのです!

この業界では普通あり得ないと思いますが、
味とスピードのギリギリの妥協点がこうなったのですよ。

という訳で、
マンティはご注文頂いてから提供までに約30分かかることになりました。
しかし、お待ちいただく分、『再現度』には自信があります。

美味しいですよ!

えーじ
posted by ととら at 16:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年10月07日

旅の前にも旅があり

旅の食堂なんて仕事をしていると、
色々ご質問を頂戴することがあり、
すぐ答えられるように、基本的なあんちょこを作ってあります。
そのひとつが『旅の履歴書』。

外国に関してだけですけど、
パスポートの記録をもとに初めて出国した時から現在まで、
一目で分かるようになっています。

ざっと見てみれば、やっぱり世界は広いと思いました。
未承認国家がいくつもありますので、
国の数と言うのは立場によってまちまちですけど、
国連加盟国数でいうと本日現在196カ国。
まだその約28%しか行っていません。
しかもそのうちのいくつかは、滞在期間が3日未満しかない。
あ、南極も入っていなかった。

このペースだと3,4回は生まれ変わって旅人を続けないと、
この星は回り切れない。
いや、多分、それでも足りないかもしれません。
結局のところ、全てを知るなんてことは、人間には出来ないんでしょうね。

う〜ん・・・

それはそうと、僕の人生の転機はととら亭を始めた時の『独立』。
その前後の旅の割合はどうなんだろうと、もう一度資料に目をやれば、
意外なことに、まだフリーで回っていた頃の方が多いことが分かりました。

そこから始めたのが、先週お知らせした『世界まるごとギョーザの旅』。
『ととら亭外伝』とも言えるお話から始まり、
僕たちのライフワークの一つにもなったギョーザを追いかける旅が続きます。

世界まるごとギョーザの旅

今日リリースされたお話では、
ととら亭のグランドメニューにある『ドネルケバブライス』との出逢いや、
イスタンブール名物『サバサンド』が登場します!

えーじ
posted by ととら at 12:37| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2016年10月05日

中央アジア料理特集が始まります

さっき明日から始まる中央アジア料理特集で使う、
紙物の印刷が終わりました。

旅のメニューの大きさはA4。

情報量も限られたものですが、
そこには言葉では語りつくせない、
沢山の記憶と思いが込められています。

具体的な準備を始めたのは2月の取材から帰国してすぐのこと。
航空券の手配、ビザの取得、宿の予約、
そして料理と文化の下調べ。

そんなことから思い出していたら、
心なしか、紙が重さを増したような気がしてきました。

今回は帰国してからここまでの試作にも、
かなり試行錯誤を繰り返しましたからね。

だからこそ、
この経験を皆さんとシェアできることが楽しみなのですよ。

今回ご紹介する3つの料理は、
僕たちの日常の食卓から始まる、
時間と空間を超えた旅の入り口ではないかと、
僕は考えてます。

世界はね、本当に広いんですよ。

さぁ、一緒に出掛けませんか?

えーじ

中央アジア料理特集
posted by ととら at 23:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年10月03日

キッチンの錬金術師

エチオピア料理の最終日。

さぁ、これから夏も本番だ、と始めた7月の初旬。
そして秋雨がぱらつく今日。
時間と言うのは不思議なもので、
前を見ると随分さきに思えることも、
振り返ればあっという間ですね。

試作の段階で思い出すのはスパイスの配合。
大まかなレシピの情報と、現地で購入したサンプルをもとに、
正確な割合を探り出したのですが、これが何とも難しかった!
その理由はスパイスの時間変化です。

特にパウダータイプは、挽いた直後から急激に香りが薄まるだけではなく、
ミックスした他のスパイスと『化合』して行くので、
1日ごとに3日続けて調合し、3日後にその3種類の香りを比べると、
その違いには目を見張らんばかり。

ですから試作する時に、
ものによってはすぐ味見が出来ないこともあるのです。

料理は化学変化そのものなんだ。
とは、この仕事を始めてつくづく思ったことのひとつ。

そういえば、うちの料理長、実は理系でした。

えーじ
posted by ととら at 19:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年09月30日

ととら亭外伝

このブログを書き始めて6年半。
毎月10本を目標に書きます! と豪語していたにもかかわらず、
9月はともこが書いた分を含めてもたったの5本。

ふん、遂にネタが切れたか?

