2019年02月25日

第17回取材旅行 その14

さぁ、いよいよこの旅も佳境です。
今日はカイロの後半と、
アレキサンドリアを合わせてご覧頂きましょう。

eg_piramid01.jpg

そこでカイロのハイライトと言えばやはりここ、
ギザのピラミッド群ですよね。
写真や映像で数えきれないくらい見ていても、
実物が自分の視界に入った時のインパクトは想像を超えていました。
特に砂漠で見るのではなく移動中に市街地から姿が見えた時は、
思わず息を飲んでしまいましたね。
まったくをもって、とてつもない建造物です。

eg_piramid02.jpg

駐車場ではラクダ引きたちが熱い視線で待ち構えています。
僕たちを乗せたタクシードライバーも、
懇意のガイドに紹介してマージンを・・・
という流れでしたが、
僕らは自分のペースで気ままに歩きたかったので Sorry guys!
時刻は9時半。
予想していた通りの光が当たったピラミッドは、
異星人の遺跡のような雰囲気に包まれていました。
僕たちは他の観光客たちで混雑し始めたカフラー王のピラミッド前を迂回し、
ひと気の少ないメンカウラ―王のピラミッドの方向へ。
ここはピラミッド群の南側。
ふふ・・・
僕は右手側(東)から指す朝日で陰影のつくアングルを狙っていたのですよ。

eg_piramid03.jpg

先の写真では広大な砂漠の真ん中にピラミッドがあるように見えますが、
実は市街地のすぐ近くなんですよね。
砂漠の向こうにはカイロの高層ビル群が揺らめいています。
ちなみに僕らが歩いていた時はしばしば強い風が吹き、
細かい粒子状の砂が舞って、
僕のカメラは憐れなじゃりじゃり状態になってしまいました。
帰国したらしっかりメンテしてあげなくちゃ。

eg_train02.jpg

翌日は10時発の列車でアレキサンドリアへ。
今回の旅は18日間でトルコ4都市、
エジプト3都市を巡る忙しいものでした。
そうそう、この写真が2等車両の中で撮ったものです。
ご覧の通りの草臥れ具合と散らかりよう。

eg_train01.jpg

で、こっちが翌日乗った1等車両。
だいぶ違うでしょ?(でも料金はほとんど同じ)
写真には写りませんけど、
見た目以上に室内温度と『臭い』に大きな差があるんですよ。

eg_alexstation.jpg

さぁ、着きました、アレキサンドリア!
駅舎内は撮影禁止なので外観を撮ろうとすると、
「お? なんだ? 写真かい? じゃオレも!」
となるのはここでもお約束。
とにかく人懐っこいエジプシャンたち。
あ、右上奥に見えるのがアレキサンドリア駅です。

eg_alextaxi.jpg

黒と黄色に塗られていますが工事車両ではありません。
アレキサンドリアのタクシーです。
僕は色からしてトラタクシ―と呼んでいました。
今回、乗る機会がなかったのが残念。

eg_alexhotel03.jpg

駅から海沿いにあるホテルまで1キロメートルほど歩いた僕らは、
これまたお約束どおり、ラスト10メートルで周囲をキョロキョロ。
マップ上では『ゴール!』となっていますが、
それらしき建物はおろか看板もありません。
例によって安宿はどこかに隠れているのです。
住所からするとこの雑居ビルなんだけどな・・・
と思って入ってみると、
暗いエントランス左奥のエレベーターの脇に、
別のホテルのフロントが8階にあるとの張り紙が・・・
そんじゃそこで訊いてみよう。

eg_alexhotel01.jpg

そうしたらなんのことはない、ここが目指した宿でした。
なんでホテル名が違うんだろう?
もしかしたら同一ホテルを別名で、
複数の予約サイトにエントリーしているんじゃないかな?
ま、仮にそうでも実害はありませんから良しとして、
値段(1泊朝食付きダブルが約3,800円)のわりに部屋はゴージャスでした。
地上の喧騒も届かず、ん〜、なんかリゾートっぽいじゃん!
って感じ。

eg_alexviwe.jpg

ベランダに出れば地中海が広がってるし。
ところが、いいねぇ〜!っと喜んでいられたのも夜まで。
開放型エレベータの機械室の作動音で、ともこはほとんど眠れず。
なにかと音に悩まされるエジプトです。

eg_seafoodsoup.jpg

さて、お仕事開始です。ここまで来た目的のひとつがこれ。
アレキサンドリア名物のシーフードスープ。
新鮮な魚介類をミルクベースのスープで軽く煮たもの。
郷土料理ながらスパイス感はまったくなし。
コクがあってじわっとお腹に沁みました。
場所はだいぶ違いますけど、北欧諸国、
特にフィンランドで食べたフィスクズッペに近かったですね。

eg_shrimprice.jpg

そしてもうひとつがロズビ・ガンバリというエビ入りスパイシーピラフ。
トマトピューレとチャツネを合わせ、
カレーパウダーに近い香りを添えたご当地名物です。
酸味と甘み、それにエビの旨みのバランスが最高!
エジプト取材で食べた料理の中で、
僕は個人的にこれが一番のお気に入りでした。

eg_shrimp.jpg

そしてアレキサンドリアと言えば、
新鮮な魚介類をシンプルに食べなくては!
これはもう、なにをチョイスしても美味しいに決まってるんですよ。
話題性がないから、ととら亭でやるわけにはいきませんけど、
このガンバリ・マシュイー(エビのロースト)で、
実に幸せな気持ちになりました。
ああ、ここまで来て良かった!

eg_alexwine.jpg

エジプトと言えばアラブ人が多数派のため、
イスラム教徒の国という印象を持たれている方が多いと思いますが、
人口の10パーセントは、
キリスト教の古い宗派であるコプト正教会の信徒が占めています。
彼らは教義上、アルコールを禁じられていないため、
こうしてワインも作られているのですね。
僕たちはそのコプト正教会の信徒の店でこれを購入しました。
で、肝心のお味の方は・・・うん、普通に美味しかったです。
こういう料理にはワインよりビールの方が合うかな?

eg_alexcafe.jpg

アレキサンドリアの海沿いにはこんなカフェがたくさんあります。
こうした所で読書したり日記を書いたりしていると、
素の自分に戻った気がしてきます。
まさに旅人冥利に尽きますね。

eg_alexuwshop.jpg

え? これも旅人冥利のひとつなのかって?
いやいや、ともこの目を盗んで風俗店に行ったわけじゃありませんよ。
これ、街中でよく目にする女性の下着屋さんなのです。
黒いアバヤの内側は、こうしたウフフな姿になってるのかしらん?
ってなオヤジの妄想はさておき、
不思議なのは、外から見た限り店員さんがみな男性であること。
え? それじゃ恥ずかしくて買いに行けないだろうって?
ところが日本と違うのはそこだけじゃありません。
お客さんもまた男性なのですよ。
ってことは、奥さんの下着はご主人が選んでるのね。
こういうところを文化人類学的な視点で考察した学者さんは・・・
いないだろうな。

eg_alexhotel02.jpg

さて、翌朝驚いたのがこれ。
階下のフロントに降りて「朝食はどこで食べるのですか?」と訊いたら、
「部屋にお持ちします」だって。
少々英語の怪しいスタッフだったので、
分かってるのかしらん? と部屋に戻って待つこと20分。
ノックされたドアを開けてみれば、
なんと朝食はルームサービスじゃないですか!
僕らの旅の経験で初めてのことでした。
別にどうという内容の食事ではありませんけど、
茹で卵も熱々で美味しかったです。

eg_cairohotelb01.jpg

さて、カイロに戻ってエジプト最後の夜はちょっと奮発し、
ナイル河の中州にあるゲジーラ島南端のホテルに投宿しました。
(ひゅ〜! 今度は朝食付きダブルの部屋が一泊約11,000円だ!)
ここは客船を改造したホテルなんですよ。

eg_cairohotelb02.jpg

2015年にスロバキアのブラチスラバでも、
同じような船舶ホテルに泊まりましたが、
普通の宿では味わえない旅情を感じますね。
船室から悠々と流れるナイル河を見ていると、
喧騒の街カイロにいることを忘れてしまいそうです。
リッチなツアーでは、
こういう船に乗って最南部のアブシンベルまで行くのかぁ・・・
いいなぁ。

eg_restaurant01.jpg

ゲジーラ島のザマレク地区ではこんな老舗レストランに入りました。
地味なファサードなので見落としてしまいそうですが、
店内はいかにもアラビアンなテイストです。

eg_restaurant02.jpg

これは大使館街にある別のレストランの中ですけど、
こうした雰囲気で食べると、よりおいしく感じるような気もします。
飲食店は料理だけではなく、ムード作りが大切ですよね?
そうそう、実はととら亭のデザインは、
こうした旅の経験から生まれたものなんですよ。
(低予算だけど・・・)

eg_tameiya.jpg

さて、残すところ僅かとなりましたが最後まで料理の取材は続きます。
2012年夏のヨルダン料理特集で、
ヒヨコマメで作った中東風のコロッケ、
ファラフェルをご紹介したのを覚えていますか?
そのオリジナルと言われているのがこれ。
ソラマメで作ったスパイシーなターメイヤ。
マッシュしたソラマメにクミン、コリアンダー、
ガーリックを加えて混ぜ合わせ表面にゴマをまぶして揚げたもの。
アラビア半島のファラフェルよりスパイシーで食欲をそそります。

eg_roastdove.jpg

もうひとつのよく知られたエジプト料理が、
ハトに米等を詰めてローストしたハマム・マーシ。
先にご覧頂いたドルマの中身に近い味付きの米が、
小型の北京ダック風にパリっとローストされた、
ハトの中に詰まっています。
ハトはちょっと野趣あふれるレバーのような香りがしますね。

eg_meatball.jpg

これも定番的な伝統料理のダウッド・パシャ・
エジプト版ミートボールのトマト煮込みです。
意外にもスパイス感がほとんどなくシンプルな味わい。
パンでもライスでもよく合います。

