2022年09月06日

悲しき定量評価 前編

今回はまず、このフィクションから始めましょう。

とある日、僕のところへ一通の封書が届いたとします。
差出人は「葛飾区景観美化委員会」。

ん? 何だろ?

開けてみると、そこには一枚の紙が・・・

久保えーじ 殿

貴殿宅は葛飾区内における厳密公正な住宅景観審査の結果、
277,010戸中、残念ながら最低ランクのワースト1000戸に含まれました。

【理由】
 1.デザインが悪い
 2.拾得物が飾られ貧相
 3.色調のセンスが悪い

【アドバイス】
 プロのデザイナーに相談し、美観の向上にご協力願います。

なお詳細は当ウェブサイトにて写真入りで公開されております。
ご参考にどうぞ。

What's the hell?

すぐさま僕は封書にあった連絡先に電話をかけ、

「ありゃ何です?
 ずいぶんとまぁ失敬じゃないですか。
 すぐうちの部分を削除してください」
「それはできません」
「なぜです?」
「外観は公開情報のひとつです。
 またこの目的は街を美化するという、
 公共の利益に属するものですので削除には応じられません」

そしてまたとある日に、
今度は「柴又男前協会」なる組織から封書が届き、
開けてみれば・・・

久保えーじ 様

あなたは柴又4丁目在住の男性1500人のうち、
男前ランキングで下位150名に入りました。

【理由】
 1.髪が薄い
 2.O脚である
 3.服のセンスが悪い

【アドバイス】
 ファッション雑誌を研究し、エステに通いましょう。

F&%$k+n S.O.*!

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さて、これが僕ではなく、
あなたの名前だったとしたら、どう思います?

昨今、巷に溢れる「なんちゃらランキング」。
トップ10程度であればお慰みですが、
最下位まで決め、さらにそれを公表するとなると、
話は別になりません?

ましてやその企画そのものが、
事前に評価される側の了解を取り付けていなかった場合、
これはもう「公共の利益」云々という次元ではないと思います。

ちょいと前に群馬県の山本知事が都道府県魅力度ランキングについて、
調査手法に異議を唱えて一石を投じました。

僕は調査手法や法的処置の是非以前に、
自治体や企業、学校、病院から個人など、
複雑な要素の複合体を強引な数値化のもと、
定量評価すること自体に懐疑的なのですよ。
(そしてその結果の単純な拡大解釈にも)

簡単に言うと、そうした序列化行為に公益が期待できるのか?
社会にもたらす集団的感情は、ポジティブなものではなく、
陳腐な優越感と不公平感に満ちた劣等感しかないのではないか?

こうした企画に法的規制やガイドラインはありません。
しかし、明文化されたルール以前に、
僕らには思い出すべき約束があります。

それは幼稚園の庭で学んだ、
自分がされて嫌なことは相手にもしない、
ということ。

相手をまな板の上に乗せるのであれば、
まず自分が乗って、どんな気分を味わうか?
それを知ってから行動することが、
不和をまき散らさないという公益に繋がるのではないか?

僕はそんな風に考えているのです。

to be continued...
posted by ととら at 14:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年09月04日

新鮮な日々

「はい、これ、今週の分ね」

僕らの週初めは野方時代と変わらず水曜日。
(火曜日が定休日ですから)
その日、ともこに手渡しているのが集客予測表です。

これ、たとえば水曜日のランチが何人、
土曜日のディナーは何人という具合に、
何人のお客さまがご来店されるか予測した週間一覧表で、
仕込みの量を決める目安にしているものなんですよ。

その精度たるもの多少は自慢できるものでして、
1週間(ランチ5回、ディナー6回)のうち2〜3回は、
プラスマイナスゼロ!
残りも大半がプラスマイナス1〜2以内に収める優れもの。
(たまに10以上の誤差を出して、ともこに怒られますが・・・)

タネを明かすと、当該回の直近4週間の平均値に、
天候や気温、社会的要因をそれぞれ係数にして掛けるというのが、
そのアルゴリズムです。

ところが場所が変わって、ここは柴又。

まずをもって野方とは商圏特性が違います。
半分観光地ですからね。
そして何より、一般的にオープンして1カ月間は、
いわゆる開店景気期間であり、
これに異常気象や新型コロナの感染ピークも重なり、
40日余りのデータはノイズだらけ。

というわけで、集客予測表は作ったものの、
数字はサイコロを振って出したのと大差ありません。

先週も土曜日は昼夜ともに混んだので、
日曜日も大盛況!
と思いきや、「この静けさはどうしたことだ?」な状態。

さて、今日は帝釈天の庚申の日。
通常であれば、街は参拝客で大変賑わうそうな。

でもルーキーのととら亭はどうなんでしょうね?