いや、僕のポテンシャルはそんな底の浅いものではございません。
そもそもネタなんて、とっくの昔に尽きていますし・・・

それでも強引に書き続けるしたたかさがなければ、
この歳になってもバックパッカーなんぞやっていられないのです。

で、ちゃんと書いていたのですよ。
しかも、この推敲・校正・監修なしの『すちゃらかブログ』と違って、
襟を正して真面目な所で。

2015年の夏、『かもめの本棚』さんに、
僕の恐るべきインタビュー記事が、
掲載されたのをご記憶の方もいらっしゃると思います。

旅の食卓から世界が見える

この時に僕が喋った何語ともつかないハチャメチャな内容を、
正しい日本語に翻訳し、きちんと内容を整理してくれたご担当の方が、
あれで懲りてしまったのか、
今回は僕が自己責任で筆を執ることになりました。

世界まるごとギョーザの旅
第1回 ギョーザを巡る旅のはじまり 〜トルコのマントゥ〜

今日から始まります怒涛の連載。
今まで語られなかった『楽屋落ち』・・・ではなく!
世界のギョーザの話を中心に、
プレととら亭時代の旅や、取材秘話も含めてお話します!

えーじ
posted by ととら at 12:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年09月28日

長い3カ月と短い3カ月

こんにちは、お久し振りです。
ともこです。

エチオピア料理特集も早いもでのあと1週間で終わります。
3カ月ごとに変える特集のお料理。
この3カ月を早いと感じる方と、まだ変わらないのかなぁと思う方。
今回も何度もエチオピア料理を召し上がって下さったお客さまもいらっしゃいます。

私としては、やっとメニュー変えが終わってホッと一息つく暇もなく、
すぐ次の特集の試作を始めなくてはなりません。
3カ月もあるじゃないか、と思われるかもしれませんが、
通常の営業の仕込みをやりつつ、
まだ1度も作ったことのないお料理をいちから調べて形にするには、
3カ月はけして長くはありません。
定休日が月に4回、3カ月間で12回。
その中で3品を仕上げるのは、いつも余裕のない緊張の試作の連続なのです。

今回は私の入院もあり、更に慌ただしくなってしまいました。
昨日はメニュー変え前の最後の定休日。
朝から最後の調整をやっていました。
ただ再現するだけなら、どうにかなるのですが、
何が一番苦労するかと言うと、
それはオーダーが入ってからの段取りを考えることです。
まさか1時間も待ってくれるお客さまはいませんから。

いかにスムーズに最高の状態で提供できるか・・・
昨日も少しずつ料理の状態を変えて何パターンも試作してみました。

う〜ん・・・まだ納得できる段階まで行けないので、
この1週間でどうにかしなくちゃ。
ラストスパートだけど、ちょっと心配。
posted by ととら at 11:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年09月15日

寛容な僕たち

「事業所の移転は大変だよね」
「いやぁ〜、それが別の意味で大変になっちゃったんですよ」

こんな話をしたのは、魚介類を仕入れている築地の仲卸会社の担当さん。

これだけのお話で、
殆どの方はこの先の粗筋が分かってしまったかもしれませんね。

そう、もめにもめている築地市場の移転計画。
プロジェクトでいえば、カットオーバーの約2カ月前に、
決まっていた日にちがひっくり返って闇の中!

IT稼業時代には、
いろいろ恐ろしいプロジェクトに参加させて頂いていましたが、
クライアントの社長が変わった途端に、
ここまで強烈な『ちゃぶ台返し』を食らったことは、幸いありませんでした。

ほぇ〜、この後始末はどうするんだろ?

というか、
東京オリンピックの新国立競技場設計のすったもんだでもありましたが、
不思議なのは、
こうした巨額のビッグプロジェクトの体制図ってどうなってるのかってこと。

いや、大なり小なり大人の仕事には『責任者』ってのがいますよね?
責任者ってのは、その仕事に『責任を持つ』から、そう呼ばれている訳ですし、
一般的に、その『肩書』が付けば、それなりの報酬も貰えている訳です。

で、体制図ですよ。

「どうなってんだこりゃ?」
とプロジェクトでなった場合、まず火消しが先決ですが、
同時に体制図をもとに責任の所在を探し出し、
最高意思決定者であるプロジェクトマネージャーは、
状況と経緯を把握しなければなりません。

そして、原因部分の責任者には、しかるべき責任を取って頂く。

当たり前です。
『責任者』なんですから。

場合によっては、トカゲの尻尾切りではなく、
プロマネもご覚悟を。
異動しましたので、退職しましたので、ってのは、
ことと次第によっては免罪符にならないでしょう?