eg_yakiimo.jpg

今回、ブログでご紹介したのは取材した料理のごく一部です。
さらに言えば、取材できたのもメジャーなものに限られているため、
いつかまたリベンジしなくては・・・と心底思いました。
そうした未チェック料理のひとつがストリートフード。
で、これなんだと思います?
なんと焼き芋なんですよ。それもサツマイモの。
食べ歩いている人の手元を見たら、
これが濃い黄色の身で実に美味しそうじゃないですか!
なんか安納芋みたいに見えましたね。
それにしても不思議なのは、
この食べ方がどこから伝わったか? です。
大体にしてサツマイモの原産地は南米ですしね。
またしても謎が謎を呼んでしまいました。

eg_copt.jpg

ゲジーラ島からカイロの中心ともいえるタハリール広場までは、
歩いて15分もかかりません。
その近くにあるサダト駅から地下鉄1号線で4駅南下すると、
オールドカイロの脇にあるマリ・ギルギス駅に着きます。
ここにはキリスト教系の教会や博物館が点在しているのですよ。
写真はエル・ムアッラカ教会のファサード。
コプト正教の教会なので、
一般的に知られる横棒より縦棒の方が長いラテン十字と違い、
横棒と縦棒が等長のギリシャ十字が最も高い位置にあります。
この辺はイスラム色の強いカイロの中でも異色の存在ですね。

eg_swarma.jpg

しかし残念ながらオールドカイロ周辺では、
そそられる飲食店が見つかりませんでした。
そんな時の強い味方がシャワルマ屋でしょう。
これはトルコのドネルケバブが伝わって広がったもの。
なぜ呼び名が違うかというと・・・
ま、アラブ人はオスマン帝国をよく思っていませんからね。
料理は気に入っていても相手の名前で呼ぶのは業腹だったんでしょう。
ちなみに左がラム、右がチキンです。
あ〜、いい匂いだなぁ!

eg_caironile.jpg

カイロの降水量は年平均たったの26.7mmしかないそうな。
ということは1年を通じてほとんど雨が降らないんですよね。
でも、降りました。それも僕らの旅の最終日に!
写真は雨に煙るナイル河です。
もしかしたら別れを惜しんでくれたのかしらん?
そうなるとやっぱりまた来なくちゃなぁ。

eg_boardingbridge.jpg

さぁ、カイロ発ターキッシュエアラインズTK695便は、
定刻通り21時25分に出発です。
そしてイスタンブールでトランジットしたら、
11時間40分後の未来を僕たちは日本で迎えるんですね。
今回の旅もいよいよ終わりか・・・

いや、こんな風に言った方が僕たちらしいかもしれないな。

ここから次の旅がはじまっているんだよ・・・ってね!

えーじ
posted by ととら at 01:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年02月22日

第17回取材旅行 その13

いま振り返ってみても、
今回のトルコ・エジプト取材旅行は、実に密度の濃いものでした。
特に初めて訪れたエジプトは、料理の奥行きと多様性だけではなく、
訪れるべき場所も多かったので、
ビジュアルなご報告は2回分割にしても収まり切れませんね。
(撮った写真はエジプトだけで約1500枚!)

そんなわけで、アレキサンドリアは次回に回し、
今日はカイロを中心に僕らの旅をご覧いただきましょう。

eg_ramsesstation.jpg

定刻を1時間ほど遅れて到着したカイロのラムセス駅。
さすが首都だけあってルクソール駅とは比較にならない規模です。
僕らはアレキサンドリア行き列車の時刻表を調べたあと、
2階にある大きなカフェで高級(?)コーヒーを啜りながら、
今日一日の行動の作戦会議です。
まず、ここから2キロメートルほど離れた場所にあるホテルまで、
どうやって移動するか? ・・・・だな。

eg_cairoroad01.jpg

なぜ2キロメートルほどの移動で鳩首会議をやっていたかというと、
カイロの交通事情は僕らの経験でも最悪の部類に入るからなんですよ。
まず首都にもかかわらず道路に信号機がほとんどないじゃないですか!
ご覧のような片側3車線道路の交差点ですらなし。
加えて『車線』という概念もない。
車が入れる隙間があれば全車突撃OK!
よって道路では激しいスペース争奪戦が繰り広げられ、
鳴り響くクラクションがデスメタル級の喧騒を作りだしています。
とりわけ僕たちがこれから横断しなければならないラムセス駅前は、
複雑なロータリーとなっており自動車と人、双方の交通量も多いため、
「右! 2台目の白い車が行ったら渡るよ!
 躊躇しないで! 今だ!
 次は左! 4台目の赤いトラックが通過するまで待って!」
てな具合で手に汗握る移動となったのでございます。
ちなみにパックツアーでエジプトを訪れたかた数名に訊いたところ、
みなさん『道を横断した』記憶がないとのこと。
そりゃそうですよね〜。

eg_cairohotela04.jpg

僕らの旅をお伝えするには、
泊った宿をご覧に入れるのが一番手っ取り早いと思います。
まず、雑居ビルの中央にあった暗い入り口から入るんですけどね。
およそホテルらしからぬ見かけですし、
外に看板も出ていないので周囲の人に訊かないと分かりません。

eg_cairohotela09.jpg

で、恐る恐る暗い建物に入ってみたら・・・こんな張り紙がありました。
僕たちが泊るのは上の Mesho Inn の方。
フロアは・・・3階ね。

eg_cairohotela08.jpg

何だか分かります?
これが先日お話した開放型のエレベーターシャフトです。
こういうのは安宿を渡り歩いているとしばしば出っくわします。
そういえばルーマニアのブカレストにもありましたね。

eg_cairohotela07.jpg

見上げるとこうなってます。
カゴと釣り合いをとるバランサーや、
それを連結するワイヤーの動きがよく見えます。
しかし全体の汚れ具合からしてメンテナンスは・・・
してないだろうなぁ・・・

eg_cairohotela06.jpg

扉の操作はフルマニュアル。
まず、外の鉄格子を開け、次にカゴの木製ドアを開けて中に入ります。
体を入れたら鉄格子をガチャン! としっかり閉め、カゴ側も閉めます。
鉄格子がきっちり閉まっていないと、
操作ボタンを押してもエレベーターは動きません。
一応、安全が考えられているんですね。

eg_cairohotela05.jpg

カゴはご覧の通りの木製電話ボックスのようなしろもの。
荷物を持っていない状態なら4人くらい乗れるかな?
最大荷重などの表示はありませんでした。メーカーも不明。
まぁ、日本製でないことだけは確かでしょう。

eg_cairohotela10.jpg

3階について吹き抜けから下を見下ろしてみたら・・・
ひぇ〜・・・というわけなので、
火災があった場合の避難ルートはしっかり把握しておきましょう。
避難誘導はおろか、火災報知機やスプリンクラーも期待しちゃいけません。

eg_cairohotela03.jpg

いかにもよくある感じの安ホテルのフロント。
エジプトのこうしたホテルでは、あまり英語が通じませんね。
チェックインしようとして待っていたら、
掃除のおばちゃんがフロントのお兄さんを連れてきてくれました。
すると案内されたのは、もう1階上の Travellers House Hotel という別の宿。
どうやら Mesho Inn は工事中でクローズ中のようです。
(でも予約は取るのね)
スタッフが行き来しているところからして経営が同じなんでしょう。
こういうのも安宿ではよくあります。

eg_cairohotela02.jpg

殺風景ですが天井が高くて広い部屋でした。
夏はいいけど冬は暖気が降りてこないので、ちと寒い。
窓の外から道路の騒音がけっこう聞こえてきますが、
耳栓をすれば眠れないことはないでしょう。
この写真では分からないと思いますが、
こういう宿で清潔感を期待しちゃいけませんよ。

eg_cairohotela01.jpg

で、とどめのシャワーとトイレはこんな感じ。
左側の大型たらいに入ってシャワーを浴びるのですが、
カーテンがないので室内全体が水浸しになります。
したがいまして使用前にトイレットペーパーを外へ出しておくのを忘れずに。
また、こういう宿で裸足で歩くのは僕らですら抵抗感がありますでの、
(ちょっと臭うし・・・)
室内用のビーチサンダルは必需品です。
ちなみにタオルはゴワゴワのアンティーク感が楽しめました。
寒風摩擦に最適です。
ま、朝食付きのダブルの部屋が1泊約2,000円(2人分)ですからね。
内容的にはこんなもんです。

eg_money.jpg

ご紹介を忘れていました。
エジプトの通貨はエジプトポンドで現在の対円レートが6.3ですから、
円換算はエジプトポンドに7をかけて1/2割引けば、
両替手数料を込みでのおおよその数字が出ます。
そういえばクレジットカードが使えない安宿では、現地通貨ではなく、
米ドルでの支払いが義務付けられているとの前情報がありましたが、
普通にエジプトポンドも受け取ってくれました。

eg_ataba02.jpg

さて、身軽になった僕たちは近くのローカル食堂でさっそく取材を始め、
腹ごしらえができたところで足を向けたのが、アタバ市場です。
観光無縁の庶民の市場は道路以上に活気と喧騒に満ち溢れていました。
日本のスーパーマーケットと衛生環境に慣れた方には、
あまりお勧めできる場所ではありません。
端的に言うと、場内で転びようものなら、
一生残るトラウマは避けられないでしょう。、
しかもそれを誘うようにぐちゃぐちゃの床が滑るし・・・

eg_ataba.jpg

途上国の市場で共通しているのは、
先進国のスーパーマーケットにあって当たり前の、とある物がないこと。
それは冷蔵庫。
肉屋もご覧の通りでございます。
したがいまして場内にたちこめる臭いは、
現代の日本であまり嗅ぐ機会がないものではないかしらん?
でもね、命を食べるってことは、こういうことなんですけどね。

eg_hanhariri02.jpg

アタバ市場からアル・アズハル通りを東北東に進み、
右手にアズハルモスクが見えてくると、
左側に並行して走るアル・モスキ通りの終点が見えてきます。
ここがハンハリーリと呼ばれる観光市場。
入り組んだ迷路に様々な雑貨店がひしめき合っています。

eg_hanhariri01.jpg

この地域はイスラム地域の北端に位置しており、
こうした壮麗なモスクが林立しています。
いずれも現役でアザーンが流れるとムスリムたちがお祈りに集まって来ます。
様式がそれぞれ微妙に違っているので見ていて飽きません。

eg_hanhariri03.jpg

さて、ここで僕たちのミッションは、
I love Egypt Tシャツでもピラミッドの置物でもなく、
ととら亭でディスプレイする『とあるもの』をゲットすること。
そこで訪れたのは雑然とした玉石混交のアンティークショップです。
そのお宝については回をあらためてお話しますね。

eg_market02.jpg

さぁ、今日はたくさん歩きますよ!
次はアズハルモスクの脇道をズウェーラ門を目指して南下しつつ、
アタバスークに続きローカル商店街で食材調査です。
いかがです? この雑然とした雰囲気。
有名観光地も悪くありませんが、
こうした場所こそが僕らのフィールドなんですよ。
あ〜、なんかワクワクして来た!

