2020年01月01日

A happy new year 2020

あけましておめでとうございます!

皆さんはどこで、どんな新年を迎えられましたでしょうか?
この年末年始は9連休の方が多く、
(いいですね〜!)
今ごろ地球の裏側にいらっしゃる方も少なくないでしょう。

僕たちは昨日、高崎市にあるともこの実家へ行き、
久し振りに日本でのんびりとした時間を過ごしました。

こんな時も料理担当のともこには申し訳なかったのですが、
僕はもう湘南新宿ラインに乗ったところから完全にオフモード。
2時間弱の道中はほとんど爆睡して記憶なし。
着いたら着いたで高崎名物、登利平の鳥めし弁当を食べるなりまた爆睡。
(これ、ともこと僕の大好物なのです。いつ食べても美味しい!)
こんな調子で『食べる → 寝る』をひたすら繰り返し、
おかげで元旦は朝から元気いっぱいでした。
いやぁ、ほんと疲れが取れましたよ。

今日は午前中から僕はひとりで少林山の達磨寺へ、
9周年記念までの一年間、
お店で頑張ってくれたダルマを奉納しに行って来ました。
(パントリーの棚にいた彼です)
好天に恵まれ、碓氷川沿いの土手を歩いていたら、
雪化粧の浅間山がきれいに見えていました。

riverbank2020.jpg

毎年恒例になったこの小さな儀式が終わると、
さぁて、今年はどんな旅をしようか? という気持ちになって来ます。

そこで思ったのが、『新しいことへのチャレンジ』。

いや、小さな事ならあらためて挑戦するまでもなく、
ととら亭での日々がこれに相当しますけど、
今年は独立した時に匹敵するくらい、
さらなる未知の世界へ飛び込んでみようか?
そんな1年になるような気がしています。

僕たちにとっては、経験という言葉が、
そのまま旅と言い換えられるのかもしれません。

そう、個人の生というのは短いものですからね。
やろうと思っていたことは、思うだけで終わらせず、
本当にやってみよう。

そんな青臭い考えで頭をいっぱいにしながら、
元旦の正午、僕はひとり土手の道を歩いていました。

えーじ
posted by ととら at 23:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年12月31日

in the end of 2019

旅の食堂ととら亭は、
2019年の営業をすべて終了いたしました。

東京で、日本で、世界で僕たちの旅を支えてくれた皆さま、
どうもありがとうございました。

来たる年が、すべての生きとし生けるものにとって、
よい1年でありますように。

ともこ & えーじ

greeting2019.jpg

Dear our brother and sister

We finished our all works of 2019.
Thank you so much for everyone who supported our journey in Tokyo,
Japan and the WORLD.
We hope all sentients beings will celebrate the New Year in happily.

LOVE

Tomoko and Eiji
posted by ととら at 00:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年12月30日

仕事納め2019

はぁ〜、今年もここまで来ました。

なんて感慨にふけるのも、これで10回目。
しかしながら思っていることは毎年おなじなんですよ。

取材旅行はまさしく旅そのものですけど、
ととら亭での1年間というのも、
別の意味で、長いひとつの旅に他なりません。

旅先でいろいろな街を訪れ、たくさんの人と会ったように、
ここでも実に多くのことがあり、さまざまな出会いがありました。

最後のディナー営業を前にした時の気持ちは、
長い旅からの帰途、
まもなく成田空港に着陸する時のそれに似ています。

高度を下げた機内から見える千葉の街並み。
ランディングギアが下ろされる音。
そして重い衝撃とともに感じる逆噴射のマイナスG。

ああ、帰って来たんだな。
今回もいい旅だった。

ここ、野方でも、
皆さんと一緒に素晴らしい旅ができました。
本当にありがとうございます。

それでは今年最後の暖簾を出しましょうか!