これはまっとうな仕事のプロセスだと僕は考えていますが、
渦中の組織の中では、別のプロセスが別の基準と価値観で動いているのかしらん?

不思議だ。

そう言えば、例の『消えた年金問題』なんてのは、そのもっともたるもので、
あの大事件の『責任者』って誰だったんだろう?
そしてその『責任者』は、どうなったんだろう?

こういう騒動が持ち上がる度に、僕はため息交じりに思うんですよ。

日本人は『寛容』なんだなぁ、って。

ま、いいか悪いかは別としてね。

えーじ
posted by ととら at 23:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年09月07日

ソースは「付ける」だけにあらず

「こ、このソースをどうしたらいいんだ!?」

ある日のディナーでパンを追加注文されたお客さまに、
「売り切れてしまいました」と言ったら、
これは一大事! とばかりの反応が返って来ました。

あ〜・・・やっぱり。

そう、このお客さま日本人の方ですが、
ドイツに永らく住んでいらっしゃったのです。

ドイツに限らず、ヨーロッパの多くの国では、
料理のソースは「付けるもの」ではなく、「食べるもの」。
それも一般的には、パンに付けて頂くのですから無理もありません。

このソースに関する考え方は、
日本とヨーロッパ諸国で大きく異なります。
日本の飲食店、中でも横文字系レストランですら、
メニューの中にソースが別料金で載っているケースは稀でしょう。
しかし、ソースは調味料ではなく、
料理の重要な一部であるという位置付けのヨーロッパでは、
独立した地位をしっかり保っていることが珍しくありません。

ですから、それを残すなんて、
寿司を注文してシャリだけ食べるようなもの。
食べ終った皿はパンで「拭かれて」ピカピカです。

ところがレストランのソースも醤油と同様、
「味の濃い調味料」という位置付けの日本。
塩加減は調整しているにもかかわらず、
時々、ソースがたっぷり残ったお皿が戻って来ることがあります。

むわぁ〜・・・もったいない。
これが美味しいのに。

また「具」至上主義も日本の特徴。

多分、カレーやシチューを、
「調味料」としてのルーで作る文化が根付いているからでしょうか。

具こそが主役であり、ソースに相当するルーは、
哀しいかな、刺身を食べる時の小皿に残った醤油と同格の扱い。

折角ビーフシチューを注文されたのに、
具の数十倍以上の手間と、
同程度のコストがかかっているソースが残っていたりすると、
これまた、むわぁ〜・・・もったいない。

そういえば、
よくあるビーフシチューの評価点は「牛肉の柔らかさ」で、
ルーの味は2の次3の次ですよね?

業界人だからではありませんが、
僕らが西洋の料理を食べる時、最初に味をみるのは間違いなくソースから。
おもむろに具をばくっとは、まずやりません。

まぁ、残すのが「美味しくない」という意思表示であればそれまでですが。

ソースは「付ける」だけにあらず。
食べられるのですよ。

えーじ
posted by ととら at 14:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年09月03日

お母さんが怒る前に

「そんなことをしちゃダメよ」

お母さんのお小言は、
やさしく言われているうちにきいておくべきもの。

しかし僕たち自身も覚えがあるように、
なかなか子供は言われた通りにしません。

そして結局、転んで、
「うわぁ〜ん!」となる訳です。

こうした学習は人間の成長に欠かせませんが、
さりとて、あまり大怪我をするような学び方はしたくないものですよね。

そのお小言と言えば、
最近、思い当たるのがここ週末ごとにやって来る台風。

あれはヤバくないですか?
発生頻度に大きく偏りが出たり、強大化したり・・・

特に先週やって来た台風10号。

お天気商売をやっていますので、1日に何度も天気予報を見ていますが、
あの台風は異常でした。

何せ、生まれからしておかしい。
あんなに緯度の高い、小笠原諸島沖で発生したのですよ。
観測史上で前例はあるのかしらん?
少なくとも僕は記憶にありませんが。

そしてあのコース。
南西方向にとろとろ進んだと思ったら、生まれた場所にUターンして帰って来た。
で、上陸したのが東北!
全体の動きが大きく北にシフトしてる。

今年はアフリカや中央アジアを旅していましたが、
エチオピアでは深刻な干ばつの話を聞き、
キルギスでは夏の暑さと冬の寒さが極端に厳しくなり、
本来、過ごし易い春と秋がとても短くなってしまった、と聞きました。

ん〜・・・どう思います?