eg_tuktuk.jpg

と、浮かれてちゃいけません。
気を付けなければならないのがこれ、トゥクトゥクです。
細い路地に人が溢れているにもかかわらず、
彼らはデススターに突入するXウイングのように突っ込んでくるのです。
しかもほとんど減速せずに!(反乱軍のパイロットになれるね)
また交通渋滞とトゥクトゥクやバイクの2サイクルエンジンのおかげで、
大気汚染は北京かデリー級。
そんなわけで、ととら亭に就職を試みるのはお勧めしません。
寿命を縮めます。

eg_market01.jpg

この地域になると観光客の姿はまったくありません。
故にお店も完全にローカル御用達ばかり。
たいへん参考になりました。
野菜はモロヘイヤを除いて、
レタスなどの葉物があまりありませんでしたけど、
ジャガイモ、ズッキーニ、玉ねぎ、ナズ、ピーマン、インゲン、
ガーリック、カボチャ、キュウリなど種類は豊富でしたね。
特にトマトは政府が管理しているだけあって大量に出回っています。
南米原産の野菜が主になっているとは・・・
数奇な運命の歴史を感じますね。

eg_market03.jpg

アレキサンドリアからほど近いため、新鮮な魚介類も売られています。
おや、イカ(右上)も食べるんですね。どうやって料理するんだろう?

eg_bread.jpg

時おり見かけて目を見張ったのが、
焼き立てのエーシュ(パン)を運んでいる人。
これだけでもボリショイサーカスの入団資格を十分得られると思いますが、
自転車に乗って同じ量を運ぶ、驚くべきスーパースターもいました。
スゴイね!

eg_isramicarea01.jpg

イスラム地区の中心、シタデルが近付いてくると、
ご覧のようなモスクが入り組んだ路地のそこかしこに現れ始めます。
この辺は独特な雰囲気がありますよ。

eg_guys.jpg

こうして写真を撮っていると、
人懐っこいエジプシャンが寄って来るのはお約束。
例によって共通言語はありませんでしたけど、
片言のアラビア語と英語、
あとは笑顔があればコミュニケーションは十分できます。
自分たちの写真映りに納得した彼らは僕とハグして去って行きました。

eg_isramicarea02.jpg

夕日に染まるシタデルの外壁。
美しいですね。時間外でもう閉まっていましたけど、
ここまで来れただけで僕たちは大満足。
もし次のチャンスがあったら、
この辺は雰囲気がいいので一日使ってゆっくり歩きたいですね。
それじゃそろそろ戻りましょうか。

eg_street02.jpg

夕闇が迫るローカルの商店街。
素顔のエジプトが垣間見える場所のひとつです。
こうしたところで市井の人々を見ているのが僕らは大好きなんですよ。

eg_street01.jpg

そんな時はマップアプリもGPSも使いません。
こうした路地に入って迷ってみるのもまた一興です。
もしからしたら僕たちだけの何かが発見できるかも?

eg_dorma.jpg

さぁ、たくさん歩いてお腹が空きました。
取材準備完了です。
まずはトルコ(オスマン帝国)から伝わったと目される、
ドゥルマを比較してみましょう。
これはズッキーニに米を詰めたタイプ。
しかしトルコと違って冷菜ではありません。
スパイシー感はほどほどで中国の粽のように、
独特の味が付いた米がとても美味しい。
肉を使っていないのであっさりしています。
僕はこの料理、こうして暖かい方が美味しいと思うな。

eg_sambusa.jpg

何回でかけても、旅には常に新しい発見と驚きがあります。
この料理もその一つ。
僕はこれまでサモサはインド起源の料理だとばかり考えていたのですけど、
なんとその生れはペルシャ(今のイラン)だそうな。
そしてその名もサンブーサ。
ってことは、インド以上にアラブ諸国は文化的な距離が近いので、
オリジナルに近い物があるのでは?
そこで試してみました。
薄い小麦粉の生地で具を包んで揚げるところは同じですが、
エジプトバージョンの中身は、
サモサのようなジャガイモ、ニンジンなどの野菜ではなく、
ラムの挽肉がみっちり入っていました。
スパイス感もあまりありません。
ですので小さいながらも食べ応えがあります。

eg_kabsa.jpg

ん? なんか見覚えがあるぞ・・・と思っていたらやっぱり!
この料理は2016年の11月下旬にオマーンのマスカットで研修を受けた、
マクブースという料理にそっくりじゃないですか!
なるほどこのカブサはマクブースの別名でもあり、
起源はイエメンだそうな。
(今、お取込み中で入国できませんが・・・)
チキンをスパイスと玉ねぎ、ガーリックで炒めてから水を入れて煮込み、
火が通ったところでチキンを取り出したスープで長粒種の米を炊き込む料理。
ん〜・・・風味はドライレモンを入れたオマーンバージョンと違いますけど、
ほどよくスパイシーでおいしい!
アラブ版のジャンバラヤといったら近いかな?

eg_kababharra.jpg

これは今回の取材対象で最上位料理のひとつ。
エジプト版のビーフシチューともいえるカバブ・ハッラです。
ルクソールでも食べてみましたが、あまり大きな違いはありませんでしたね。
じっくり炒めた玉ねぎのコクとトマトの酸味が調和し、
柔らかく煮込まれたビーフを包み込んでいます。
香りはガーリックが主体で、そこにカルダモンが少々感じられました。
後から足したのか、歯ごたえの残る野菜がいいアクセントだったな。

eg_usinrestaurant.jpg

ひゃ〜、疲れた!
ルクソールから移動してすぐ、朝から3万歩近く歩いたんですよ。
毎日ほぼこんな調子ですから、
食べまくりの旅から帰っても体重が増えていないのは当然か。

さぁ、明日はこの旅の後半のハイライト、ギザのピラミッド群を訪れます。
そこでこんな時、エジプトで心配しなくてもいいこととは何でしょう?

答えは・・・

天気!

えーじ
posted by ととら at 15:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年02月16日

第17回取材旅行 その12

トルコ・エジプトの取材旅行から帰って1週間。
これだけ時間が経てば、僕の頭もすっかり日本に切り替わって・・・

いないようです。

いや、さすがに起きている時は戻っているのですけど、
夢の中ではまだ時々エジプトにいるんですよ。

あれ? 次の列車は何時発だろう?
出発ホームは? 困ったぞ。これを逃したら次はないのに。
誰かに訊いてみるしかないな。
あの〜、すみません!

ってところで今朝、目が醒めました。
ん〜、エジプトでの移動は骨が折れたからな。
それが意識の片隅に残っているのかもしれません。

それではまだ記憶に新しいドタバタのととらな旅を、
ビジュアルにお伝えしましょうか。
エジプトもトルコと同じくボリュームがありましたから、
今日はまずルクソール編からお話しますね。

eg_luxorap02.jpg

カイロで入国審査を済ませた僕らは国内線に乗り換えてルクソールへ。
駐機場に出てその涼しさにびっくり。
Tシャツではちょっと肌寒いくらいでした。

eg_luxorap.jpg

ルクソール空港は国際便も発着していますが、
到着時間が遅かったせいかガランとしていました。
そういえばここでもトルコと同じく、
僕らのバックパックが出てこないじゃないですか!
おいおい、と思って訊いたら、国際線を乗り継いだ乗客の荷物は、
国際線ターミナルのバゲッジクレームに出てるんだって。

eg_hotel02.jpg

初日に泊った駅にほど近い安ホテルはあまりの騒音で眠れず、
1泊だけしてナイル河沿いの静かなホテルにお引越し。
ここの料金は安ホテルの3倍ほどで日本円にして7,000円くらいでしたけど、
安眠できるだけではなく、ロケーション、朝食、部屋ともに、
今回の旅の中で最高でした。
たまにはこういうのもいいね、うん。

eg_hotel01.jpg

ほ〜ら、部屋もこの通り!
え? 皆さんがツアーで使っているホテルでは当たり前?
ん〜、そうでしょうねぇ。うらやましい。

eg_street01.jpg

引っ越しを終えた僕らはさっそくルクソール駅まで行って情報収集です。
しかし駅前のインフォメーションは閉鎖されてるじゃないですか!
あちゃ〜・・・

eg_luxorstation.jpg

ところがどっこい駅中のインフォメはまだ健在。
ご覧の神殿風の建物はルクソール駅です。
英語を話す親切なスタッフさんがとても丁寧に教えてくれたので、
料理の取材場所や治安の状況だけではなく、
遺跡を周る方法や、タクシーや馬車など要交渉の料金相場も分かりました。
シュクラン(ありがとう!)。

eg_together.jpg

駅を出て移動方法を考えていたら、
ローカルの女の子たちが声をかけてきました。
お互いの共通言語がないので会話は出来ませんでしたけど、
ジャスチャーからして「一緒に写真を撮りましょう!」かな?
で、やっぱりそうでした。みんな、かわいいね。
トルコと同じくエジプトの人たちも、とてもフレンドリーです。

eg_corch.jpg

それじゃまずカルナック神殿まで行きましょうか。
短距離であればこうした馬車が便利です。
約4キロメートルほどの距離を交渉して約180円で手打ち。
もうちょっと落とせましたがとても感じのいい方だってので、
ハードネゴはなし。
御者はおじいちゃんと小学生くらいの男の子のペアでした。
小さいうちからこうして仕事を覚えているんですね。
チャイルドレイバーは深刻な社会問題ですけど、
おじいちゃんに尊敬の眼差しを向けるお孫さんを見ていると、
そこには日本で失われつつある年配の人への敬意が感じられました。

eg_karnack02.jpg

聖なる池側から遠望したカルナック神殿。
多くの部分が失われたとはいえ、時間を超えた威厳が感じられます。
往時はさぞ美しい建造物だったのでしょうね。

eg_karnack01.jpg

宝物はすべて博物館に移動されていますが、
随所に残る彫刻やレリーフは、息を飲む完成度を持っています。
なにしろこれが3500年前の作品なのですから。
すごいね人類!

