2018年04月07日

若 葉

「転勤になったんですよ」
「学校が決まりました」

こんな声が聞こえる3月下旬。
そして、

「先週引っ越してきました」

こんな声が聞こえる4月上旬。

この時期は別れと出逢いの季節ですね。

そして8年以上も同じ場所でお店をやっていると、

「帰って来ました!」

という声を聞くことが時折あります。

特に学生時代や社会人になったばかりの頃を野方で過ごした人は、
就職や転勤で引っ越しても、
またこの街に戻って来ることが多いようですね。

ここはひと通り生活必需品が揃い、
新宿に近いこともあってけっこう住みやすいからかな?

いや、それ以上に、彼、彼女たちを引き戻す何かが、
このレトロな街にはあるのかもしれません。

それは多分、おじさんやおばさんになっても、
心の片隅に残っている青春という特別な記憶なのでしょう。

花が散り、眩しい新緑が裸樹を包みはじめました。

春。

節くれだった古い樹にも若木と同じように、
瑞々しい若葉が生えてくるのですね。

えーじ
posted by ととら at 14:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年04月04日

ギリシャ料理特集が始まります!

今週の月、火は連休して旅のメニュー変えをやっていました。

取材ノートや写真を見ながらキャプションを書いていて、
いつも思うのが、

あ〜、もう一回行きたいなぁ・・・

と、

なんて面白いんだ!

のふたつ。

ほんと、バルカン半島縦断の旅で訪れた国々、
とりわけギリシャは興味深い国でした。

事前に取材対象の料理とその背景を調べて行きましたが、
とにかく掘り下げても掘り下げても底が見えない。

それどころか現地で食べ歩いて分かったのは、
どこのレストランでも見かける定番料理が、
複数の文化圏から変化しながら伝播して根付いたものであること。

この仕事をやっていて気付いたことのひとつは、
料理の伝播と変化には、
ある種、法則のようなものがあることなのですよ。

今回ご紹介する3種類の料理は、
ほぼ完全に帰化しているとはいえ、
先の法則を検証するのにとてもいい示準料理でした。

料理とは文化と歴史そのものなんですよね。
そして個々の点と点を結び付ける人間のダイナミックな行動を、
僕たちは『旅』と呼んでいるのです。

ギリシャ料理特集

えーじ
posted by ととら at 17:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年04月02日

日本人の知らない日本の姿

春といえば新しいことに挑戦する季節。
オジサンの僕にもそんな機会がやってまいりました。

先日、JAPAN NOW観光情報協会さんから、
観光立国セミナーにおける講演のオファーを頂きまして。

旅の食堂 → 旅行 → 観光という文脈から来た話なのかな?
と思って内容のご希望を伺えば、
「セミナーのタイトルにこだわらず自由に話して下さい」
とのご指示です。

自由に?
お店で喋っているような、すちゃらか調でいい・・・

わけないか。

そこで以前の講師の方々を調べてみれば、
各業界のお歴々が名を連ね、
すご〜く真面目な話をしているじゃないですか!
(当たり前ですけど)

どうしよう?

よ〜し、それじゃ・・・

ギョーザの話!

ダメだ。浮き過ぎ。料理がテーマじゃないし。

なら、飲食店で独立するには!

おいおい、起業家セミナーじゃないぜ。

ん〜・・・

セミナーのテーマである「観光立国」ということはインバウンド。
となれば、
外から旅行者を呼ぶために僕が役立てることとは?

日本に生まれて日本に住んでいる人には見えにくい、
この国の外に向けている姿を話す・・・というのはどうだろう?

たとえば一部の国の人々にとって、
日本がいかに入り難い国であるかとか、
海外旅行に必要なのは、
おカネとパスポートだけではないということなど、
観光産業に従事している人でも意外と知らないような事情をシェアするのは、
意味のあることなのではないか?

