2019年01月29日

第17回取材旅行 その6

早いですね。
日本を出発して9日間が経ちました。

なかなかすべてはお話できませんけど、
ここまでの旅でもたくさんの出会いがあり、
実に、そう、実にいろいろなことがありました。

カイセリのホテルの親切なスタッフたち。
(彼らに大変お世話になってしまったお話はまた後日・・・)
アダナで出会ったシリア難民の青年。
底抜けにラブリーな市場やローカル食堂の人たち。
そして今、朝焼けを見ながらテラスで朝食を食べていた時に、
話を交わしたマレーシアからの旅人の女性。

Hello and Goodbye ...

こうした旅は僕たちの原点ですが、
そこに立ち返ると、東京の日常ではスキップしてしまっている、
根源的な問いかけが、再びふらりと現れてきます。

幸せとは何か?

言い換えれば、
僕は何のために透明化した日常を繰り返しているのか?

Am I on the right pass?
Yeah?
Then, are we on the right pass?

さて、今日はこの旅の折り返し。
思い出のイスタンブール市内で取材を仕上げたら、
夕方のフライトでエジプトのルクソールへ向かいます。

ここからは僕たちにも未知の領域ですね。
まずは無事にホテルにたどり着けるかどうかだな。

ああ、安ホテルの窓から見える空が、だいぶ明るくなってきました。

トルコの緯度だと、この時期の日の出は8時15分ごろ。
こんな風に、表情を変えて行く空をゆっくり見ていられるのも、
今では旅の中だけになってしまったなぁ・・・

とても美しい。

この朝焼けのように、
今日がいい一日でありますように。

えーじ
posted by ととら at 14:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年01月27日

第17回取材旅行 その5


今はトルコ時間9時15分。
僕たちは11年ぶりのイスタンブールにいます。

天気は雨。気温は7度。
スィルケジの駅からすぐの場所にあるホテルの部屋からは、
ヨーロッパとアジアを隔てるボスボラス海峡が雨に煙って見えます。

というとロマンティックなホテルのようですが、
エレベーターなしの5階建てビルで、
(嬉しいことに僕らは無料エクササイズ付きの最上階!)
部屋の広さは僕らのアパートと変わらず、バスルームは電話ボックスサイズ。
ま、ここは観光地にもかかわらずカイセリやアダナよりも安い、
1泊朝食付きで約2,850円也(2人分)ですからね。
コスパで評価したらぜんぜんOKでしょう。
朝食も数日ぶりのまともなコーヒーが飲めましたし。

昨日は予定通りアダナのホテルをチェックアウトし、
市内に隣接するアダナ空港からイスタンブールへ。
お世話になったのはLCCのペガサス航空さん。
内容は・・・LCCですからね。

で、フライトタイム1時間5分で到着したのは、
皆さまご存知のアタテュルク国際空港ではなく、
新設されたアジア側にあるサビハ・ギョクチェン国際空港の方。
老朽化が進んだアタテュルク国際空港から移行が進められているようですが、
まだ鉄道も直結されておらず、フェリーターミナルのあるカドキョイまでは、
路線バス等で行くしかありません。

これがまたバスターミナルに表示がないので分かり難く、
どんどん制服を着ている人に訊きまくる、
Ask&Goでカドキョイ行きのバスに乗り込みました。
こういうローテクな進め方は、
『スマホ使い』にはちょっと難しいかもしれませんね。

そしてバスに揺られること1時間5分。
僕たちはようやく夕闇が降りかけたカドキョイの港に着いたのです。

いやぁ、懐かしかったですよ。
嬉しいことにフェリーはエミノニュに行く前に、
新市街側のカラキョイに寄ったので、
僕らは夕暮れのマルマラ海クルーズも楽しめました。
これ、ちょっと香港のスターフェリーに近い旅情がありますね。

今いるホテルはエミノニュの港から700メートルほどの、
スィルケジ駅の裏手にあります。
エジプシャンバザールから500メートルと言った方が分かりやすいかな?
飲食店が密集しているので取材場所には事欠きません。