これらはみんなフツーのことであり、
僕たちは全員そろって無関係。
今まで通りのハッピーライフを続けて行きましょう。

で、いいんでしょうか?

それとも、僕たちみんなのお母さん、
地球の言うことに、そろそろ耳を傾けて、
大怪我しないうちに、
ちょっとだけでも、いい子になった方がいいのではないでしょうか?

なんかね、最近言われたお小言を思い出すと、
お母さん、大分怒っているような気がしてならないのですよ。

えーじ
posted by ととら at 15:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年08月31日

旅の空の下で

8月が終わります。

まだ暑さは残っていますが、
皆さんはこの夏をどのように過ごされましたか?

僕は、久し振りに夏休みが取れたので、
ちょっと旅行に行って来ました。

え? 知らなかった? 何処へ行っていたんだ?

それは、ずっと、ずっと、昔の、
僕の旅の、始まりの日まで。

旅は空間だけに限りません。
ちょっとコツが分かれば、
時の旅も出来るのですよ。

面白いものでね、
歳を取ると、
体力的には以前できたことができなくなったりしますが、
逆に、
青臭い若僧の時には見えなかったものが見えたり、
聞こえなかったことが聞こえたりしませんか?

ねぇ、ご同輩。

それは「知る」と「分かる」の違いと言ったらいいのかな?

机に向かって本を開き、お勉強すれば「知る」ことはできますが、
自分の足で歩いた経験からでしか「分かる」ことはできない。

そんなことも、分かったことのひとつ。

もちろん、僕は凡人ですから、
すべてが分かった訳ではありません。
ほんのちょっとだけね。

でも、ちょっと分かると、
時の旅くらいは出来るようになるみたいです。

旅から旅へ。
ああ、旅してばかりだな、僕は。

旅の空の下で、何かが分かりそうな気がする。
もう少しで分かりそうな気がする。
でも、結局、あともう少しというところで分からない。

場所が間違っていたのか?
道が間違っていたのか?
季節が間違っていたのか?
それとも? それとも?

旅は楽しい。楽しいから旅をする。
でも、心の何処かに、
いつも、あの、分かるかもしれないという、
子どもの呟きのような声がある。

旅の空の下で、僕はいつもあの声を聞いている。
そうして、いつまでも、どこまでも、
始まりすらなかった旅が続いて行く。

ああ、なんだか、
久し振りにオートバイに乗りたくなりました。

過ぎ行く夏を追いかけて、
あの遠い、遠い、南の島を目指して。

えーじ
posted by ととら at 00:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年08月27日

贅沢な民主主義

ととら亭は世界を巡る旅の食堂。

僕たちが知った料理の体験をシェアするお店ですから、
いろいろ現地のことをお話することがあります。

今、特集しているのはエチオピア料理。

中には、稀にエチオピアまで行かれたことのあるお客さまも交え、
歴史や宗教、政治など、
よりマニアックな話題で盛り上がったこともしばしば。

その中で、先日話が出たのは、
リオオリンピックのマラソンで銀メダルを取った、
フェイサ・リレサさんのこと。

本来、政治的な活動はご法度のオリンピックで、
あろうことか自国の政府を批判したことは、
掲げた腕を交差させたままゴールするというインパクトも相まって、
大きな話題になりました。

彼が抗議していた政府によるオロモ人への迫害。
実は、今年の2月、僕たちが取材で訪れた時から、
エチオピア南部に位置するオロミア州では、
きな臭いムードが漂い始めており、
事前に情報を問い合わせていた現地の関係者からも、
もしオロミア州を訪れるのであれば、十分注意するようにと、
念を押されていたのです。

幸い、僕たちの滞在中に事件が拡大することはありませんでしたが、
あれから7カ月、状況は悪化していたのですね。
(殆ど報道されないのですよ、日本では・・・)

そういえばここ暫く、
現地の友人たちから電子メールの連絡が入らないな、と思っていたら、
昨日入った連絡によると、
問題の男子マラソンが行われた8月21日あたりから、
アジスアベバでは、政府によってインターネットへの接続が制限されている、
との情報がありました。
ソースが不明なため、真偽は定かではありませんが、
少なくとも、事態が好転していないことは確かなようです。

エチオピアの正式名称はエチオピア連邦民主共和国。
(Federal Democratic Republic of Ethiopia)
ということは、一応、民主主義の国なのですが、
実際は、現政権を握る、全体としては少数派のティグライ族が、
軍と警察の力を背景に、多数派のオロミア族やアムハラ族などを支配する、
結果的封建国家のように見えなくもない、という印象を僕は持っています。