ま、取りあえず肩の力を抜いて、
新鮮な気持ちで暖簾を出したいと思います。

初めて訪れた国で、空港から出た時のようにね。

えーじ
posted by ととら at 09:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年09月01日

タイムスリップポイント

僕はネット上で、
ととら亭や自分について検索することは、
ほとんどありません。

しかし先日ふと、
柴又の街をストリートビューで見ていてびっくり!

柴又親商会商店街とセイムズさん前の道が交差するT字路の、
ちょうど交点にポイントしたときだけ、
風景が少なくとも2年以上前にタイムスリップするのですよ。

timeslip.jpg

ほら、ととら亭の場所は解体前の化粧品店になり、
いまお店の正面にあるマンションの位置には、
その前にあったパチンコ屋さんが、
イリュージョンのように現れたではないですか!

そしてすぐ近くの別のポイントをクリックすると、
ふっと2021年11月ごろの風景になります。

なぜ時期が分かるのかというと、
ととら亭はおろか、
住宅部分の基礎も出来ていない風景が現れたからです。

なんか魔法のようですね。
立つ位置によって時間が変わるなんて。
おもしろいなぁ。

ちなみに野方はどうなっているのか見てみたら、
定休日のととら亭が映っていました。
いつの画像だろう?

timeslip2.jpg

で、パンしてまたびっくり!
玉寿司さんや、さぶちゃんがまだある!!
ってことは4年以上前の画像なんだ。

ネットの世界というのは人間の無意識と同じで、
時間が存在せず、
さまざまな時の場が混在しているんですね。

ん〜・・・なんか複雑な気分になってきました。

えーじ
posted by ととら at 08:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年08月30日

住所と名前と電話番号の日々

今月2度目の連休。

7月20日のオープンから1カ月余りが経ち、
ここらで少し体を休めて・・・

と行きたいところですが、
そうはならないのが僕らのお約束。

ほんと、移転だけではなく、転居まで重なると、
それに伴う雑務はときに本業を超えるかも?
とため息の出る時があります。

そう、次から次へとやってくるのがペーパーワーク。
転居についての書類だけでも区役所の転出届に始まり、
転入先での転入届から健康保険証の発行、
印鑑証明の再登録にマイナンバーカードの住所変更、
(相変わらず、ぜんぜんリンクしてない!)
警察署で免許証の住所変更をするのも忘れちゃいけません。
それが終わると郵便局、銀行、クレジットカード会社での手続きなど、
数珠つなぎにやらねばならないことがやってきます。

それに加えて移店でしょ?
これには税務署や保健所に始まり、取引先との再契約など、
さながらゾンビのように、やってもやっても書類仕事がやってくる。

5月初旬に引っ越してから、
今まで何回、住所と名前と電話番号を書き続けたことか。
紙の束を恨めしく眺めながら、
マジでコピペできなかしらん? と思いましたよ。

それから相変わらずぺちぺち押さねばならない、
意味なしの認印。
実印プラス印鑑証明ならいざ知らず、
何の真正性も保証されない形骸化された因習も、
そろそろやめにしてはどうでしょね?
(シャチハタさんには申し訳ありませんが・・・)

と、少々愚痴らせて頂いたところで、
今日もペーパーワークを始めたいと思います。

とほほ。

えーじ
posted by ととら at 11:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年08月28日

旅の食堂の小さな旅

思ったとおり・・・と申しますか、
先日の予想どおり、
新しいととら亭のお客さまは好奇心旺盛な方が多いですね。
それもご来店されるのは旅行や外国、
そして食べたことのない料理に興味のある方がほとんど。