昨夜はちょっと疲れていたので近くのロカンタ(大衆食堂)に行きました。
お目当てはムサカとイズミールキョフテ。

そう、ムサカと言えば昨春のギリシャ料理特集でご紹介しましたが、
実はあの料理、アラブ圏生まれなんですよ。
で、トルコバージョンはどうなっているのか取材することになっていたのです。

これはなるほど事前に調べていた通り、
出てきたのはギリシャバージョンとは似て似つかない、
ほとんどアラブ版麻婆ナスのような料理。
これをピラウ(シンプルなバターライス)に添えて、
カレーライスのように食べるか、エキメッキと一緒に頂きます。
ピリ辛でとろりと煮込まれたナスがとても美味しい。

さて、雨も止んだようです。
今日はここからほど近い、思い出のアヤソフィアやブルーモスクを巡り、
エジプシャンバザールを冷かしに行きましょうか。

えーじ
posted by ととら at 16:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年01月26日

第17回取材旅行 その4

想定内のハプニングを乗り越えつつ、
トルコ料理の取材は順調に進んでいます。

しかしながら、かつて来たことがある・・・とはいっても、
2007年の10月以来、ほぼ12年ぶりですから、
あれ? こんなんだったっけ?
となったことがいくつかあります。

その筆頭が料理の量。
以前、ギョレメやアヴァノスで食べた時は、
全体的に量が少なくて追加オーダーした記憶があるのですけどね。

ところが!
最初に訪れたカイセリではメイン2品のオーダーでさえ、
手こずるくらいのボリュームがあるじゃないですか!
もう少し詳しく言いますと、1皿の量が多いだけではなく、
『オマケ』がハンパじゃないんですよ。

言葉じゃ伝えにくいので近々写真でお見せしますが、
オーダーしたものが出てくる前に『スターター』と称して、
東京のインドカレー屋さんにある、
ナンをもう少し大きくしたくらいの焼き立てエキメッキに、
ジャジュク(ハーブ入りヨーグルト)、
バトゥルジャンエズメ(ナスのペースト)と
エズメサラタス(トマトと玉ねぎのみじん切りサラダ)の3点セットが現れるのです!

アダナでは若干メインの量が減ったものの、反対に『オマケ』がパワーアップし、
カイセリバージョンにミックスサラダ、ブルグル(ひきわり小麦のスパイシーサラダ)、
フムス(ひよこ豆のペースト)に、
カダイフ(バター風味の細めんを使ったデザート)まで加わったじゃないですか!

次々とテーブルを埋め尽くす『オマケ』の料理に絶句した僕に、
ホールのオジサンは、「アダナサービス!」と笑顔で一言。

「サービス」と言われちゃ断れませんが、
この量、一般的な日本人なら、
体育会系の男性でも完食するのは難しいでしょう。
で、当然この後に、
欧米圏サイズの注文した料理がやってくるのですから。

おかしな話ですが、ローカルはスープ1品をオーダーし、
先の『スターター』と合わせて食事としていました。
とすると料金はおよそ200円前後。
こんなんでビジネスになるのかしらん?

この名古屋モーニングもたじろぐ大盤振る舞いに、
ミネラルウォーターと食後のチャイを二人分注文して、
お代はなんと約1,000円也!(2人分)。

トルコと日本の収入格差は約2倍ですけど、
それを考慮したとしても安い。
もちろんこれから行くイスタンブールはだいぶ上がりますけどね。
旅人の間で知られているのは、トルコの物価が西高東低型であること。
そう、僕たちはこれまで旅したカイセリとアダナは中央部に位置しています。

さて、今日はいよいよそのイスタンブールへ、
LCC、バス、フェリーを乗り継いで移動です。
すんなりスィルケジにある宿まで行けますように。

えーじ
posted by ととら at 18:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年01月25日

第17回取材旅行 その3

今はトルコ時間14時2分。
僕たちはカイセリ中央の西7キロメートルほどの場所にある、
オトガル(バスターミナル)のカフェにいます。

ここに着いたのは12時ちょっと過ぎ。
アダナ行きのバスは結構混んでおり、最短で乗れる直行便は15時発でした。
「出発まで約2時間半・・・どうしようか?」
と困らないのがバス大国のいいところ。
ここが先にお話したカイセリ空港みたいな場所だったら、
この寒い中、居所にすら困ったでしょうが、
オトガルはメキシコのバスターミナル級の大きさがあり、
中にはレストランやカフェ、キオスクも充実しているのです。