えーじ
posted by ととら at 15:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年12月29日

2019年を振り返り

今年の旅は、
例年にも増して充実したものとなりました。

と申しますのも、
トルコ、エジプト、レバノンは常に取材候補の上位にあったものの、
治安上の理由で見送り続けていた経緯があったのですよ。

モンゴルも会社員の頃から行きたいと思っていた国のひとつでしたが、
これはどうも乗り継ぎが予定とかみ合わず、
同様に長い間、すっと行けなかった場所でした。

それが今年は幸運にもいいタイミングで条件が揃い、
ようやく料理を調べに行くことができたのです。
そしてその結果は期待を大きく上回るものとなりました。

しかし、こうして取材旅行に出ていて、
ふと、

「いつまでこんな旅を続けていられるかしらん?」

と思うことがあります。

たとえば、
英語もほとんど通じないトルコの地方都市で、
ふたり揃って病院行きになった時や、
カイロのラムセス駅から安宿街まで、
あの恐ろしい道路事情の1キロ余りを、
バックパックを背負って歩いていた時など、

「これを10年後もできるかどうかは・・・ビミョーだな」

と僕は心の中で呟いていたのですよ。

ほんと、
今年はとにかく体のいろんなところが壊れました。

駆動系で言うと、
両膝は半月板損傷とガングリオン。
左手首と右ひじは関節炎(プラスこれもガングリオンかも?)。
腰は椎間板ヘルニアの爆弾付き。

加えて春は謎のめまいで2回、、
さらに風邪で4回もダウンしたというのは、
僕の人生で最高記録です。

やれやれ・・・

と年の瀬に溜息のひとつもついてみたくなりましたが、
おっと、そうはいかねぇんだな。

いつぞやお話しましたように、
どういうわけか、僕の周りには、
がんの治療や事故の重い後遺症、進行性の眼病で失明しつつあっても、
がんばっている人たちが沢山います。

彼、彼女たちに囲まれていると、
ポンコツおじさんも、なかなか弱音を吐かせてもらえないんですよ。

というわけで、今年のすったもんだを教訓に、
トレーニングメニューと生活習慣を見直し、
来年も新しい旅に挑戦したいと思います。

えーじ
posted by ととら at 15:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年12月27日

身近な謎を追いかけて

esca01.jpg

これ、
先日バレンシア出身のスペイン人のお客さまから頂いたのですけどね、
なんだか分かります?

esca02.jpg

お皿に盛るとこんな感じ。

え? なんか肉を煮た料理?
ま、それはそうなんですけど料理名は何だと思います?

実は皆さんがよく知っている料理なんですよ。
ほぼ和食に帰化したともいえるものですから。

ん? 見当もつかない?
そうですか、じゃ、答えは・・・

esca03.jpg

じゃ〜ん!
答えはエスカベッシュ(Escabeche)、つまり『南蛮漬け』です。

え? これのどこが『南蛮漬け』だって?
どう見たって魚じゃなくて肉だし、
玉ねぎの薄切りも乗ってないじゃないか?

その通り。

肉はウズラですし、一緒に入っていたのは、
ガーリック、ポワロー、ホールブラックペッパー、そして月桂樹の葉。

そしてお味の方は、
ほんのり酸味を感じる濃厚なスープに入った、
骨までほろほろに煮込まれた薄い塩味のウズラですからね。
甘味はありません。

でも、これは缶詰のラベルにもある通り、
エスカベッシュ(南蛮漬け)なんですよ。

以前、ギョーザ本の巻末でもちょろっと触れましたけど、
ポルトガル(南蛮)経由で日本に伝わった南蛮漬けは、
日本でローカライズされて僕らがいま知る形になりましたけど、
スペインでは魚に限らず、
チキンやポークなど肉のエスカベッシュもポピュラーなのですよ。

しかし、これがオリジナルではなかった。

肉じゃがや牛丼など、その国の言葉で意味がある場合は、
そこで生まれた可能性が高いのですが(例外もあります)、
ワイシャツやアイロンのように現地語で意味がない言葉は、
借用語と考えられ、当然、その語が指し示す対象も、
別の場所から伝播したと考えるのが自然です。

反対に、既存のモノを指し示すその国の言葉が、
別の外来語に置き換わるケースは滅多にない。
(ここでも常に例外の存在を忘れるべきではありませんが)

この言語の傾向をエスカベッシュに当てはめてみると、
なるほどEscabecheにはスペイン語としての意味がない。
これは分解しても同じことで、
Es + cabeche、Esca + beche、Escabe + cheなど、
さまざまな組み合わせで調べてみましたが、
いずれの音素にもスペイン語としての意味はありません。

そこで更に調べてみると、
出典は不明ですが、エスカベッシュは西暦700年から1300年の間、
イベリア半島がムーア人に占領されていた時代に、
彼らの料理、al-sikbaj(アッシクバジ)が伝わったとの情報がありました。