そこで考えてみました。

外国という鏡に映った日本

67の国と地域をさまよい、
バックパッカーならではの目線で見えた、
等身大の日本像をお話します。

日 時: 4月13日(金) 12:00〜14:00
場 所: 東京都千代田区麹町4-5
     海事センタービル2階 会議室

お申し込みはこちらから
 → JAPAN NOW観光情報協会

えーじ
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2018年03月31日

旅 + Tabi

ととら亭は旅の食堂。
世界を旅して出会った料理をアレンジしないで紹介しています。

こうした変な仕事をしていると、
新聞、ラジオ、テレビ、雑誌など、
さまざまなメディアの方々と縁を持たせて頂くことがありますが、
中でも異色なのがユーチューバー。
その取材方法もユニークです。

先日は僕らの友人でもある人気ユーチューバー、
シンイチさんとサトシさんのTabiEatsコンビが収録にやって来ました。

彼らとの仕事はこれが2回目。
(第1回目はこちら
 →【ととら亭】
   世界旅行が楽しめる、東京・中野の小さくも素敵なレストラン)

料理のオーダーの他には事前の打ち合わせはなく、
あたかも偶然入ってきたような自然な流れで始まるのですよ。

TE_20180304.jpg
(左:サトシさん 右:シンイチさん)

機材は小型のデジタルカメラとマイクのみ。
身軽が身上の彼ららしいスタイルですね。
でもTabiEatsの名が示す通り、
彼らも旅人ですから当然かもしれません。
しかしながらムービーのグレードはさすがプロの仕上がりです!

TE_20180303.jpg

撮影と出演は二人が交互に行ったり、
自撮りよろしく一緒に映ったりと変幻自在。
ほんと、面白いんですよ。
息の合った二人のやり取りを間近で見られるのも、
この仕事ならではの役得ですね。

TE_20180301.jpg

お互い同じスタイルの旅人ですし、
仕事のコンセプトも近い所為か、
カメラが回っていない時の話も楽しいんですよ。
撮影終了後は料理上手のサトシさんとともこが、
ととら亭のレシピのことで盛り上がっていました。

TE_20180302.jpg

今回のムービーのアップロードは来週あたりかな?
どんな仕上がりになっているか僕たちもすごく楽しみ。

乞うご期待!

えーじ
posted by ととら at 16:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年03月29日

小さなお花見

今年の東京地方は桜の当たり年ですね。
雨も降らず、風も吹かず、
満開の花がいい状態を保っています。

となればお花見!

と行きたいところですが、
悲しいかな毎年この時期は春のメニュー変えで
そんな時間がなかなか取れません。

しかし通勤の途中に横目で見るだけではもったいない。
そこで昨夜はちょっと遠回りして、
野方5丁目に散在する桜を見ながら帰りました。

一番近いのはふれあい広場にある一本。

ohanami2018.jpg

ここでしばし夜空を背景に浮かび上がる満開の桜花を見上げ、
そこから南に坂を下って妙正寺川へ。

暗いので写真は撮れませんでしたが、
中野区第4中学校脇の橋から見た川面に枝垂れる桜は、
なんとも言えない美しさがあります。

僕のお気に入りはもう一本。
某銀行の社宅の中庭に立っているよく手入れされた端正な桜。
どういうわけか、
この近辺では毎年この桜が一番最初に咲くのですよ。

ところが昨今の不況の影響か、
今ではこの社宅に住んでいる人は誰も居なくなってしまったようです。

売却されてしまうのかな?
そうしたら、あの桜はどうなるんだろう?

数年前も近所の幼稚園が閉園した際、
庭に立っていた立派な桜が切り倒されてしまいました。

こういうのは外野のセンチメンタリズムでしかないのでしょうけど、
やっぱりショックでしたね。

来年の春もまた花を咲かせた君に会えますように。

えーじ
posted by ととら at 15:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年03月25日

グリーンストライプのネクタイ

東京地方は桜が満開になりました。
毎年この季節になると、
卒業式帰りのご家族がランチタイムにいらっしゃいます。

先日も小学校を卒業した男の子が、
お母さん、おばあちゃんと一緒にやって来ました。
晴れ着の胸元で光っているのは、
プレーンノットで結ばれたグリーンストライプのネクタイ。
着ている服の所為か、
いつもより背筋を伸ばして座っているようです。

食事が終わって僕は話しかけてみました。

「いいネクタイだね?
 それはホックで留めているの?
 それとも結ぶタイプ?」

子どもだからな。
ホックかマジックテープで留めるタイプだろう。

「結ぶ方です」
「へぇ、自分で結んだのかい?」
「お父さんにやってもらいました」

なるほど。
どおりでいい形になっているわけだ。

「食後の飲み物はコーヒー、
 紅茶、オレンジジュースがあるけど、どれがいい?」

と訊けば年ごろからしてオレンジジュース・・・
なんだけど、男の子だからミルクティーかな?