市内で昼食を済ませていた僕らはチャイだけで2時間ねばり、
(一応、いいかい?と断りましたよ)
その間に取材ノートのまとめやブログ書き。
こうした時間の使い方はいかにも旅という感じがして好きですね。

ここからアダナまではミニバスで3時間。
夕方18時にはアダナのオトガルに着く予定です。
そこからはタクシーで宿まで移動。
何事もなければ19時にはチェックインできるかな?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

おはようございます。
今は日付が変わって1月25日(金)の8時18分。
アダナの宿で朝食を済ませ、部屋に帰ってきたところです。

え? 無事に着いたようだなって?

ま、無事と言えば無事なんですけどね。
またまた『想定内』レベルのサプライズのお話は、
時間を昨日の15時に巻き戻して始めましょう。

僕らを乗せた20人乗りのミニバスは、ほぼ満席の乗客を乗せて定刻に出発。
雪山に囲まれた標高1300メートル級の雪原を南へひた走り、
あと30分でアダナに着く、という17時半ごろ、異変が起こりました。

現在位置を確認するために、
GPSと連動しているマップアプリを立ち上げた僕は、
バスが交差点を『左折』した時に「あれ?」と思ったのです。

地中海の海岸線の手前まできたらアダナは少し東にある。
それなのにバスは西に向かって走っているではないですか。

「ともこ、何かおかしい。このバスはアダナと逆方向に進んでる」
「え? アダナ行きでしょ?」
「そのはずなんだけどさっきの交差点から180度逆に走り始めたんだ」

僕は隣の席の若い男性にダメもとの英語で話しかけてみました。

「すみません。このバスはアダナに行きますよね?」
「え? ああ、行きますよ。先にMersinに行ってから次がアダナです」

なんだって?
あ〜、あの野郎、一杯食わせやがったな!

「どうしたの?」
「チケットを買ったバス会社のやつにかつがれたみたいだ。
 このバスは直行便じゃない」
「うそ〜! アダナ直行だから3時間で着くって言ってたじゃん?」
「ああ、どうやら中南米で学んだバスターミナルの原則を忘れてたよ」

そう第3世界のバスターミナルの原則とは、
『うかつに相手を信用しない』

ターミナル内には大小入り乱れてのバス会社がひしめき合い、
各社が一人でも顧客を乗せようと必死に声を上げています。
そうした状況だと、ある程度のウソも許される・・・
こうした風潮なんですよね。
しかも出発してしまえば乗客にはクレームの入れようがない。
つまり乗せたもの勝ちなんです。

カーナビの計算では40キロメートル先のMersinまで行って引き返すと、
アダナ到着は今から1時間後です。

やれやれ、ひっかかったこっちの負けだ。
とりあえず座っていればそのうち着くからドライブを楽しむとするか。
僕は背筋を伸ばしてシートに座り直し、
MP3プレーヤーで音楽を聴き始めました。

やがてMersinから折り返し、ようやく正しい方角に戻ったと思いきや、
僕が異変に気付いた交差点でバスはまたしてもおかしな方向に・・・

「おいおい、勘弁してくれよ!」
「今度はどうしたの?」
「さっき右折しただろう?
 ってことは東じゃなくて今度は北に向かってるんだよ」
「え? よくわかんない」
「つまりだ、僕らはもと来たカイセリに向かってるのさ!」
「え〜っ!」

僕が運転席に行って問い質そうとしたとき、バスは急に減速しました。
そして中央分離帯の入れ目で左折のウインカーを出し、
Uターンしたのです。

なんだ? 何をしてるんだ?

バスがアダナまでの最短コースに戻ったことが分かりました。

む〜・・・わけが分からん。とりあえず良しとするか。
この分だと、オトガルに着くのは予定より1時間半遅れだな。
ま、今夜はチェックインして夕飯を食べるだけだからどうにかなるだろう。

と、ようやく安心していた僕らが、
アダナまであと25キロというところに差し掛かったところで、
バスは高速道路の路肩に突然止まってしまったのです。

え? と思う間もなく、
ドライバーがバスを降りて後方に走って行ってしまいました。
そこに回転灯を回したパトカーが走ってきて、
バスの前に止まったではないですか!