まぁ、そうでもなければ、
この入りにくい店の暖簾をくぐるはずもありませんからね。

また、写真のない黒板メニューを恐れもせず、
僕の口車に乗って注文される方が多いのも、
チャレンジャーとしての優れた素質がうかがえます。

なかでも印象に残ったのは、とある中学生の女の子。

見たことも聞いたこともないメニューを前に、
さぞかし戸惑っているんじゃないかな?
と思いきや、まるで図鑑でも見るように目を輝かせていました。

そして料理そのものを目の当たりにしたときの表情は、
まさしく未知の文化とのファーストコンタクト。

いいですね。
こりゃ、旅人の素質十分だ。

そしてかく言う僕も、
逆の立場で初めてのお客さまとの出会いを楽しんでいます。

どこから来た人なのだろう?
どうやってととら亭を知り、なぜ来たんだろう?

ここの印象を聞くのも興味深いものがありますね。
作った本人は主観の塊ですから、
客観的なご意見を聞いていると、反対に新鮮な驚きがあるのですよ。

料理との出会い、人との出会い。

「旅の食堂」とは何かのたとえではなく、
まさしくホントの意味で、「旅の」食堂になったのかもしれません。

えーじ
posted by ととら at 23:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年08月25日

「ふうん・・・」という姿勢

長らく旅を続けていて身に付いたことがあります。
それは「ふうん・・・」という姿勢。

旅とは基本的に日常から非日常へ入ることを意味します。
それは言い換えると、
確実が不確実になることであり、
場合によっては常識が非常識になることでもある。

そこで想定しうるさまざまなリスクを減らすために、
事前の情報収集は欠かせません。

しかし、手当たり次第にネットを検索しても、
ただ混乱するか、悪くすると誤った思い込みにはまるだけなのですよ。
そうならないために必要なのはニュースを例にとると、
「事実」と「意見」を混同しないこと。

たとえばキーウで、いついつ空爆があった。
これを伝えているのが報道です。
で、この空爆について国際政治学者のA氏がCということを言った。
これはCという発言そのものが事実だったとしても、
情報の種類としては解説であって報道ではない。

一連の新型コロナウイルスの事案でもお馴染みですが、
ニュースサイトのヘッドラインを見ると、
報道より解説が圧倒的に多い。
(その理由は言わずもがなですが)

旅人として重要なのはこの違い見失わないことなんですよ。
意見は個人の考えであって、
事実とか架空とかの評価には当てはまりませんからね。

更に踏み込むと、ドライに事実を伝える報道ですら、
手放しで受け取るわけにはいきません。
なぜなら断片化した事実の組み合わせでも、
フィクションは構築可能だからです。

たとえば韓国や中国で複数回の反日活動があったとします。
そして同時に、同数の親日的な活動もあったとしましょう。
それをあるメディアがどちらか一方だけを取り上げて連日報道し、
僕らがその報道を「素直に」受け取り続けていたら、
中国や韓国についてどんなイメージを持ちます?

こうしたことから僕は、
「誰が報道しているのか?」にも着目するようになりました。
そして「誰が?」によって、
情報確度の評価もさじ加減を変えるようになったのです。
(もしくは情報ソースとしてもう使わない)

最後に重要なのが、経験と情報を混同しないことです。
たとえば政情不安定な国同士の国境を越えるとしましょう。
とうぜん「不安定」ですから、当該国政府のウェブサイトを見ても、
まともな情報は載っていません。
そこで出会った旅人に訊いてみます。
その人が実際にその国境を越えてきたのであれば(経験)、
情報確度はかなり高いです。
しかし、別の旅人の話を又聞きしただけだとしたら(情報)、
その確度は半分以下と言ったところでしょうか?

同じ意味で「事実」と「推測」や「願望」を混同しないことも大切です。
相手は事実としての経験か、それについての情報を伝えているのか?
それとも何かに関する個人的な推測や願望を述べているのか?

そんなわけで、普段でも僕は情報を収集するときに、
(ニュースのヘッドラインを俯瞰するときでも!)
「ふうん・・・」という姿勢を取るようになってしまいました。
たとえ相手がNHKであろうがBBCであろうが変わりません。

お蔭で情報の収集・分析能力は抜群!