と思いきや、

「・・・コーヒーを下さい」
「コーヒー? うちのはけっこう苦いよ。それでもいい?」

お母さんも彼を見て『飲めるの?』といった表情。
しかし彼は少し考えて・・・

「大丈夫です」

とはいえ僕はいつもより多めにミルクをサーブしました。
後で見ればやっぱりミルクピッチャーは空っぽ。
でもコーヒーは残さず飲み干しているじゃないですか。

がんばったね。

ネクタイを締めて、レストランでコーヒーを飲んで、
今日はちょっぴり大人の仲間入り。

ここから10年も経てば、
彼はブラックコーヒーを飲み、
慣れた手つきでネクタイを締めて仕事に行くのでしょう。

そしてまた10年が経ち、
彼は今日のことを思い出しながら、
卒業式に行く子供のネクタイを締めてあげているのかもしれません。

その柄はきっとグリーンストライプ。

じゃないかな?

幸せそうに家路につく家族を見送りながら、
僕はそんなことを考えていました。

えーじ
posted by ととら at 22:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年03月24日

気のせいであればいいけれど

飲食業界に入って8年が過ぎ、
ふと気になったことがあります。

それは食物アレルギー。

同じアレルギーでも前回お話した花粉症とは違い、
一歩間違えば人が死ぬ可能性もあるだけに、
僕らもこのケースの取扱いには慎重になっています。

そこで気付いたことなんですけどね。

こんなに食物アレルギーの人っていましたっけ?

特に少量でもアレルゲンを摂取すると、
アナフィラキシーショックを起こす可能性のある子供たち。
その数は僕らが同じ年頃だった時(概ね45年前)に比べて、
明らかに増えているような気がするのですよ。

きちんとした疫学的データを見て言うのではありませんが、
自分の過去を振り返っても、
「あの子はアレルギーだから同じ給食が食べられないんだね」
なんて友だちは同じクラスにいませんでしたし、
違う学年からも聞いた記憶がありません。

もちろん限られた個人的経験を拡大解釈するべきではありませんが、
尋ねた同世代のお客さまたちも首を傾げるばかり。

反対にこの仕事を始めてからは、
お客さまだけではなく同業者の中にもお子さんが
食物アレルギーを持っているという話はよく聞きます。

そこで続けて複数の学校関係者のお客さまに訊いてみれば、
クラス単位で食物アレルギーを持っている生徒さんがいるのは、
ごく普通だとのこと。

む〜・・・なんか不気味な感じがしませんか?

どこかで誰かがやっていればいいのですけれど、
そろそろ過去50年くらいのデータを遡って患者数や症状の推移を分析し、
その原因を調べ始めた方がいいのではないですかね?

「アレルギーがあるのですけど、
 この料理に小麦粉は入っていませんか?」

そんなご質問を頂く度に、
前回お話した過剰な杉の植林による弊害だけではなく、
それ以上に、より深刻に、
僕たちは何かとんでもないミスを犯しているのではないか?

そう思えてならないんですよ。

えーじ
posted by ととら at 17:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年03月21日

お尻からくしゃみの話

時代の最先端を走っている訳ではございませんが、
僕は30年以上前から花粉症です。

毎年この時期になると、
飲み薬、目薬、点鼻薬の3点セットでドーピング。
残念ながらオリンピックには出られない体となってしまいました。

しかし、ま、しょうがないですよ。
ビョーキですから。

そう、ビョーキなんだもの。

と思っていたのですけどね。
ある晩、行きつけの中華料理屋で。

「あら、えーじさんいらっしゃ・・しゃ・・ぶへっくしょん!
「おや、おばちゃん花粉症?」
「そなの。日本に来たらなっちゃった」
「つらそうだね」
「もう大変よ! でも中国帰ると治るね」
「へぇ〜、そうなんだ」
「それで戻って来るとまたなっちゃう。
 私の友だちもそう。みんなおんなじ」

・・・?

日本に来たら花粉症になり、
国外に出ると症状がなくなり。
国内に戻ると再発する・・・

ある地域に定着して発生する病気・・・
これって風土病ということになるんじゃないのか?

そしてその原因は細菌でもウイルスでも、
工場から垂れ流された化学物質でもない。

スギ花粉。

スギ花粉はもちろん Made in Nature.