ちっ!

車内にいた乗客舌打ちしています。

はぁ〜、おいおい今度は何がおっぱじまるんだ?

まもなく後方に姿を消したドライバーが戻り、
パトカーに駆け寄って何か話しています。
するとパトカーは回転灯を消して行ってしまいました。
そしてくだんのドライバーは再び後方の闇の中に・・・

バスは異音もなく、エンジンがかかったままです。
止まる寸前にヨーイングなどパンクを知らせる動きもありませんでした。
ということはマシントラブルとは考えにくい。

「ねぇ、お腹が痛くなっちゃったんじゃないの?」

ん〜・・・ともこ説も一理ありそうです。

さすがに他の乗客も何があったんだとばかり、
顔を見合わせて話し始めています。
僕はさっきとは別の男性に話しかけてみました。

「なにが起こっているのか分かりますか?」

この車内では英語が殆ど通じません。
かといって僕のトルコ語はサバイバルレベルです。
幸い、話しかけた彼は片言の英語で答えてくれました。

「あいつは頭がおかしいんだよ!」

・・・って言われてもなぁ。

僕は相手を変えて助手席に座っている男性に話しかけました。

「大丈夫です。このバスはアダナに着きます」

あのね、いつ着くのかが知りたいんですよ。

「いまちょっとプロブレムです。車が来るのを待ってます」

はぁ? 別の車が来るって? なんでそんなものが必要なんだろう?
このバスは走行可能じゃないか。

「ねぇ、どうなってるの?」
「正直、まったくわからない。ただ危険はなさそうだ。
 とりあえず今は次の動きを待つしかないよ」

そして待つこと約20分。
突然、『動き』がありました。
なんとバスのドアが開くなり、見たこともない人たちが乗ってきたのです!
彼らがめいめい席に座るとバスがようやく走り始めました。

「ふ〜・・・わかったよ。
 高速道路と並走している道に、
 いま乗ってきた人たちを乗せた車が来るのを待ってたんだ」

アダナのオトガルに着いたのは20時15分。
予定を2時間以上遅れての到着です。

標高が低くカイセリより南に位置するアダナの夜は、
だいぶ暖かく感じられました。

よし、タクシーを捕まえて宿に急ごう。

さいわい僕に声をかけてきたタクシードライバーは、
ホテルの場所が分かったようで、
最短距離のイカサマなしで行ってくれました。
時間は21時。
トルコの飲食店のほとんどは20時前後で閉まってしまいます。

急ごう!

しかし始めて来た街で明るい方向に進みつつ飲食店を探しても、
開いているところが見当たりません。
こうしたときはあれこれ選ばず、最初に見つけたところに入るのが定石です。
足早に歩く僕たちの右側にまだ明かりの点いている屋台が見えました。

屋台か、まぁいい、あそこにしよう!

「まだ食べられますか?」
「ええもちろん」

ラッキー! 英語が通じる!

「アダナケバブが食べたいんですけど」
「うちのは最高ですよ!
 ここで食べますか? それとも持ち帰りますか?」

どうしようかと考えているときに雨粒が僕の額を打ちました。
はっと見上げればそう遠くない雲井に稲光が。

まずい、傘を宿に置いて来ちゃった。

「あ、持ち帰ります!」
「それじゃその店の中で待っていてください。
 夕方までは中で営業しているのですが夜だけ屋台なのです」

座って待つ僕らに彼は、

「すぐできますよ
 でもお待ちの間に当店自慢のチャイはいかがですか?」
「やぁ、ありがたい。それじゃふたつお願いします」

そして僕たちが美味しいチャイを飲み終わったころ、

「お待たせしました」
「ありがとうございます。お会計してください」
「44トルコリラ(約880円)です」
「あれ、チャイが入ってないんじゃないですか?」
「ああ、あれはサービスですよ」
「それでは申し訳ありません。
 ほんとうに美味しかったからちゃんと払いますよ」
「いやいや、
 こんな時間に外国からのお客さんに来てもらえて私たちも嬉しい。
 その気持ちです」