eg_hierogriph.jpg

内部のディティールを細かく見ていると時間がいくらあっても足りません。
シャンポリオンが解読するまでこのヒエログリフも謎の文字だったんですよね。

eg_pillers.jpg

ここ1000年くらい前に作られたなら「ふぅ〜ん・・・」って感じにもなりますが、
この精巧な幾何学的建築物を3500年前の人々が実現したのかと思うと、
何か人類の底力みたいなものを感じますね。

eg_kosyari.jpg

料理取材も初日から全開です。
まずはエジプトの国民食ともいえるコシャリから始めましょう。
これ、究極的な炭水化物の重ね食いともいえるファーストフードでして、
マカロニ、ヒヨコ豆、レンズ豆、米、
フライドオニオンをビビンバよろしくパパッと混ぜ合わせ、
ガーリックの効いたトマトソースをかけて頂きます。
コシャリ屋はたいていこれだけやってる専門店なので、
日本で例えるなら牛丼屋さんでしょうか。
サイズもSMLが選べたりします。(特盛はなかったな)
各素材の食感の違いに意外な面白さがあります。

eg_mousakka.jpg

エジプトはアラブ文化圏なので、
ここでもトルコと同じくムサッカを試してみました。
内容的には先のそれとほとんど変わりませんね。
ということは、トルコはアラブのオリジナルをほぼ忠実に再現しており、
大きな変化はギリシャで起こったということになるかな?
ん〜、次は本家のアラビア半島で食べてみなくては!

eg_chai.jpg

そしてアルコールがご法度のイスラム教国で飲み物と言えばチャイです。
トルコではロシアのサモワール式で、
2重の円筒形ポットの内側に濃い紅茶、外側にお湯が入っており、
ふたつある蛇口からそれぞれをカップに入れて濃度を調節します。
ここエジプトではポットかカップ単位で個別に淹れていました。
何故かリプトン製のティーバッグが多かったですね。
イギリスの植民地だったからかしらん?

eg_niletouch.jpg

翌日は早起きしていよいよエジプトでのハイライト、
ルクソールの西岸側へ出かけましょう。
まずは出発前に、お約束のナイル河タッチ!
朝の水はびっくりするくらい冷たかったです。
エジプトは南部と北部で高低差が殆どないため、
ナイル河の流れもゆったりしていました。
川岸から見ているとどちらの方向に流れているか分からないくらいです。

eg_ballone.jpg

おお、対岸では熱気球が上がり始めましたよ。
いいなぁ。
僕らは対岸へ渡るフェリーターミナルまで行く間に、
声をかけてきたタクシードライバーと15時までのチャーターで料金交渉。
先にツーリストインフォメーションで訊いておいた、
相場の底値(約1,200円)で手打ちにしました。
ん〜・・ちょっとがっかり・・なドライバーさんでしたが、
昨今のインフレを考えても悪い金額ではなかったと思います。

eg_oldhouse.jpg

ナイル川西岸はかつてネクロポリス(死者の街)と呼ばれ、
あまり人が住んでいなかったせいか、
今でも生活の中心は東岸側です。
河沿いから少し西側に入るとこんな打ち捨てられた集落がありました。

eg_house.jpg

だけど人も住んでいます。
農地の他、仕事はほとんど東側なので、
ナイル河のフェリーボートは朝、西から東行きが大混雑。
僕らは逆でしたからガラガラでした。

eg_ramses3.jpg

さぁ、道路沿いにあるメムノン巨像から、
少し奥まったディール・イル・マディーナを周り、
ラムセス3世の葬祭殿へ。
数ある見どころを効率よく、かつ楽に周るには、その順番が大切です。
キーは太陽が昇って暑くなる前に、屋外を歩く遺跡を訪れ、
暑くなってからは王家の谷など、屋内を中心に見学すること。
ちなみに僕らは最初、地図を見る限り、
王家の谷からハトシュブスト女王葬祭殿まで歩いて行けるんじゃないかしらん?
と思っていましたが、これは無謀な試みでした。
費用を節約するためにレンタル自転車を借りるという手段もあるそうですが、
これも土地勘があり、よほど体力のある方以外はお勧めできません。
タクシーをチャーターするのが無難です。
また各遺跡のチケットを購入する場所が、当該遺跡の入り口だったり、
まとめてチケット売り場で買う場合があったりと分かり難いので、
事前に調べておいた方がいいでしょう。
さらに墳墓によっては別のチケットが必要な場合や、
カメラの持ち込みが別料金の時もあります。

eg_ramses3ruine.jpg

ラムセス3世葬祭殿の北側に広がる廃墟。
建物は泥煉瓦で造られています。
3000年以上前のものですが、この工法は今でも使われているんですよ。
僕たちがカイロに移動していた2月5日、
ルクソール駅の北側でそうした3階建のビルが崩壊し、
大きな事故となっていました。
当時もそうしたことはあったんでしょうね。

eg_kingsvalley.jpg

荒涼とした谷合に点在する王家の墳墓群。
別料金で入る有名なツタンカーメンの墓は、
彩色壁画の色も鮮やかで、保存状態の良さに驚きました。
黄金のマスクなど副葬品は博物館に保存されていますが、
発見者ハワード・カーターの意向で、
ミイラはここに戻っています。
個人的には展示されること自体、
ちょっとかわいそうな気がしましたけど。

eg_kingsvalley02.jpg

これは写真撮影が許可されているサプタハ王の墓で撮ったもの。
石棺が納められた部屋は、かなり掘り進められた通路の奥にあり、
そこに至るまでの壁面にはご覧のような、神々の物語や、
個人のバイオグラフィーが描かれています。
ちなみに墓にはそれぞれ番人のような人がおり、
入り口でチケットのチェックをしていますが、
『なんちゃってガイド』になることもあります。
当然、話し終るとバクシーシになるのでご注意を。

eg_deirelbahri.jpg

遺跡間の道路をタクシーで移動していて、
徒歩は言わずもがな、自転車で周るのも現実的ではないな、
と心から思いました。標識が殆どないので道も分かり難いですしね。
さて、この巨大な建築物はハトシェプスト女王葬祭殿。
権力を誇示したいという人間のエゴが原動力だったとはいえ、
重機はおろか鉄器すらなかった時代に、
ここまでそれを実現した技術と執念は脱帽ですね。

eg_driver.jpg

西岸でお世話になったドライバーのカレーさんと。
観光地では何かとトラブルの絶えないエジプトのタクシーですが、
彼はとても誠実な方でした。
安値で仕事を請け負い、
支払いの時にひっくり返してくるケースが多いんですよ。
ま、そんな時はインド作戦でフェードアウトしますけど。

eg_farca.jpg

西岸からの戻りは15時過ぎ。
朝から歩き詰めで結構草臥れました。
川面を渡る風が気持ちいい。
のんびり行き交うファルーカを見ていると、
東岸ですら別の時代のような気がしてきます。

eg_square.jpg

ルクソール宮殿の東側には市民の憩いの場でもある広場があります。
モスクの入り口もここに面しているので終日賑やか。
日曜日にはお弁当持参でピクニックの家族の姿もありました。

eg_rabit.jpg

ウサギのローストとモロヘイヤのスープ。
これはエジプト料理の鉄壁コンビなのですよ。
ウサギは淡白な鳥肉に似た味。
パリッと香ばしく焼けていてとても美味しい。
でも僕たちの取材対象は脇役の方なのですよ。
モロヘイヤはエジプト原産とも言われており、
その所為かマグレブやアラビア半島の国々では、
ほとんど見かけた記憶がありませんでした。
ガーリック風味でとろみのついたスープが胃に沁みます。

eg_kamonia.jpg

これはカモニアと呼ばれるエジプト版のビーフシチュー。
じっくり炒められた玉ねぎのコクとクミンが香るトマトベースのシチューに、
柔らかいビーフがゴロっと入っています。
これとエイシュ(エジプト版のピタパン)でもうお腹いっぱい!

eg_beer.jpg

さて、料理の取材と遺跡巡りが終わりホッと一息ついたところで、
今回の旅のご褒美です。
それは・・・ナイル川で夕陽を眺めながらビールを飲むこと!
このシチュエーション、たまらんです。
生きててよかった!
ビールはステラ。すっきり切れのいい味わいでこうした気候にぴったり。
コクのあるビールが好きな方にはサカラをお勧めします。
どちらもゴキゲンですよ!

eg_nilesunset.jpg

美しい・・・説明はいりませんよね。
ビールを飲みながら、ぼ〜っと太陽が沈むのを見ていました。
こうした時間の過ごし方に、
旅の歓びのすべてが凝縮されているような気がします。

eg_luxorsouq.jpg

ルクソールスーク(市場)で土産物屋を冷やかした後は、
ディナーのレストランへ。
中ほどに入り口の見えるJAMBOREEは僕たちのお気に入り。
ルクソール滞在中に数回通いました。
料理が絶品だっただけではなく、
ここのホールのおじいさん(笠智衆さん似)はとてもいい人だったんですよ。

eg_fishtagen.jpg

このレストランの一押しはフィッシュタゲン。
タゲンはモロッコから伝わったタジンが転訛したものですけど、
チュニジアではスパイシーキッシュに変身し、
さらにエジプトでは鍋焼きシチューとなっていました。
クミンの香りとシーフードの組み合わせが意外でしたね。

eg_mac.jpg

エジプトにも外資系ファーストフードは入っています。
僕らが確認したのはマクドナルドとケンタッキーフライドチキン。
しかし所得(平均で日本人のほぼ1/3で格差大)を考えると、
どちらも『安い』店ではありません。

eg_luxortemple01.jpg

食事が終わり、ホテルへの帰り道で、
ライトアップされたルクソール神殿を外から見ました。
日中に中には入りましたけど、こうして眺めるのもいいですね。
治安がいいのでこの時間に歩いていても怖い感じはまったくしません。
人通りも多いですしね。

eg_hotel03.jpg

せっかくいいホテルに泊まったのだから楽しまなくては!
これはベランダから見たナイル河の夜景です。
夕陽を眺めるのもそうですが、
こうした地味な時間の使い方が僕らは大好きです。

eg_trainmeal.jpg

さぁ、夜行列車でカイロへと向かいます。
これは機内食ならぬ車内食。
寝台列車には夕食と朝食が付いているのですよ。
お味の方はご愛敬ですけど、二人用の個室は居心地も良く、
ここでもちょっと優雅なひと時を過ごせました。
ちなみに料金はernstのウェブサイトから直接購入して、
ひとり約8,800円です。
日本の旅行代理店を通すと13,000円前後だったかな?

eg_train01.jpg

ゆっくり眠れた僕らは室内にある洗面台で顔を洗ってさっぱり。
朝食のパンとコーヒーが美味しかったです。
さぁ、あと1時間でカイロのラムセス駅に到着だ。
準備を整えなくては!