しかし、ではアラビア語でal-sikbajに意味があるかというと、
これまたない。

おいおい、それじゃこいつはいったいどこから来たのかと、
もう一丁しらべて分かったのが、
この言葉の語源はペルシャ語のシクバsikbaであり、
sikは酢、baは食べ物の意だそうな。
しばらく前に偶然ご来店されたイラン人の方に確認したところ、
確かに意味はそうなるとのこと。
そしてそのシクバなる料理は、蜂蜜やブドウの果汁、
デーツのシロップなどの甘味料と酢で何らかの肉を煮た料理だったそうな。

ここで僕が過去形で書いたのは訳がありまして、
これまた理由は不明なのですけど、
現在イランでシクバは食べられていないとのこと。

僕らはまだイランの地を踏んでいませんが、
確かにこれまで訪れたアラビア半島や北アフリカの国々でも、
al-sikbajやsikbaと呼ばれる料理を見聞きした記憶はありません。

しかし、この流れを裏付ける物証のひとつが、
今回お目にかけた、日本の南蛮漬けとは似ても似つかない、
ウズラのエスカベッシュなのですよ。
これは全体的に見て、よりsikbaに近いと思いませんか?

この謎を解く手がかりは、ムーア人のテリトリーである、
モロッコとアルジェリアの北部にある、と僕は考えています。

ま、こんな風にして好奇心を原動力に、
僕らは旅先を決めているのですよ。

あの辺はいついけるかなぁ・・・

えーじ
posted by ととら at 13:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年12月25日

国際認証を取得しました

今どきはIT企業のみならず、
われわれ飲食業も国際認証のひとつやふたつ取得することが、
企業イメージのアピールに繋がります。

そこでととら亭もHACCPの導入にとどまらず、
ISO9001を取得して・・・

という文脈ではございません。

あれは先日のディナータイムでのこと。
カウンターに座った白人カップルが、
ディスプレイの写真を眺めつつ、
英語で、

「ね、ここ分かる?」
「あ〜、そこは・・・分かった! ガムラスタンの裏通りだよ」

お、あたり〜! よく分かったね。

そう、カウンターとホールのハンガーラック上部には、
現在特集している国の写真がディスプレイされています。
いまはスウェーデン。
そこで、

「スウェーデンに行ったことはありますか?」

と訊けば、

「あ、僕はそこから来ました」

とな!

いやはや不思議なことに、
ととら亭では特集料理の国のお客さまが、
かなりの高い確率でご来店されるのですよ。
当然オーダーはフィスクソッパとショットブラール。

ならば食べ進んだところで恒例の『認証テスト』です。

「特集国の方がいらっしゃられたら、
 毎回訊いているのですけどね、
 うちで出しているスウェーデン料理をどう思います?
 率直な感想を聞かせて下さい」

彼は満面の笑みを浮かべ、

「いやぁ、
 ガムラスタンのどのレストランで出しているものより、
 ずっと美味しいですよ!」

これがととら流の国際認証。
今回も自信はありましたけど、
やっぱり本国の方のテストとなると緊張しますね。

ちなみにこのあと、ともこが登場し、日本語で、

「おいしかったですか?」

すると彼もくだけた日本語で、

「めっちゃうまかったっす!
 ボクも家でショットブラールを作るんですけど、
 肉はなにを使ってます?」

っておいおい、日本語しゃべれるんじゃん。
しかもかなり流暢に。

「え? そうかな?」
「旅行ですか?」
「いいえ、東京に住んでます」
「どのくらい?」
「13年・・・くらいかな?」

なぁ〜るほど。
そのあと日本語のメニューやチラシまで読みはじめたくらいですから、
ほんと大したものです。

彼女も彼以上に日本語が堪能だったので、
これでお互い国際認証パスとなりました。

えーじ
posted by ととら at 18:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年12月23日

10回目もフツーにやります

僕らが野方で迎える年末も10回目。

ととら亭は今年も、
クリスマスツリーなし、サンタクロースなし、
トナカイのコスプレなし、特別メニューもなしで、
いつも通り、フツーに旅の料理で営業します。

いいじゃないですか、
こんなレストランが1軒くらいあったって。

それから年末営業ですけどね、
これまた例年通り、
30日の仕事納めまでディナーは連日ブラック営業しています。

いいじゃないですか、
こんなレストランが1軒くらい・・・
い、いや、ちょっと待った!