僕らが店の外に出るとほぼ頭上で雷鳴が轟き、
今にも空に蓄えられた水が滝のように落ちてきそうです。
お店のスタッフさんたちに挨拶した僕たちは、
宿に向かって走り始めました。

「そうだ、あと水を買わなくちゃ!」
「来るときに食料品店があったよね、あそこに寄ろう!」

大粒の雨が道路にシミを描き出しました。
あとホテルまで50メートル。

僕たちがエントランスに駆け込むやいなや、
ものすごい雷雨が街を包みました。

ふ〜・・・間一髪でセーフ。

なんか夕方から大変な4時間でしたけど、
最後はゆっくり、
宿の部屋で香ばしいアダナケバブにありつけた僕たちでした。
この料理のためにここまで来たのですからね。

さぁ、これから旧市街の市場を中心に取材の再開です。
今日は最後まで平穏な一日でありますように。

えーじ
posted by ととら at 16:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年01月24日

第17回取材旅行 その2


遠くアザーン(※)が聞こえてきました。
今は6時45分。
まだ外は真っ暗です。

僕たちが滞在しているカイセリは、
古くから中部アナトリアの商業都市として栄えたところですが、
観光的な要素はほとんどありません。

カッパドキアを訪れる旅行者は、
市の中心から4キロメートルほど北にあるカイセリ空港に降り立つと、
そこから直接、洞窟ホテルなどで知られるギョレメに行ってしまうので、
カイセリの旧市街を知る人は案外少ないかもしれません。
実際、この2日間でバックパッカーを見かけたのもたった一人だけでした。

しかしながら僕たちの目的は料理の取材ですから、
反対に観光客向けのアレンジがなされていないローカル食堂を巡るには、
最適な場所なのです。

なるほどお目当ての食堂を探すのは簡単でした。
まず宿で英語が話せるスタッフを探し、
僕たちの目的を伝えてお勧めのレストランは? と訊けばOK。

飲食店で英語はあまり通じませんが、メニューが置いてありますし、
何より入店した直後の「メルハバ!」の一言でどうにかなります。

と申しますのも、以前どこかでお話ししましたように、
トルコの人々は僕らのようなよそ者にも、とにかくフレンドリーなのですよ。
初対面の外国人にあんな笑顔を向けてくれる国は、
そうそうない気がします。
いつも初対面の気がしない。
僕がこの国を好きな理由の筆頭がこれなのです。

宿はよくある安ホテルです。
英語が話せるスタッフも一人だけ。
部屋は狭くそっけない作りですけど床暖房でぽかぽか。
僕たちには十分ですね。
ちなみに朝食が付いてダブルの部屋が二人で一晩約3000円。
どおりで宿泊客が外国人よりローカルが多いわけですね。

さて、お目当てのマントゥとパストラミの調査はほぼ終わり、
(詳しくは後でお話ししますね)
今日は昼からバスで次の取材地、中南部のアダナへ向かいます。

ここはさらに観光地ではありませんから、
バスの中でしっかりトルコ語を練習しなくては!

えーじ

※ アザーン
モスク(イスラム寺院)からムスリム(イスラム教徒)に祈りの時間を告げる声。
深遠な感じを受けるが祈りそのものではない。
「みなさ〜ん、お祈りの時間だよ〜」という意味。
posted by ととら at 14:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年01月22日

第17回取材旅行 その1

メルハバ(こんにちは)!

今はトルコ時間11時14分。
(日本との時差はマイナス6時間)
僕たちはアナトリア半島の中央の都市、カイセリにいます。

7時40分にイスタンブールを飛んだTK2010便が、
約1時間のフライトで高度を下げ始めた時、
僕の目に入ったのは、
「ああ、旭川空港に着陸ですね」な光景でした。

いや〜、寒いのは分かっていたのですが、
街は一面の雪景色じゃないですか!
しかもけっこう積もってる!