えーじ
posted by ととら at 17:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年02月12日

僕らの星

ととら亭の仕事とは、
僕たちが現地で食べた料理の感動をシェアすること。

換言すると、それは現地の料理をアレンジせず、
可能な限り再現しなければならないということになります。

しかしながら白状すれば、
その判断は基本的に『自己判断』なのですね。
第三者が客観的に判定している訳ではありません。

だから多少ブレていても、
「まぁ、いいか、これで」と逃げを打てるのはご愛敬・・・

にはならないんですよ!

と申しますのも、旅の食堂なんて仕事は、
マーケティング戦略的にフランスやイタリアなど、
メジャーな国を対象にしてもNGでしょ?
(そうなんですよ!)

だからアフリカ、中南米、コーカサス、中央アジア、中東など、
あまり専門店のない地域を取り上げざるをえません。
(そうなんですよ!)

で、そうなるとですね、国際色豊かな東京では、
「わぁ、私の国の料理をやってるんだ!」と、
当該国の方がご来店されるのです。
しかも抜き打ちで。

先日も、一見して外国人と分かるお客さまがご来店されました。
僕もこの仕事を始めてまもなく9年。
オーダーされる時の料理名の発音で、
その言語のネイティブスピーカーか否かは概ね分かります。

いま特集しているのはポーランド料理。
その女性のお客さまは驚くほど流暢な日本語を話されましたが、
(日本語のメニューまで読めるとは!)
「ナレシュニキとその他のポーランド料理を全部」と言われた時、
『ナレシュニキ』の発音を聞いただけで僕は確信しました。

彼女はポーランド人に間違いない。

慣れてはいても、やっぱりドキッとしますね。
僕はそれとなく、サーブする度に彼女の反応を確かめていました。

ん〜・・・あの様子だとOK・・・かな?
帰り際に訊いてみるか・・・

しかし、そんな僕の心を見透かしたのか、
僕が声をかける前に彼女は、

「わたしポーランド人なんです」

「だと思ってました。
 じゃ、訊きたくないけど訊きますよ。
 料理の率直な感想は?」

彼女は可愛らしい笑顔を浮かべ、

「家に帰ったような気持ちになりました!」

ミシュランとはまったく関係ありませんけど、
この言葉が僕たちの仕事に与えられた星なのです。

ジェンクイエン!(ありがとう!)。

えーじ
posted by ととら at 12:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年02月09日

ととら亭再起動201902

ひゃあ〜、寒いですね!
東京は粉雪が舞い、気温もほぼ氷点下。

しかし、ととら亭の店内は熱気が満ちています。
取材旅行から帰った後の再起動は、とにかくやることが多いんですよ。
しかも旅行期間が月を跨いだのでペーパーワークも盛りだくさん。
というわけで、昨日からともこも僕も自分の仕事に没頭しております。

さいわい帰国日と昨日の午前中が暖かかったので、
体の環境適応はすんなりできました。
時差ボケしない体質の僕らは昨日の朝から元気いっぱい。

長旅と長距離フライトの後で疲れを取るなら、
熱い風呂に入って布団の上で体を伸ばして寝るに限りますね。
ほんと、あ〜帰って来た!って感じがします。

ただ僕の場合、頭の切り換えにはもう少々時間がかかるんですよ。
最後にいた国がエジプトでしょ?
いろいろな意味で日本とは違う環境なので、
頭のチューニングを元に戻すのはちょっと骨が折れまして。

案の定、今朝起きた時も、

・・・ん? ・・・朝か・・・まだ暗いな・・・
えっと・・・今日はどこに移動だったっけ?
バス? いや鉄道だったよな?
あれ? そもそも僕は何処にいるんだ?
そうだ、日本だ、帰って来たんだった!

こんな調子ですからね。

旅先で目覚めた時、安宿の天井を見つめながら、
自分が何処にいるのか思い出すのに、いつもちょっと戸惑います。
それがまだ終わっていません。

ただ、店に向かって歩き始めると、
気持ちがリラックスしているのを感じました。
トルコ、エジプトともに治安は悪くありませんでしたが、
やっぱり日本と比べれば安心・安全のレベルが違いますからね。
昨日お話しましたようにエジプトの道路事情は論外なので、
ちょっと朝食を食べに出かけるにしても、
日本ではしないような気の配り方をしているのです。

そういえば2月6日の外務省さんからのメールで、
(旅レジは便利ですね!)
ルクソールで発生した建物の崩壊事故を知りました。
なんでもルクソール駅の北400メートルほどの場所で、
ドロ煉瓦製の3階建ての建物が突然崩壊し、
近くを歩いていたドイツ人観光客の方が死傷したとのこと。

実はあそこ(mostafa kamel St)、僕らも取材で歩いていたんですよ。
近くにいいレストランがありましてね。
そんな訳で、とにかく歩道を歩くにしても、前後左右だけではなく、
上下も注意しなくちゃいけない。
(歩道はデコボコで、穴もあいているんですよ!)
ある意味、いつ何が起こってもおかしくありませんから。

まぁ、日本だって突拍子もない事故はゼロではありませんけど、
それでもやはり確率は全然違うと思います。
こうした肩の力の抜け具合から、
僕もだんだん頭が切り替わって来るんですね。

さて、それじゃ仕事に戻りますか。
今日からアンコールメニューが変わります。
ウェブサイトを更新しなくちゃ!

えーじ
posted by ととら at 10:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年02月08日

第17回取材旅行 その11

ただいま〜!

昨日の23時半頃、
僕らは予定通り野方まで帰って来ました。

いやぁ〜、日本はいいですね!
内外ともにいろいろ問題は山積していますけど、
総合的に考えて、いい国だとしみじみ思いますよ。
街も空港も鉄道もきれいだし、道路を渡る時に危険を感じません。

エジプトの道路には首都のカイロですら信号機がほとんどなく、
自動車は『チキチキマシン猛レース』状態。
(この例えに反応したあなたは同世代)
よって道路を渡る時は基本的に『ベトナム式』なんですけど、
ベトナムと違うのは自動車がかなりすっ飛ばしていること。

マジで怖いです。
ローカルですら「きゃあ〜!」と言いながら渡っているくらい。

ま、あきらかに外国人の僕らが体を寄せ合い、
片側3車線の道路の中央で顔を引きつらせていると、
気付いたドライバーは減速してくれましたけどね。

さて、こうして長らく旅を続けている僕らでも毎回『初体験』があります。
たとえば今回は、

・空港のバゲッジクレームで一部の人の荷物だけ、
 別の部屋のターンテーブルに出されるとは! ロストしたかと思いました。

・トルコの地方都市のローカル食堂では、
 オーダーした料理よりおまけのボリュームの方が多かった!
 ご来店のお客さまはもれなくフードファイトにご参加頂きます。

・イスタンブールのホテルでは天井のペンキが剥がれて雪のように降って来た!
 翌日、内装屋さんが来て応急修理をしてくれました。

・往路の逆を行けば帰れるとは限らない!
 ブルサ、ムンダナ間の復路は単純に『行ってこい』ではありませんでした。
 なんと同じ道を逆行するバスルートが存在しなかったのですよ。
 結局、英語が殆ど通じない状況での Ask and Go で港まで戻るはめに。

・そんなわけで道を訊こうとツーリストインフォメーションに入ったら、
 小学生の男の子が二人、ちょこんとカウンターデスクに座っていた!
 いたずらかと思いましたが、ドアの南京錠を開けて入っていたので、
 本物? なんだろうと思います。英語は話せませんでしたけど。

・アレクサンドリアでは、
 1泊ダブル3,000円台の安ホテルで朝食がルームサービスだった!

・そのホテルで前のお客さんが使ったタオルが交換されていなかった!
 僕は気付かないで顔を拭いちゃった!(うへぇ〜!)

・南西アジアの道路ではクラクションがひっきりなしに鳴っていましたが、
 エジプトの騒音はそれを超えたAC/DCのライブ級だった!
 Come on Angus! Play Highway to the hell!!

・エジプトの安宿ではいろいろな騒音で寝るのが困難になりますが、
 エレベ―ターのモーター音まで原因になるとは!
 エレベーターシャフトが開放型で機械室もむき出しなんですよ。
 工場のような場所にベッドがあるとご想像下さい。

・カイロの博物館で表裏が違う国のリバーシブル国旗が売っていた!
 友好の表現かしらん? でも日の丸とのペアはなかったな。

・カイロのレストランで支払いを済ませ、お釣りを待っていたら、
 からっぽのレシートケースを返された! コラっ!

・エジプトの安ホテルが入っている雑居ビルのエレベーターは、
 博物館級のしろものでチキンレースに使えそうなレベルだった!
 年間に何件の事故があるんだろう?
 これでフリーフォールを経験するのはゴメンだな。

・カイロ国際空港は航空会社によってイミグレーションブースが分かれていた!
 しかも航空会社によっては出国カードも書かなければならないとは。

・カイロ国際空港のビザのシールはセルフサービスでパスポートに貼り付けるとは!
 さぁ、お好きなページにどうぞ。

・エコノミークラスの機内食が3回連続でとても美味しかった!
 (スパイシーな料理が好きなかた向き)
 これはターキッシュエアラインズさんのハットトリック!