には残念ながらなりませんでした。

オチとして白状しますが、
「事実」というのはそこに居合わせて経験しない限り、
なかなか捕まえるのが難しいのですよ。
ですから僕がアクセスできる限界は、
たいてい「このあたりなんだろうな」という点ではなく円の範囲。
それも結構ゆるい。

こういうのも歯切れの悪い大人になってしまった、
大きな理由のひとつなのでございます。

えーじ
posted by ととら at 17:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年08月22日

D.I.Y. as usual. その10

前回、まだ工事中だとお話しましたが、
工事と言っても大工仕事だけとは限りません。
オープン前にはこんなこともやっておりました。

まずはこれ。

oyarocks.jpg

TRePのプランAだった「古民家改造レストラン」は、
内見初日にもろくも崩れ去り
ボロボロ過ぎた古民家が解体された跡地から出土したのがこれ。
大谷石です。

これは使える!

別途処分費用がかかるという解体業者さんに、
そのままにしておいて下さい!
と、すかさず伝えた僕でありました。
で、次が、

rocks.jpg

敷石。
野方での街歩きでよそ様の庭を見ながら吟味を重ね、
選び抜いたものです。
しかし見落としたのがお店からの輸送方法。
これ、一袋が10キロもあるんですよ。
ってことは10袋で100キロ、その倍は200キロ!

最低でもそれくらいは必要だよな・・・
と思いつつも、ぐり丸の最大積載量って何キロだったっけ?
で、積んでみたらフロントがだいぶ浮いてしまいました。
対向車の皆さま、すみません。
ハイビームで走っていたわけではないのです。

え? ところで何をしてるんだ?
おっと前置きが抜けていました。

fasadauc03.jpg

素材が揃ったところで始めたのはファサードの外構工事です。
ともこは右側の砂利撒きから。
僕は塀の看板を下から照らすスポットライト用の穴掘り。

fasadauc02.jpg

ステップ2は大谷石を配置して全体のバランスを取ります。
ふむふむ、いい感じですね。
そして・・・

fasadauc01.jpg

どうです? 形になったでしょ?
しかしこれで完成ではありません。
もうひとつ素材を手に入れるために・・・

pickupwoods.jpg

江戸川まで行って流木拾い!
これも形をよく吟味しなければならないのです。
夕闇が迫るなか、僕らは金町まで探しに行ったのでした。
(ともこの後ろは金町浄水場の取水塔)
そして・・・

fasadauc04.jpg

じゃぁ〜ん、できましたぁ〜!
旅の食堂ととら亭、手作りなのは料理だけではなく、
お店の随所もこうしてハンドメイドなのであります。

えーじ

P.S.
予算の都合でね。
posted by ととら at 00:08| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2022年08月20日

まだまだ工事中

柴又で再スタートして1カ月が経ちました。

感覚的には字義通りの「あっという間」であり、
それでいて「1年くらい経ったかな?」の浦島太郎シンドローム中。
ハード、ソフトともに完成度は概ね70パーセントくらいでしょうか。
これ、かつて携わったシステム開発と同じで、
ある程度の丸に収まる状態でリリースし、
後は運用しながらチューニングして行くという手法なんですよ。

と申しますのも、理屈だけで組み立てたものが、
100パーセント現実にフィットするわけではありませんから。

もちろん野方時代の経験から、
業務についてのヴィジョンはしっかり描かれていました。
しかし、市場と店舗というコンテクストが変わると、
それらが融合した状態で生み出されるアウトプットは、
まったく異なったものになり得ます。

そこで設計はガチに固めず、必要十分条件を満たす的を作り、
それに収めることを再起動時の目標としていたのです。

なんていうとすべては折り込み済みだったように聞こえますが、
のしのし出てくる課題の数には正直たじろいでいます。
大工仕事だけでもけっこう残っているので、
当分の間、丸ノコ片手の僕が、定休日の店の前で、
うぃうぃやっていることでしょう。

そんなわけで定休日のほかに、
22日と29日の月曜日もお休みさせていただきます。

えーじ
posted by ととら at 16:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年08月17日

Stop the free fall.