むわぁ〜・・・滑りそうだな。
スリップ対策はしてこなかったよ。

ともあれ、
僕らは無事に旧市街にある安ホテルにチェックインしました。
ふ〜・・・ウェルカムドリンクの熱いチャイが美味しかったです。

じゃ、お話を24時間巻き戻して・・・

昨日、予定通り野方を出発した僕たちは、
17時39分新宿発の成田エクスプレスに乗り、
車内でゆっくり『ととら弁当』の昼ご飯。
これ、ランチの残り物で作るんですけど美味しいんですよ。
満腹になってひと心地ついたら爆睡。

シーズンオフの月曜日とあってか成田空港はガラガラでした。
チェックインから保安検査、イミグレーションもさらっと抜けて、
僕たちは47番ボーディングゲートの前へ。

今回お世話になったのはターキッシュエアラインズさん。
ANAさんとエジプト航空さんとのコードシェアだったせいか、
空港内の空き具合に反して機内は9割くらいの搭乗率。
でも機材がエアバス330系で使い易い2−4−2のシートレイアウトでしたから、
窓際の2席を確保すると圧迫感はあまり感じられませんでしたね。
またエンターテインメントシステムが充実しているだけではなく、
機内食が美味しいので僕らのお気に入りなんですよ。
どの航空会社でも期待できない朝食ですら、
うまいチーズとパンが楽しめましたし。

成田からのフライトタイムは約12時間。
3年ぶりのイスタンブールアタテュルク国際空港は、
ほとんど変わっていませんでした。
今回は国内線に乗り換えなので、
イミグレーションを抜けたらそのままアライバルフロアに出て左に進み、
ホームレスの方たちが寝ている薄暗い通路を抜けて、
古い国内線ターミナルへ。

ここから雰囲気ががらっと変わります。

ん〜・・・こんなところだったっけなぁ?

いかんせん同じルートを使ったのはなんと2007年の10月以来、12年ぶり。
どうもこのへんの流れは覚えていません。

カイセリの空港もボーディングブリッジがなく、
歩いて空港の建屋に入ったことくらいしか記憶にない。

で、こじんまりしたバゲッジクレームの小さなターンテーブル前で、
バックパックが出てくるのを待っていると・・・

待っていると・・・

待っていると・・・

・・・って、おいおい、ターンテーブルが止まっちゃったじゃん!

お互い顔を見つめる、取り残された6人の乗客たち。

マジですか? 初日からバゲッジロストとは。

バゲッジクレームには窓口どころかトイレすらありません。
僕は入ってきたグランドスタッフに歩み寄り、

「あの〜・・僕らの荷物が出てこないんですけど」

すると彼は表情のない目で僕を見つめ、

「Follow me.(ついて来て下さい)」

と言ってまた酷寒の駐機場の方へ歩き出しました。

え? まさか飛行機のカーゴスペースまで取りに行くの?

と思ったら建屋に沿って進み、もうひとつのアライバルゲートへ。
入ってみれば止まったターンテーブルの上に、
哀れな6人の荷物が転がっているではないですか。

「あった! 良かったね!」
「なんで僕ら6人の荷物だけ別のバゲッジクレームにあるんだろ?
 ま、とりあえず良しとして、ATMを探そう」

そこでアライバルロビーに出てみれば・・・

「ほえ? ないじゃん」

というか、ATMはおろか、カフェやキオスク、両替屋もなく、
ただぽつねんとレンタカーの窓口があるだけ。
そこから出たら雪の積もった駐車場です。

「うへぇ〜、アジスアベバの悪夢を思い出したよ。
 軍資金がないんじゃバスも乗れないぜ」
「どうするの?」
「出発ロビーに行けば何かあるはずだ」

僕らは滑る路面に注意しながら歩道を歩き始めました。
道路の反対側にATMが2台見えます。
しかしカードが飲み込まれた時のことを考えて、
僕は戸外のATMは使わない主義なんですよ。

そして出発ロビーの前にある保安検査場の前でインスペクターに、

「この中にATMか両替屋はありますか?」
「ありません。外にあるだけです」

外ってあれのこと? マジですか? しょうがないね〜。

「え、あれを使うの?」
「選択肢がないんだよ。飲み込まれないことを祈ってやるしかないな」

そこで国際キャッシュカードを挿入すると、
ジジジジ・・・っという頼りないモーター音と共に、
僕のカードが機械の中に消えて行きました。

ちゃんと返してくれよ。

そしてPINを打ち、当面必要な金額を入力・・・

・・・どうだ?