こんな風に初めて訪れた街で繰り広げられる初めての経験。
だから旅はおもしろいんですよね。(でしょ?)

エジプト編のビジュアルなご報告はもう少々お待ち下さい。

さぁ、ととら亭を再起動させなくちゃ。
営業は明日のディナーから再開です。

え? 明日の関東地方は冷え込んで雪だって?

ありゃ〜、それじゃヒマだな。

えーじ
posted by ととら at 13:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年02月06日

第17回取材旅行 その10

アッサラームアライクム!
これが現地からの最後のブログになると思いますので、
今日は二人でお話しますね。
それではまず!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ともこです。

18日間の旅だから何回か私もブログを書こう!
って思ってたのに、気付いたら帰国の直前に・・・
今回はトルコもエジプトも盛りだくさんの内容ですごく忙しかったぁ。
料理の取材対象がいっぱいあったし、訪れたい場所も多かったので、
早朝から夜遅くまで充実した毎日でした。

どちらの国でも歩いていると、よく「ウェルカム!」って、
通行人やカフェでお茶してるおじいちゃんたちが声をかけてくれます。
日本で私は外国人の旅行者に「ようこそ!」って急に声をかけたことないなぁ・・・
歓迎していることを素直に表現できる人ってステキだと思います。

帰国したら私もちょっと勇気を出して、
日本に来てくれた旅行者に声をかけてみよう!
そう決めました。

言葉が分からなくても表情や態度で伝わることって多いと思うから。
今回の旅でも私は私なりに現地の人たちとコミュニケーションが取れたと、
ささやかながら満足しています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
シュクラン(ありがとう)、ともこ!

で、えーじです。

今は12時8分。
アレキサンドリア発カイロ行き912列車のコーチ3からお話しています。
昨日と変わって今日は1等車に乗ってみました。

車内に入って驚いたのは、2等とのギャップです。
まず席が横3列しかありません。2等は4列でしたからね。
シートの豪華さやシートピッチは、
飛行機のエコノミーとビジネスの差に近いものを感じます。
その上、エアコンが効いているし(ちと寒い!)、
何よりキレイじゃないですか!
いや、もちろん日本標準に比べれば、
お世辞にもキレイとは言い難いのですけど、
2等車のボロボロ&ゴミだらけとは雲泥の差があります。
トイレは・・・ん〜、2等ほど恐ろしくはないものの、
ここは南米レベルか・・・

え? 値段なりなんだろうって?

いや、それが殆ど差がないんですよ。
昨日乗った2等のチケットは約300円弱。
で、今日の1等は約300円強だから概ねたった30円くらいの差しかない。

不思議な価格設定ですね。

そしてグレードもスペースやエアコンの有無だけではなく、
衛生環境で差をつけるとは。
多分、1等はゴミ一つ落ちていないので、
運行ごとに毎回清掃していると思いますが、
2等は1日1回くらいしかしないんじゃないかしらん?

ちなみにゴミの状態は車内だけではなく、
駅構内、ひいては街全体で悲惨な状態です。
そこいらじゅうにゴミが散乱しており、
街はずれのドブやゴミ捨て場からは腐臭が漂ってきます。
一応、公共のゴミ収集は行われているようですけど、
路面の状態だけ見ていると、
収入比率でエジプトの1/10以下のエチオピアやモザンビークあたりと、
そう変わらない気がします。
同じ北アフリカでいえば、
かつて訪れたモロッコやチュニジアの方がキレイだったかな?

車窓からはナイルデルタに広がる広大な農地が見えています。
しかしその間を張り巡らされた灌漑用水路はほとんどドブ。
ツアー、個人旅行を問わず、
エジプトの旅で体調を崩した話をよく聞いた訳が分かる気がしますね。

それで僕たちも、
今回、この国では衛生警戒レベルを南西アジアやアフリカ南部級に上げ、
生野菜、フルーツ、乳製品など、
非加熱食品はいっさい口にしていないのでした。
移動の多い旅で食中毒は絶対に避けたいことの最上位ですからね。

もうひとつ出発前から懸念された治安ですが、
両国とも僕たちが見た範囲では問題ありませんでした。
22時過ぎでも危険を感じることなく食事に出かけられましたし、
警察や軍隊に特異な動きは見られませんでした。
ただテロの標的となる観光地、行政施設、コプト教会などは、
かなりの数の警察官が警備に当たっていましたけどね。
警察官と言っても殆どが自動小銃で武装していますから、
軍隊のように見えます。

それよりエジプトで困ったのは、観光地での『客引きDJ』です。
これ、どういう方たちかと申しますと、
歩いている僕たちに小走りで駆け寄り、
耳元で「タクシー!」「ファルーカ(観光ボート)!」、
などの売り込みをDJよろしくしゃべり続けるんですよ。
しかもけっこう大きい声で。

当然、近寄ってきたら即座にノーサンキューとは言いますけれど、
そんな一言で引き下がるやわな『客引きDJ』ではありません。
とにかく大声&早口で強烈なエジプト訛りの英語をしゃべり続ける。

僕は例によって『インド作戦』で切り抜けますが、
ルクソールなどでは1日で相手にするのが10人や20人ではありませんから、
写真を撮りながら歩いている時など、
振り切り難いときはけっこう疲れます。
まぁ、この国の経済事情を考えると、
あんまり邪険にはしたくないんですけどね。

それから一般的な旅行者とのもめごとの上位は『バクシーシ』でしょうね。
これ、和訳すると『喜捨』となりますが、
要は富者(外国人)が貧者(ローカル)にお金をあげるということです。
具体的には初対面のローカルが親切そうに手短な観光案内や道案内をした後、
にまっと笑って右手の親指と人差し指をこするジェスチャーをします。

困るのは、本当に必要なヘルプをしてくれた結果ではなく、
『客引きDJ』よろしく、勝手にやってきて要らぬお節介を焼いた挙句、
バクシーシ! となるのでもめるんですよ。

そこで僕は『エジプト作戦』を考えました。

あ、やってきたな? と思ったら、
インド作戦と同じようにニカっと笑顔を浮かべ、
Yo brohter! I'm broke! (やぁ兄弟! おいらはオケラだ)
次に困った顔つきで相手の目を見つめ、
Is this a problem for you?(これ、あんたにゃ問題じゃないかい?)

これで大抵すぐに離れて行きます。
それでもしつこくついてきたら、歌うように、
I'm broke! I'm broke! No bakshishi!と言い続ければ、
さすがに「ダメだこいつは!」と思っていただけるでしょう。

ともあれ、基本的にエジプシャンムスリムは人懐こくて親切です。
(観光地の人が若干スレているのは世界共通でしょ?)
ともこも言っていたように、
さまざまな場所でこれまで何度「ようこそ!」と声をかけられたか分かりません。
(この列車に乗る前なんか駅のトイレで小用を足している最中に、
同じく横で憚り中の男性からWelcome!と言われました!
さすがに握手はしませんでしたけど・・・)

特に右掌を心臓の上に当て、
相手の目を見てアッサラームアライクムと挨拶すると、
何をするにしても、とても誠実に接してもらえます。
これ、何をしているのかというと、
うろ覚えのアラビア語で挨拶というより、相手に敬意を払っているんですよ。
人種や国籍、宗教、職業、性別、肌の色の違いに関わりなく、
世界中どこでも旅をする上で大切なのは、
おカネ以上に、目の前にいる人への敬意だと僕は考えています。

さて、いよいよこの旅も佳境となりました。
明日は21時25分カイロ発ターキッシュエアラインズTK695便で帰路につきます。

次は真冬の東京でお会いしましょう!

ともこ & えーじ
posted by ととら at 01:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年02月05日

第17回取材旅行 その9

今朝は10時にカイロの安ホテルをチェックアウトして、
鉄道でアレキサンドリアに向かいました。

今は12時22分。
僕らはアレキサンドリア行き89番列車のコーチ9に乗っています。
席のグレードは2等。片道約300円で2時間半の旅です。
車両は結構ゆったりした大きさがありますが、
かなり老朽化が進んでおり、床にはゴミが散乱してることもあって、
インドの鉄道を思い出しました。
エアコンがないので車内はドライサウナに近い状態。
加えてトイレは旧国鉄時代のそれがホテル級に思える恐ろしさ。
便器を覗けば線路がよく見えます。
そして客車のドアが開くたびに車内は公衆トイレの臭いが充満し・・・
という訳で移動中に駅弁を食べるのはお勧めしません。

2等とはいえ一応、指定席にもかかわらず、
自分の席にたどり着くのがひと騒動なのもインド級。
まず、どのプラットフォームから出るのか分からないんですよ。

インフォメーションボード?

そんなものを期待しちゃいけません。
あることはありましたけどね。
僕らの列車のフォーム表示はなし。
そこで例によってAsk and Go作戦の始まりです。

これ、正確に言うと、
Ask and Go Ask and Go Ask and Go Ask and Go.....
なんですけどね。
とにかく訊いた人によって答えが違いますから。
(間違っていても、皆さん悪気はないんですよ)

ようやく一番確度が高そうな10番ホームに辿り着いた僕らは、
ここでも複数の人に行き先を訊いて確認を重ねました。
どうやら間違っていない・・・ようです。

しかし! 列車が来ません。
いや、来ました! これかな? 時間からしてこれだろう!