しかしヒトがアレルギー反応を起こすほど
大量の花粉を放出する杉林も自然なものなのか?

いや、単一の植物だけで構成された原生林なんて聞いたことがない。
自然ってのはそもそも多様なものだし。
で、もとを辿ればやっぱりほとんど国有林!

ってことはですね、
スギ花粉症というのは所謂インフルエンザや結核のような、
自然由来のビョーキではなく、
純粋に人工的な風土病。
つまり人災としての一種の公害病ってことになりませんか?

いや、僕はここでアメリカチックに、
国に対して集団訴訟を起こそう!
過去に支払った治療費を取り戻そう!
とアジっているのではありません。

素朴に言うとですね。

ビョーキなのは僕たちではなく、
人間がいじくりまわして狂った環境の方だってことなんですよ。

だから点眼・点鼻・飲み薬の3点セットで薬漬けにしたり、
減感作療法で抗体反応を鈍感にしたりするのは、
全米ライフル協会が乱射事件を防止するには、
最新の兵器で重武装した警備員を配備することだとか、
トランプ大統領が教員に銃を携帯させようとしているのと同じ、
狂気の沙汰だってことになりはしませんか?

アメリカでは学生たちが銃規制に立ち上がり始めました。
頭のいい大人たちより、
まだまだ世間知らずの学生たちの方がことの本質を理解している。

という訳で、
そろそろ僕たちも頭のいいバカッタレを卒業して、
シンプルな賢者になる時が来ているのではないか?

そうは思いません?

ぶはっくしょいっ!

えーじ
posted by ととら at 14:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年03月18日

こだわりは人それぞれ

うちの夫婦は一緒になってかれこれ20年以上になりますが、
それでも相手の『こだわり』が、
すべて理解できている訳ではありません。

先日、仕事が終わってアパートに帰った時・・・

「あ〜、疲れたね」
「明日も忙しいから早く寝ようよ」
「ともこ、先にシャワーを浴びちゃって」
「は〜い」

間もなく浴室の方から・・・

「うひ、うひゃひゃひゃひゃ〜!」

・・・?

「何してるの?」
「うきっ!」
「はぁ?」
「た・い・じゅ・う!」
「がどしたの?」
「減ってる!」
「どれくらい?」
「400グラム」
「・・・? いつから?」
「今朝」
「今朝!?」

またある日は・・・

「あ”〜っ!」

・・・?

「何? どうしたの?」
「増えちゃってる〜!」
「何が?」
「体重〜っ!」
「どれくらい?」
「600グラムも!」
「いつから?」
「今朝」
「今朝!?」

「あのさ、
 いったいどれくらいのスパンで体重を測ってるの?」
「毎日よ」
「毎日!?」
「それも朝晩の2回」

・・・?

「それで変化があるの?」
「当り前よ! えーじは気にならないの?」
「うん」
「どうして?」

・・・って訊かれてもね。

こんな『こだわり』もあるのでございます。

えーじ
posted by ととら at 23:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2018年03月16日

1ベルが鳴る前に

小さいながらも夢を追いかけて作ったととら亭。
独立に向けた紆余曲折の日々は今でも鮮明に覚えています。

あれから8年が過ぎてもまだそんな思いと共にあるせいか、
同じく夢を追い続けている人を見ると、
つい力が入ってしまうんですよね。

ダンサー
バンドマン
舞踏家
小説家
漫画家
イラストレーター
役者
歌手

不安定な生活の中でも瞳の輝きを失わない、
彼、彼女たちの話を聞くのが僕は大好きです。

先日、女優の小林紅葵(クレア)さんから公演の話を聞きました。
彼女にとって初めての主役。
しかもこれまた初めての男役とは!

ん〜・・・チャレンジャーですね。

芝居もまた野心的なアプローチなんですよ。
一般的に朗読劇は1〜3名で演じられることが多いのですが、
なんとキャスト10名以上が25役を演じるとは!
それが2ユニットあるんですよ!

いったいどんな舞台になるんだろう?
バーチャル不感症でお悩みの方に効果があるかもしれません。

朗読劇『獄窓 〜宛名なき手紙〜』

えーじ

※1ベル
芝居の公演等で通常開演の5分前に鳴らすベルのこと。
開演直前に鳴るベルは『2ベル』もしくは『本ベル』と言います。
posted by ととら at 11:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記