トランザクションはOK。
で、カードは・・・お〜、ちゃんと出てきたぞ! いい子だ!
それからキャッシュも・・・よしよし!

「OK! 次はバスチケットを買わなくちゃ。車内では売ってないらしい」

ところが一般道路に出てもチケット売り場はおろかバス停も見当たりません。

何かとないない尽くしだね、ここは。

「うひ〜・・・寒いし足元も滑るからタクシーで宿に直行しよう」

さいわいタクシーはたくさん並んでいました。

「どこまでですかい? カッパドキア?」
「いや、カイセリ市内中央のメイダン公園の近くです」
「ならだいたい27トルコリラで行けますよ」

声をかけてきたドライバーは乗り場に貼ってある料金表を指さしてます。
27トルコリラ・・・ってことは大体500円くらいだな。

「OK、じゃお願いしますよ。ちなみにこのホテルは分かります?」

ドライバーは僕が渡したトルコ語で印刷してるホテルの予約確認書を一目見て、

「ああ、知ってますよ」

そうして僕たちは10時半ごろ、
旧市街の安ホテルにチェックインしたのでした。

天気は曇り。気温は0度。

さぁ、お腹が空きました。
予想通り、宿の周辺には美味しそうな飲食店がたくさんあります。
まずはトルコのギョーザ、マントゥと、
もうひとつカイセリ名物のパストラミを乗せたピデからだな。

それではお仕事を始めましょうか!

えーじ
posted by ととら at 18:50| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2019年01月21日

第17回取材旅行の準備 その5

今は15時45分。
お店のシャットダウンが終わってアパートに帰ってきました。
昨夜のうちにウェブチェックインとパッキングを済ませておいたので、
あとはシャワーを浴びたら出かけるだけです。

成田空港の天気は晴れ。
渡航先の政情、治安も落ち着いているようです。

どうやら予定通り出発できますね。

期待に混じるわずかな不安と疲労感。

思えばライダーとしてソロで国内を周っていた頃から、
バックパッカーとして二人で海外を巡る今でも、
旅の始まりはいつも変わりません。

そしてバイクで走り始めた時も、
バックパックを背負って歩き始める時も、
思うことは同じ。

Dive into the unknown future.

1時間先の未来で何が僕らを待っているのか?

それでは次はトルコのカイセリからお話しましょう。
行ってきます!

えーじ
posted by ととら at 15:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年01月19日

第17回取材旅行の準備 その4

現地の状況は祈るのみですが、
こちらでは粛々と準備を進めています。

料理の取材計画、宿や移動手段の確保の他に、
今回重点を置いているのはトルコ語。

と申しますのも、
トルコにおける取材地はイスタンブールを除いて観光地ではなく、
移動手段も公共のバスや鉄道が中心ですから、
英会話があまり期待できません。

となると例によって、
僕のサバイバル現地語で切り抜けるしかない・・・か。
トルコ語は発音が苦手なんですよね〜。

カイセリのオトガル(バスターミナル)で、
間違えずにアダナ行きのバスに乗れるかしらん?
いや、その前に街の中心部から周縁にあるオトガルまで、
ローカルバスで移動せにゃならん。
ここは不測の事態を考慮して早めに動いた方がいいな。

最近ではスマホの翻訳ソフトを使う方が増えてきているようですが、
オフラインで使えるものは殆どないんですよ。
僕は経費節約で滅多にフリーのWI-FI以外は繋ぎませんので。
ま、ある程度あたまに入れたら後は、
いつもの出たとこ勝負でやりますか。

次に行くエジプトはさいわい観光地が主体ですので、
英語で問題ないでしょう。
アラビア語は挨拶レベルのムード作り用。
真面目にやるとハードル高し。

とまぁ、よく海外旅行の壁は、
『英語が話せるかどうか?』という方が多いのですけど、
少なくとも僕の経験に照らすと、
英語が通じる範囲はかなり限られているんですよ。

だから英語がある程度話せても、
場所によってはチャイを一杯飲むだけで、
「・・・・?」になってしまいます。

はてさて本番はどうなることやら?
お楽しみは4日後に。

テクラール ギュルシュルズ!(またね!)
(・・・でいいのかな?)