最近、ただでさえポンコツ化が進行中のわがボディー。
こんなことをいつまでもやっていると、
マジでまた病院送りになっちまう。

というわけで、
業務のホワイト化を来期の業務目標に盛り込もうと思っています。

む〜・・・あと8日連続営業か!
さ、先は長い・・・

えーじ
posted by ととら at 01:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年12月21日

とりあえず、ではないお願い

「はい、ととら亭でございます」
「予約をお願いしたいのですが」
「ありがとうございます。
 それでは日にちとお時間、人数を教えて頂けますでしょうか?」
「明日の19時ごろ・・・とりあえず6名お願いします」

この時期、ととら亭に限らず、飲食店はいずれも繁忙期。
そしてまた、
先のようなお電話で困っている店が増える時期でもあります。

席数が40席以上ある店や、
座敷のように厳密な席数がない店であればともかく、
席数が20席もないような飲食店の場合、
予約で「とりあえず」という言葉を聞くと、

む〜・・・
っと眉間にしわが寄ってしまうのですよ。

というのも、
この「とりあえず」を放置した後で待っているのは、
たいてい・・・

「はい、ととら亭でございます」
「あの、今日のディナーで3名入れますか?」
「ああ、すみません。今夜はもう満席になっておりまして・・・」

暖簾を出せば、

「こんばんは! 2名入れますか?」
「ああ、xxxxさん! 
 すいません、今夜は満席になっておりまして」
「え〜! そうなんだ、残念!」

そして件のお客さまがご来店され、

「いらっしゃいませ、お待ちしておりました。
 6名さまでよろしいですよね?」
「え? 6名っていいましたっけ?
 すいません、2人になっちゃって」

が〜ん!

これ、昨今ネットでも話題になる、
無断キャンセル(ノーショー)ほどではないにしても、
お店側のダメージは小さくありません。

ご予約は人数が確定してから。
そして変更があった場合はすぐご連絡を。


この時期、多くの小さな飲食店が、
同じ思いでいる筈です。

一席の売り上げの積み重ねで給料を創り出している、
零細企業に愛の手を。

えーじ
posted by ととら at 17:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年12月19日

ようやくなんとか・・・

あいやぁ〜・・・

『僕の出番がないテーブル』
なんてタイトルのブログを書いた矢先、
こっちが出たくても出れなくなっておりました。

もうご来店のお客さまはご存知のとおりですが、
実は僕が火曜日の未明から風邪でダウンしまして、
この2日間、お店はともこのソロ営業だったんですよ。

しかしこれはあくまで裏技ですから、
少しでも早く復帰しようとしたものの、
頼みのカロナールはイマイチ効かず、
熱とのどの痛みとヘルニアまがいの腰の痛みで、
昨日の夜まではまったくのポンコツ状態でございました。

さいわいインフルエンザではなかったせいか、
今朝はようやく8割がた回復し、
ドナルドダックみたいだった声も人間らしく戻ってきたので、
明日のディナーから現場復帰します。

おっと、その前に、
これからリハビリがてら店の片付けに行って来ますね。

えーじ
posted by ととら at 22:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年12月16日

僕の出番がないテーブル

ある日のディナータイムで。
旧友らしい方々が、
久し振りに集まったテーブルがありました。

みなさん、それぞれの生活や仕事の中で、
求められる役割と責任を背負っている年齢です。

しかし、この日は、

「オレはあの時さぁ!」
「え〜! ちがうよ、あたしはねぇ!」

きっちりしたスーツ姿に似合わない、
そんな言葉遣いで交わされる会話から受けた印象は、
さながらハイティーンの青年たちのよう。

そしてその集いは

「今夜は会えてよかったよ」
「ああ、また会おうぜ」

こう締めくくられたのでした。

いやはや、こんなテーブルで僕の出番はありません。

でも、彼、彼女たちを見送りながら、
僕は心の中で彼らの言葉をひとつ書き換えたのですよ。

ん〜、正しくはね、

「君に、会えてよかった」

じゃない?

人生の中で、そういえる人との出会い。

それは、おカネやキャリアとは比べられない、
ひとつの宝物なんだよね。

あ、説明はいらないか。

えーじ
posted by ととら at 17:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記