そこでまた英語を話しそうな人を探して訊くと、
次の便だとのこと。

そして定刻を過ぎること40分。
隣の9番ホームに列車が息を切らせながら滑り込んでくると、
周囲の親切なローカルたちが「これだよ!」と教えてくれました。

めでたし、めでたし・・・

にはまだなりません。
次はコーチ9のシート53,54を探さなくてはならないのです。
どうしてこんなことをしているのかというと、
列車にはコーチナンバーはおろか行き先すら表示がないのですよ。
というわけで席に座るまで延々と Ask and Go を繰り返すしかない。

でもローカルの方たちはおしなべて親切ですからね。
仮に英語が通じなくても、
アッサラームアライクム(こんにちは)と笑顔でチケットを見せれば、
みなさん僕の意図を理解してくれます。

こうしてようやく僕らを乗せた列車は北に向かって出発したのでした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さて、それでは落ち着いたところで昨日のトルコ編の続きを再開しましょう。
今日はブルサとイスタンブールですね。

istanbulairport01_tr.jpg

アダナを離陸した僕らの飛行機が着陸したのは、
新設されたサビハギョクチェン国際空港の国内線ターミナル。
きれいですけど市内へのアクセスはイマイチ。
路線バスで1時間以上はかかります。

istanbulnightview02_tr.jpg

アジア側のカラキョイフェリーターミナルに着いたのは夕餉れ。
どうです、この風景? 旅情を誘うでしょう?
このフェリーは香港のスターフェリーと同じく庶民の足。
20分ほどの小旅行ですが、船内では美味しいチャイも楽しめます。

istanbulnightview02_tr.jpg

お〜、旧市街が見えてきました。
右側に見える細長い光の帯はライトアップされたガラタ橋です。
うっとりする眺めでしょう?

istanbulport_tr.jpg

エミノニュの港に着くと12年前の記憶がはっきり蘇ってきました。
だってバリックエキメッキ(サバサンド)の香りまで、
漂っているんですからね。
懐かしいなぁ。
なんか、帰ってきた〜! って感じがします。

istanbulhotel02_tr.jpg

僕たちが投宿したのはエミノニュの港から徒歩10分ほどの場所にある、
スィルケジ駅のすぐ脇。
この辺は手頃で使い勝手のいいホテルがたくさんあり、
どこへ行くにもとても便利なのです。
もちろん飲食店探しにも不自由しません。

istanbulhotel01_tr.jpg

部屋はご覧の通り東横イン級の狭さ。
しかも5階の部屋でもエレベーターはなし。
毎日いいエクササイズが無料でできます。

istanbulayasofia01_tr.jpg

翌日は歩いて懐かしのアヤソフィアへ。
どの方向から見ても端正な美しい造りですね。
対面の要塞のように武骨なブルーモスクとはまったく印象が違います。

istanbulayasofia02_tr.jpg

内部は残念ながら修復作業が行われていましたが、
荘厳な雰囲気はそのまま。
この空間にいるとイスタンブールではなく、
コンスタンティノープルにいるという気持ちになってきます。

istanbulgarata01_tr.jpg

ガラタ橋の袂から望む新市街。
あの辺のお洒落な雰囲気は大好きです。
トレンドに敏感でお洒落なトルコ人の集う場所。

seaandsun_tr.JPG

ここからはオスマン帝国が最初に都をおいたブルサまで、
高速船なら日帰りで行けます。
アジアとヨーロッパを隔てるボスボラス海峡を航行している時は霧が出て、
タイムマシンに乗っているような幻想的なムードに。

brusaiske03_tr.jpg

この街でのミッションは、
ととら亭でも紹介したイスケンデルケバブ発祥の店で、
オリジナルを食べること。
この料理、19世紀後半にメフメトウル・イスケンデル・エフェンディ氏が、
ブルサのヘイケルにある店で考案したといわれています。
ここでは今でも次男の家系の本店と長男と三男の家系の支店が盛業中で、
僕らは二手に分けれてチェックに行きました。
この写真は僕が担当した支店の方。
11時15分の時点では混んでいたものの、すぐに座れましたが、
13時頃もう一度前を通ってみたら長蛇の列が。
本店の方がずっと広いので昼時に行かれる方はそちらをお勧めします。

brusaiske04_tr.jpg

で、これがトルコ料理のひとつとして世界的に広がった、
イスケンデルケバブのオリジナル。
エキメッキを2センチ四方くらいの角切りにして皿に並べ、
その上に薄切りの香ばしいラムケバブを並べます。
そしてシンプルなトマトソースをかけて、
ヨーグルトを添えたものがサーブされるのですが、
テーブル上で溶かしバターをジュワっとかける演出付き。
味はなるほど本家の美味しさでした。
この料理は僕らも様々なところで食べましたが、
オリジナルは意外とシンプルなんですね。
ちなみにこの店、メニューはこれひとつしかありません。
いわゆる専門店です。

istanbulgrandbazaar01_tr.jpg

さてイスタンブールに帰った僕らは次のミッションへ。
まずはこれまた懐かしのグランバザールへ行きましょうか。
ここでの目的はお店でディスプレイするアンティーク探し。
残念ながらお目当てのファティマの手や、
アストロラーベは見つかりませんでしたけど、
ぶらぶら冷かしながら歩いているだけで楽しいですね。
疲れたらお洒落なカフェがたくさんありますから、
甘いチャイかトルココーヒーで一息つきましょう。

istanbulegyptianbazaar01_tr.jpg

驚いたのがエジプシャンバザール。
きれいに改装されて土産物市場化していました。
ん〜・・・これはちょっと残念。
しかしイスタンブールは僕らの期待を裏切りません。
建物を出た脇道は以前と変わらず、
ローカル御用達の店が軒を並べて待っていてくれました。
ここでのミッションは店で使うケバブ用の飾り串をゲットすること。
これは・・・あった! それも手ごろな長さで素敵なのが!
しかも安い。いや、ともこが強烈に値切った結果ですけどね。
(もちろんともこ語で)
店員さんはやれやれ・・・って感じ。
テシェッキュレデリム!(どうもありがとう!)

istanbullocanta01_tr.jpg

イスタンブールでは大衆食堂のロカンタを中心に取材を進めました。
ロカンタとは実に僕ら向きの飲食店で、
ご覧の通り、目で見て料理を選べるのです。
トルコ語が話せなくても指さしオーダーでぜんぜん大丈夫ですから、
トルコに行った際はせひお試しを。
ちなみにとても安いです。
僕らは二人でお腹いっぱい食べて800円くらい。

istanbulmousakka_tr.jpg

何だと思います? これ。
ムサカなんですよ。
昨春のギリシャ料理特集でギリシャバージョンをご紹介しましたが、
ビジュアル的にこれは別物ですね。
でもベシャメルとポテトを除けば材料はほぼ同じなんです。
一番近い味のイメージはアラブ版の麻婆ナスかな?
発祥はアラブなのでこちらの方がオリジナルに近いと考えられます。
とろっとしたナスがとても美味しい。

istanbulsalma_tr.jpg

中東からコーカサス、バルカン半島も含め、
非常に広い範囲で食べられているブドウの葉を使ったサルマ。
この料理の発祥も料理名(トルコ語のサルマク(巻く)が語源)を考えると、
ここがオリジナルと考えられるかもしれません。
他の地域でも同じ名前で呼ばれていますので。
注意すべきは詰め物のドルマの名前が誤用されて根付いた場所もあること。
ギリシャでは同じ料理をドルマダキアと呼びます。
ちなみにドルマはトルコ語のドルマク(詰める)が語源だそうな。
味を比べると、中東、コーカサスバージョンは、
ほぼこのオリジナルに近いですね。
でも日本人の口に合うのは欧州風のギリシャバージョンかもしれません。
確かにアテネのプラカ地区で食べたドルマダキアは絶品でした。

istanbulwaterbridge_tr.jpg

イスタンブールの楽しみ方は無限です。
極端な話、ただぶらぶら歩いているだけでも楽しい。
歴史に興味のある方なら退屈はありえないでしょう。
ほらビザンティン帝国時代の水道橋が、
現代と共存しているんですよ。

istanbulgarata02_tr.jpg

最終日の夜は思い出の新市街へ行きました。
ライトアップしたガラタ塔が美しい。
入り組んだ細い路地にはストリートミュージシャンが、
それぞれのメロディーを奏でています。
中には中央アジアや南米のミュージシャンの姿も。
この街は今でも文化と人種の交差点なんですね。

istanbulairport02_tr.jpg

さぁ、出発はアタテュルク国際空港から。
予想はしていましたが、今回も後ろ髪を引かれての移動となりました。
何度訪れても興味の尽きない街ですね。
そう遠くない未来にまた来るよ。
僕らはそう言い残してカイロ行きエジプト航空MS736便に乗り込みました。
2時間半後の未来には、初めて訪れる国が僕らを待っています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

お、乗客たちが荷物をまとめ始めました。
そろそろエジプト第2の都市アレキサンドリアに到着するようです。
時刻は14時40分。お腹が空きました。
降りたらまず飲食店を探してかなり遅いランチにしましょう。
ここではもちろん地中海のシーフードがお目当て。
ホテルは・・・また安宿だからなぁ・・・静かなことだけを祈っています。
ここで一泊したら明日はまたカイロに戻り、いよいよこの旅もフィナーレか。
ちょっと寂しくなってきました。

えーじ
posted by ととら at 03:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年02月04日

第17回取材旅行 その8

日本を出発して二週間が経ちました。
僕たちは今、カイロのラムセス駅から2キロほど南を東西に走る、
7月26日通りにほど近い安ホテルに投宿しています。
例によって宿代は朝食付きのダブルで1泊約2,350円くらいですから、
内容はけして皆さまにお勧めできるものではございません。
料理の取材には地の利のいい場所なのですけど、
耳栓なくして安眠もなし・・・

ともあれ、ルクソールからカイロまでの夜行列車の移動は、
出発が1時間ほど遅れた以外は問題ありませんでした。
列車はかなりの年代物でしたが、
2人用の寝台個室は居心地もよく、
疲れていた僕らは車内で夕食を食べるなり爆睡。
車掌さんのノックで起こされたらカイロの手前1時間のところでした。

さて、大変遅くなりましたが、
今日はこの旅の前半、
トルコの中からカイセリとアダナ編をビジュアルにお伝えしましょう。

いや〜、今回は何かと忙しくて手が回らなかっただけでなく、
ルクソールでは泊まった宿がいずれもネットワーク環境がプアーで、
写真をアップロードできなかったんですよ。
引っ越しを余儀なくされた宿なんて、ほとんど繋がらなかったし。

それじゃ時間を2週間巻き戻して出発から行きましょう!