しかしながら、旧約聖書に遡る歴史を持ち、
近年だけでも、1974年の革命による王制廃止と社会主義化、
1991年の内戦による社会主義政権の崩壊、
1993年には沿岸部がエリトリアとして独立してしまうなど、
微妙で複雑な事情は、
言語も異なる80以上の部族が共存する国の和平を、
更にハードルの高いものにしているのも事実でしょう。

ここ10年に渡り、
経済成長率10%台を維持しているにもかかわらず、
国民の平均月収が日本円にして約5,000円と言う、
「奇妙な矛盾」があることの遠因も、
こうした複雑な背景に求められるような気もします。

ん〜・・・

アディスアベバ滞在中、ホテルの部屋に届けられた現地の新聞に、
こんな件(くだり)がありました。

アフリカでは、今でも、民主主義は贅沢品なのだ。

なるほど、そうかもしれません。

えーじ
posted by ととら at 22:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年08月24日

ひたむきさの輝き

リオオリンピックが終わりましたね。

この夏は半月ほど休業していたこともあり、
久し振りにテレビの前に座って、
幾つかの競技をリアルタイムで観ていたのですけど、
どの種目も素晴らしかったですね。

しかしながら、
実は僕、日本だけではなく、
特定の国も選手も応援していなかったのですよ。

それどころか、
勝敗やメダルの数ですら、あまり興味はありませんでした。

理由は単純。

僕には、最下位に終わった選手のパフォーマンスですら、
超人的に見えていたのですから。

特に、自分がやったことのないスポーツ、
例えば体操など、あれはもう人間業ではありませんよ。
どうやったらあんなことが出来得るのか、想像も出来ません。

スポーツは結果が全て。
勝ってなんぼ、という考え方もありますけど、
オリンピックとは、
人類の、運動能力に対する挑戦なのではないでしょうか。

限界。

それは程度の差こそあれ、誰にでもあります。

それに自ら挑戦すること、その姿を客観的に見ると、
そこには「ひたむきさ」という輝きが見えます。

そして、その輝きが、周りの人に、元気と、
個々人の限界に挑む勇気を与えるのではないか、と僕は思うのです。

だから、メダルが取れなくても、勝負に負けたとしても、
相手ではなく、自分の限界に挑戦する姿は、美しいじゃないですか。

うん、なんか、こう、
やろうぜ、って気持ちになってきません?

え? 歳を考えろ?

いや、それがまた、ひとつの挑戦なんですよ。

えーじ
posted by ととら at 16:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年08月22日

それぞれの嵐の日

首都圏を台風が直撃。
外は滝のような雨が降っています。

正月のように静まり返ったときわ通り。
しかし、ととら亭は通常通り営業しているのです。

なぜか?

仕事の鬼だからです。

うそ。

アパートには食料はおろか、朝のコーヒーもないのです。
シャワーに入って寝るだけの場所。

ですから、どうせ朝食を食べに店まで行くのなら、
営業もしてしまいましょう。

という訳でランチから始めました。

出勤した皆さまも大変ですね。

帰宅時刻までには通過するといいのですが。

ああ、また風が出てきました。
気を付けて。

えーじ
posted by ととら at 16:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年08月17日

スロースタートととら亭

東京は台風一過。
それに引っかけたわけではありませんが、
今日から、ととら亭も通常営業になりました。

とはいえ、この酷暑。
焦らず、慌てず、のんびり行こうと思っています。

皆さんも、お盆の休み明けで、
よっこらしょっ、という感じではないですか?

今週はスロースタートで行きましょう!

えーじ
posted by ととら at 17:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年08月12日

新しい旅

治療の経過は順調で、
思ったより早く、以前と変わらない状態に近づけました。
リハビリがてら、のんびり夏休み気分を楽しめたのは、
ととら亭を開業して以来、初めてです。

沢山のお客さまから温かい励ましのお言葉を頂き、
この仕事をやって良かったなぁ、と改めて思いました。
商店街の仲間たちも、心配しながら待っていてくれて、
野方で開業して良かったなぁ、とも。

もちろん、離れていても、いつも応援してくれている、
大切な家族の存在も心強かったです。
そしていつも変わらず、私を支え続けてくれるえーじと二人で、
また、ととら亭を再開できることを本当に幸せに感じています。

今日からまた、新しい旅がスタートした気持ちで頑張りますので、
どうぞよろしくお願いします。

ともこ
posted by ととら at 09:41| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記