「こんなことを聞くと失礼かもしれませんが、
 どうやって生活しているのですか?」

昨年11月末で野方のととら亭を閉店し、
5月に柴又へ引っ越すまでの間、
しばしばこんなご質問を頂戴しておりました。

疑問に思われるのも無理はありません。
なにせ還暦近くにもなって、
バックパッカーから足を洗えない懐事情は周知の事実。
その二人が働かずして暮らしているのですからね。

更に残念ながら、
僕は打ち出の小槌を隠し持っていませんし、
イーロン・マスクさんの遠い親戚でもありません。

ではどうやって生活していたのか?

答えはごく平凡。
移転プロジェクトの予算として、
生活費を事前にデポしていたのです。

とは申しましても、
これまた屋根裏に札束というわけではありません。
単純に、細々と貯金していただけ。

そんなわけで2021年12月1日から、
通帳の数字はフリーフォールを起こし始めました。
しかも全体としては土地の取得、住宅建設、店舗構築と、
超ド級の出費続きで加速度はさながら21世紀のコンコルド!

そしてその数字は高度計そのもので、
みるみる地表(残高ゼロ)が近付いてくるじゃないですか。

いやはや工事が遅れて予定が体をなさなくなったときは、
正直、どうしようかと思いました。

しかし爆発1秒前で起爆装置を解除するのは、
ヒーロー映画のお約束。
僕らもあわや地表に激突!?
というところで逆噴射(リニューアルオープン)に成功したのです。

めでたしめでたし・・・

は、能天気ハリウッド映画だけ。

逆噴射イコール高度(残高)上昇ということにはなりません。
まずは完全にフリーフォールを止めなければならないのです。
これを阻むのがコロナの第7波と酷暑。
何といってもオープンのタイミングで、
双方がピークを迎えましたからね。

実際はまだ逆噴射しつつも、地表が近付いてきています。

ピーンチ!

しかし、ご安心を。

ヒーローには常に必殺技があるものです。
それは僕らの場合、究極的な対ビンボーサバイバル術。
攻めには弱いととら亭ですが、
セコく生き残るテクニックにかけては誰にも引けは取りません。
(だから野方で12年もやってこれたのですよ)

ギリギリきり詰めて落下速度を落とし、
乏しい逆噴射でピンチを脱出。

これがこの夏のシナリオでございます。

えーじ
posted by ととら at 21:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2022年08月14日

思い出の街 新しい店

移転オープンして3週間余り。
柴又のお客さまだけではなく、
野方方面のお客さまにもたくさん来て頂きました。
(Thank you sooooo much!)

そして意外だったのが、
「元」西武新宿線エリアのお客さま。
前触れは工事中の立哨に来た青年です。

openingposter.jpg

ファサードに掲示したオープン告知のポスターを見た彼が、

「へぇ、野方でやっていたのですか?」
「野方を知ってるの?」
「知ってるも何も、僕は新井薬師から来たんですよ!」

それから大工仕事をしていたときに、
話しかけてきたおじいさんは、

「お、野方から来たのか!?」
「ええ」
「わしゃ、大和町に住んでいたんだよ。ずいぶん前だがな」
「大和町? 何丁目ですか?」
「2丁目だ」
「え!? 僕らが住んでいたのは明正寺川を挟んでちょうど反対側、
 大和幼稚園のすぐ近くですよ」
「あそこか!桜がきれいだったな。よう覚えとる!」

それからカウンターに座ったお客さまは、

「野方でやってたんですよね」
「ええ」
「懐かしいな。
 俺、育ちが鷺ノ宮なんで、子供の頃よく行ってたんです」
「どこかお店を覚えていますか?」
「焼肉屋の基順館はよく行ったなぁ」
「基順館? オヤジさんは僕らの友だちですよ!」

そんなこんなでその後も、

「以前、都立家政に住んでいたんです」

や、

「実家は田無なので西武新宿線はホームなんですよ」

などなど、移住組の方が次々と現れ始めました。

嬉しかったですね。
さながら故郷から遠く離れた街で同郷人に会ったような気がして。

そういえば、ご来店いただいている方々の中には、
野方から引っ越して、
今は別の街に住んでいる方も少なくありません。

思い出の街から新しい店へ。

時間が交差する旅の食堂でありました。

えーじ
posted by ととら at 09:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記