airmap_tr.jpg

今回お世話になったのはターキッシュエアラインズさん。
エアバス330系はエンターテインメントシステムが充実しており、
退屈知らずのフライトでした。
と言っても僕は映画を一本観ただけで寝てしまいましたけど。
もったいない。帰りにもう一本観よう。

airmeal_tr.jpg

僕がターキッシュエアラインズさんを気に入っている理由の一つがこれ。
エコノミーでも機内食が結構イケるんですよ。

kayseriairport_tr.jpg

イスタンブールで国内線に乗り換えた僕らは、
アナトリア半島中央高原の街、カイセリへ。
ステップ気候の上、標高が1300メートル前後もありますから、
しばれかたは函館級。
機内預け荷物にコートを入れていたともこは、
雪の積もる駐機場で震えていました。

kayseristreet_tr.jpg

カイセリはカッパドキアのゲートウェイとはいえ、
観光地的な要素はほとんどありません。
街の目抜き通りもご覧の通り。

kayseriwall_tr.jpg

僕たちの宿がある旧市街はビザンチン帝国時代の城壁に囲まれています。
過去と現在が奇妙な形で同居しているんですね。

kayserisouq02_tr.jpg

でも僕らの取材に不可欠なローカル食堂と市場は充実しています。
中心部には結構大きなバザールがありました。

kayserisouq03_tr.jpg

ローカル市場なのでお土産物屋さんはありません。
しかしこの街のなまの生活に触れるには最適なんですよ。

kayserisouq01_tr.jpg

ここで取材中のともこを入れたシーンで1枚・・・
と思ってカメラを向けたら、
「なんじゃ? わしも一緒に撮ってもらおうかの」
とばかりにおじいちゃんが現れてパチリ。

kayserihotel02_tr.jpg

僕たちが投宿した安ホテル。

kayserihotel01_tr.jpg

ご覧の通りの部屋ですが、床暖房でポカポカ。
スタッフも皆さんフレンドリーで居心地はとても良かったです。

kayserimantu02_tr.jpg

この街に来た理由はこれ。
そう、トルコギョーザのマントゥです。
12年前にアヴァノスやギョレメで食べていたものの、
本場のカイセリは未チェックだったのです。
で、さっそくオーダーしてみれば・・・
この小ささをご覧ください。
こりゃサイズを競うアゼルバイジャンのダシュバラを超えていますよ!
味の方はどうかというと、肉があまり入っていないせいか、
ギョーザと言うよりニョッキに近い感じ。
驚きました。

kayserimantu01_tr.jpg

ここまで小さいと食べる方はいいけど作るのは大変です。
そう思ってたらやっぱり・・・
こうして既製品も売っていました。
でも常温で置いてあったけど肉は入ってるのかな?

kayseritairachorpa_tr.jpg

気温は日が暮れると氷点下に下がります。
そんなときは熱いスープが一番。
でもこれ、ヨーグルトのスープなんですよ。
ヤイラチョルパといいまして、
どろっとしたヨーグルトに米と豆が入り、
ミントの香りが爽やか。
これもアゼルバイジャンのドゥブガに似ていました。
あっちは香りがホーリーバジルでしたけど。

kayseripide_tr.jpg

カイセリからは料理をもう一品ご紹介しましょう。
干し肉のパストラマを使ったピデ。
熟成された生ハムのようなうま味がじわっと美味しい。
ちなみにピデは皆さまご存知イタリアのピザと同根で、
親はギリシャのピタと言われています。
場所は違いますが同じように変化したのですね。
もしかしたらビザンティン帝国とオスマン帝国の文化的交流の中から、
共通する変化が生まれたのかもしれません。

kayseribusterminal_tr.jpg

さて、カイセリからアダナまではバスで移動します。
トルコはバス大国。この交通網はよくできていて、
街はずれに大きなバスターミナル(オトガル)があり、
中心とはシャトルバスやタクシーで結ばれています。
こうすると道路の狭い中心部が渋滞しにくくなるんですね。

adanabus_tr.jpg

僕たちが乗ったのはこんな20人乗りのミニバン。
3時間程度の移動であれば、まぁOK。

kayserimountain_tr.jpg

出発してから2時間くらいはこんな道を走っていました。
いかがです? 雪国そのものでしょう?

adanabusteminal_tr.jpg

アダナに着いたのは予定を2時間半以上も過ぎてのこと。
オトガルでバックパックを背負って歩き始めた時はホっとしました。
あ〜、お尻が痛い。

adanatown_tr.jpg

アダナもまたカイセリと同じく観光地ではありません。
街の中心は地味そのもの。

adanabridge_tr.jpg

南北に流れるジーハン川は庶民の憩いの場所。
石造りの人道橋越しに望むモスクは絵になっていましたね。

adanaboys_tr.jpg

ひとつ手前の橋から写真を撮っていたら現れた若い衆。
英語は話せませんでしたけど、
ジェスチャーで「オレたちの写真を撮ってくれよ!」
で、カメラを向けたら「あ、お姉さんも一緒に入って!」
ラブリーな連中でした。
それにしてもみんな顔が濃いね。

adanasheeps_tr.jpg

川沿いで出っくわした羊の群れ。
馬や牛もフツーに道路を歩いています。
いいですね、こういうの。

adanahotel02_tr.jpg

僕たちが投宿したのは雑居ビルの一角にある安ホテル。
1階に入り口があり、客室はその上のフロアーとなります。
僕たちの部屋はエレベーターなしの5階。

adanahotel01_tr.jpg

でも部屋はやたらと広かったです。
朝食も質素だけど僕らには十分でした。
チーズとオリーブ、そしてパンがとても美味しい。

adanasouq02_tr.jpg

近くのバザールでは生鮮3品がセクションごとにまとめられていました。
地中海が近いので魚介類が豊富です。
ほとんどの魚屋さんが飲食店を併設しており、
焼き魚のいい匂いが鼻をくすぐります。
取材中じゃなかったら間違いなく入ってみましたね。

adanasouq01_tr.jpg

精肉はどうかな?
と調べつつ、「すみません、写真を撮ってもいいですか?」
と声をかけたら、
「オレも一緒に撮ってくれよ!」
実はこの反応、先の魚売り場でもありました。

adanaservice_tr.jpg

ここで先日お話ししたレストランの『オマケ』をお見せしましょう。
どう思います? これ、ぜんぶ注文していないんですよ。
最後はデザートまで出てきちゃいました。降参!

adanarafmajune_tr.jpg

オマケの後にやってきたのが注文したラフマジュン。
アラブ風のピザともいえる料理です。
しかしこの量は・・・

adanakebab_tr.jpg

そしてこの街を訪れた目的の料理アダナケバブ。
ピリ辛でガーリックの効いたラムのひき肉ケバブです。
美味しかったですよ。どれも。
完食はさすがに諦めましたけど・・・
ちなみに以上でお代は約1,000円也。
ビジネスになるのかしらん?

adanarestaurant_tr.jpg

ここでも食べ終わって外から写真を撮ろうとすると、
「なんだなんだ、オレも撮ってくれよ!」
「え? なに? 写真? オレも入れて!」
となりまして。
とにかくトルコの人はラブリーなんですよ。
なんか皆さん、初めて会った気がしない。
初対面なのに「よぅ! 久しぶりじゃないか!」
ってな笑顔で外国人の僕たちに接してくれます。
嬉しいですね。

adanaairport_tr.jpg

さぁ、次はいよいよ12年ぶりのイスタンブールです。
街は変わったかな?

えーじ
posted by ととら at 08:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年02月01日

第17回取材旅行 その7


アッサラーム アライクム!(こんにちは!)

僕らは今、エジプト南部の遺跡群で知られる街、
ルクソールにいます。

ホテルの部屋の窓からは悠々と流れるナイル川が・・・
はぁ〜・・・ようやくここまで来ました。

今は7時50分。朝日に輝く西岸の風景を眺めていると、
ネクロポリスともいわれた死者の世界と現世の東岸側では、
街の雰囲気だけではなく、
時の流れ・・・いや、生きている時代まで違うような気がしてきます。

そうした意味で、エジプトは先日までいたトルコと、
気候も文化もまったく違うんですよ。
同じイスラム教圏ではあっても、
まず先の挨拶にのように言葉からして変わりますから。

こうした文化を跨ぐ旅をしていると、
移動直後に必要なのは気候適合よりむしろ文化適合です。

そんなわけで国境を越えた直後は体力だけではなく、
気力も萎えているのですが、
ハプニングはそうした僕らの事情を考慮してくれません。
時には、「早くベッドに入りたい」という、
生物学的に最低限の要求ですら受け入れてもらえないこともあるんですよ。

そう、一昨日、ルクソールに予定通り到着し、
チェックインしたホテルで僕たちを待っていたのが、
そんなオチでした。

ホテルは英語があまり通じませんでしたが、
1泊朝食付きで3,000円以下の安ホテルと考えれば、内容的には問題なし。
それじゃシャワーを浴びてさっさと寝よう!

というところで、シナリオの変更を余儀なくされてしまいました。

あ〜、うるさくて眠るどころではないんですよ。

ホテルは東西の両面が道路に挟まれ、
深夜でも暴走族仕様のバイクが爆音を上げて走り回り、
通りの反対側にあるローカル食堂からは、
スタッフたちの大声が絶え間なく響いてくるじゃないですか。

これには耳栓も効果なし。

そこで宿のスタッフに部屋を変えてもらおうとしましたが、
どちらの向きの部屋も、何らかの騒音がけたたましく、
結局、僕らが眠りに落ちたのは、騒音レストランが閉店した深夜3時過ぎ・・・

ルクソールでの活動は遺跡巡りを考えると、
朝6時前に起きなければなりませんから、
これでは体調を崩しかねません。

で翌日、
残りの宿泊をキャンセルして引っ越しとなったのでございます。
ま、宿は長旅のように直接見て決められませんので、
こうしたミスチョイスも仕方ないんですよ。

さて、軌道修正が終わった僕らは予定通り取材を続け、
今日は22時45分発の夜行寝台列車でカイロに向かいます。

次のベッドまでの旅はすんなり行くかな?

ん〜・・・そう願いたい。

えーじ
posted by ととら at 22:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記