えーじ
posted by ととら at 14:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年01月16日

第17回取材旅行の準備 その3

出発まであと5日。
体調さえ元に戻れば後は安心・・・

じゃないんですよ。

この時期になると目が離せないのは天気予報。
さいわい最初の関門となる成田は晴れの予報です、
去年なんて僕たちが飛んだ翌日が雪で空港閉鎖でしたからね。
まさに間一髪!

次が渡航先の天気。
最初に訪れるトルコのカイセリは、
今週、気温がマイナス13度まで下がる寒波に覆われていますが、
僕らが行く頃には最高気温6度、
最低気温がマイナス4度程度に落ち着きそうです。
アダナは曇り時々晴れで最高気温14度、最低気温8度、
イスタンブールは曇り時々雨で最高気温10度、最低気温7度。
いずれも冬の装備で過ごせそうです。

エジプトは言わずもがな、
アレキサンドリアを除いて雨の心配はありません。
気温も安定していて東京でいう5月中旬ごろの陽気でしょうか。
ここは初夏の装備で日焼けに注意すればOK。

頭痛のタネは治安です。

もちろん治安レベルが良くなったから行くことにしたのですが、
これまた天気同様に急変するんですよね。

案の定、昨年12月28日、エジプトのギザで爆弾テロがあり、
ベトナム人観光客3人を含む4人が死亡。
そのなんと翌朝にギザとシナイ半島の「テロリスト拠点」を警察が急襲し、
合計40人の「テロリスト」を殺害するするという事件が起こりました。

日本でならテロが発生した場合、警察による捜査、犯人の逮捕、
そして裁判、処罰と進みますが、エジプトを始めとする中東諸国はこの通り、
誰がやったのか? ではなく、
どの組織がやったのか? で警察が動き、
犯人の逮捕ではなく、即刻、組織に対して報復が行われます。
(しかも今回の場合、発生からほぼ12時間後に10倍返し!)

トルコでも暴れん坊大統領のエルドアンさんが、
シリアから米軍が撤収したらクルド人の軍事拠点に、
越境攻撃を仕掛けると宣言。
これは昨日、トランプ大統領との電話会談でお流れになった模様ですが、
いつ何が起こるか予断は許されない状態、
(今日イスタンブールのアメリカ大使館前でデモが行われているそうな)

というわけで、僕らはきな臭い場所には極力近付かず、
ちゃちゃっと取材して移動! のつもりですが、
どうなるかは最終的に行ってみなければ分からないんですよね。

ですからこの時点で言えることはただひとつ。

皆さん、仲良くして下さい。

これに尽きます。

えーじ
posted by ととら at 21:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年01月15日

トホホなお知らせ 最終回

いやはや、ご心配おかけしました。

今日の午前中、
回復に向かっていたものの念のために病院に行ったのですが、
レントゲン検査の結果も問題なく、
神経の炎症はほとんど治まっているとのこと。

ほっと一息です。

しかしながら、
適切な医療があまり期待できない地域への渡航を説明し、
痛み止めを始めとする薬一式をどっさり処方して頂きました。

まぁ、使わないに越したことはありませんけど、
ラクダに揺られて呪術医の小屋へ〜・・・
なんてのはごめんですからね。

それにしても困ったのは、直接的な原因が分からないことです。
遡ると先週の夕方、筋トレのあと軽くジョギングに行き、
帰った時はまったく問題なかったものの、
その後、アパートの部屋を掃除していたら、

ん〜・・・?
なんか右腰のあたりが重く感じるな・・・

そこからじわじわと悪化して翌朝は歩くのもままならない始末に。

いや、待てよ・・・
更にその前、木曜日と金曜日の朝、
寝ていたら同じく右腰に鈍痛を感じて目が醒めたんだった。

って、おいおい、寝ている間じゃ分からないよ!
夢遊病で夜中にストリートファイトでもやってるのかしらん?

思えば最近、このパターンが多いんですよ。
身に覚えがないのに起きたら体の何処かが痛い。
ある日は膝があいたたたた・・・
それが気が付けば治っており、
また別の朝目覚めると今度は手首があいたたたた・・・
これも知らないうちに治ってる。

こんなの病院で話ても相手にされませんよね?

困りました。

えーじ
posted by ととら at 15:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記