2023年06月13日

第20回取材旅行 その2

一夜明けて、パダンにおける最初のミッションは・・・

もちろんパダン料理!

なんですけど、その前にやらなければならないことが。
それはマラッカへのフェリーが出ている、
ドゥマイまでの移動手段を確保!

これがどうもハードルが高い。
出発前にネットで調べた限り、はっきりしたことが分かりません。
それというのも、
いろいろな路線が発着しているバスターミナルなる場所がパダンにはなく、
散在するバス会社の営業所が個々のターミナルを兼ねているのですよ。
でもって各社とも外国人の乗客がいないのか、
ウェブサイトなんて気の利いたものは持ってない。

そこでまず、ホテルのフロントで英語が話せる、
たぶん唯一のスタッフである女性に、

「ドゥマイ行きのバスが出ているバスステーションを教えてください」

彼女がしばし思案したのち、僕に見せたスマホの画面には、
ひとつの会社の住所と電話番号が。

「ありがとう。ではそこまで行きますからタクシーを呼んでくれます?」

ほどなくやってきたのはタクシーではなく、普通の乗用車。
UBERみたいなものですね。
そして10分も走らないうちに僕らが着いたのは、
事前に僕も調べた記憶のあるバス会社の営業所でした。

ドライバー君には待っていてもらってさっそくオフィスへ。

「こんにちは、どなたか英語を話す方はいらっしゃいますか?」
「あ、少しなら私が話せます」
「良かった! 実は・・・」

と要件を伝えれば、

「あいにく当社にはドゥマイ行きのバスはありません」
「え!そうなんですか? 困ったな。
 どこから出ているか心当たりはありませんか?」
「ここみたいな大型バスではなくミニバンだと思いますが、
 会社は知りません」

そ〜ら、来た来た。

僕らはタクシーに戻り、

ん〜・・・いきなりプランBなんだけど、
彼もインドネシア語しか通じないんだよな。

僕はうろ覚えのフレーズで事情を伝えましたが、

分かったかな?

彼はしばしスマホをいじってから電話で誰かと話し始め、
おもむろに車を発車させました。
5分も走らないうちに着いたのは、バス会社ではなく雑貨屋です。

ん? やっぱり伝わっていなかったか・・・

と思いきや、
その店の脇を見ると、宝くじ売り場程度の大きさの小屋があり、
そこのドアに書いてある文字はなんと「Padang -> Dumai」。
中にいたのはおじいさんが一人だけです。

ここでバスチケットがゲットできるのかしらん?

オラン ドゥア
(僕らは二人)
サヤ プルギ ク ドゥマイ ベトゥ
(明日、ドゥマイに行きたい)
ブラパ?
(幾らですか?)

僕のサバイバルインドネシア語ではここまでが限界です。
しかしこうした旅で求められるのは、
正しい語学力ではなく柔軟な発想。
学校のテストじゃありませんからね。

日にちの確認はカレンダーを指さし、
料金はスマホのカレンシー計算機を使い、
発車時刻と到着時刻の確認は壁の時計を指さしてバグース!(Good!)

とまぁ、こんな具合に駒を進めた僕らでした。

そう、こうやって取材地を巡り、帰国ポイントのバンコクを目指すのが、
この旅のスタイルなんですよ。

to be continued...

えーじ
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2023年06月12日

第20回取材旅行 その1

スラマッマラン!(こんばんは!)

電車を2本、飛行機を3本、
そしてタクシーを乗り継いで足かけ26時間、
僕らはスマトラ島中西部の街、パダンに着きました。

もわっとした南国の風、混沌とした臭いに包まれて、
飛行機を出るなり、「来たぜ〜」って感じ。

出発前に見てもらった占いによれば、
大きなトラブルはないとのことでしたが、
取りあえず初日はジャカルタからパダンへのフライトが1時間遅れ、
ミナンガバウ国際空港のATMでキャッシュカードが飲み込まれたくらいで、
確かにビッグプロブレムは起こりませんでした。

あ、キャッシュカードはわざとエラーになるよう操作したら、
吐き出してきたので大丈夫。

羽田からバンコクまでのフライトは半分くらいが日本人だったかな?
でも、バンコクからジャカルタは10人もおらず、
ジャカルタからパダンまでは日本人はおろか、
外国人すらほんの数人しかいませんでした。

それもそのはず、パダンは観光地ではありませんからね。
そうなると英語もバリ島のようにはいきません。
空港とホテルはかろうじて通じましたが、
それ以外はミネラルウォーター1本買うにも、
「なんちゃってインドネシア語」で話します。

で、ホテルはいかにも東南アジアの安宿風。
いやがうえにも旅の気分が盛り上がってきました。
(ダブルで約3,000円だから、いい方なんですけどね。
かなりボロイです)

ホテルに着いたのは現地時間19時50分。
(日本との時差はマイナス2時間だから日本時間21時50分)
さっそくインド洋に面した通り沿いの、
ローカルシーフードレストランに行ってきました。
この雰囲気がまた東南アジアの地方都市って感じで最高!
エアコンなんてありませんからね。
こうして地元の人たちを観察しているだけで、
文化の多様性をひしひしと感じることができるんですよ。

さて、エコノミークラスの旅で程よく草臥れましたから、
今夜はシャワーを浴びて爆睡と行きましょう。
明日はまた次のミッションが待っていますからね。
それではおやすみなさい。

to be continued...

えーじ
posted by ととら at 23:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2023年06月11日

第20回取材旅行の準備 その4

旅行前は何かとバタバタするのがお約束ですが、
今回はパタパタ程度で終わり、
比較的余裕を持っての出発となりました。

というか、出来ないことは出来ないと割り切り、
帰国してからやればいい!
と開き直っただけなんですけどね。

さて、ぼちぼち京成線で羽田空港に向かいます。
フライトは日付が変わって00:20テイクオフ。
まずはタイ国際航空でバンコクへ。
そこでトランジットしてジャカルタでインドネシア入国。

次はスマトラ島のパダンからお話ししますね。
それでは行ってきます!

えーじ
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2023年06月10日

その一言のために

旅の・・・食堂?

分かり難さでは野方時代から定評のあるととら亭。
それでも月日が流れるうちに、

へぇ〜、現役の旅人がやっている店なんだ。

と知られるようになりました。

それがここ柴又でも間もなく1年。
取材旅行に出る前に、
「いってらっしゃい」と言ってくれる方々が現れ始めました。

嬉しいですね。

野方時代からの人たち。
柴又で出会った人たち。

そうした方々の声に支えられながら、
僕らは旅をしている気がします。

明日の夜から、
僕たちはまた遠い国まで行きますが、
心の中にはいつもそれぞれの方から頂いた、
「いってらっしゃい」の声があります。

そして「ただいま」と一言いうために、
僕らは帰って来るのですよ。

えーじ
posted by ととら at 09:44| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2023年06月07日

次の旅の運勢は

昨日の定休日。
久しぶりに新宿駅の東口で献血に行ってきました。
そこで採血が終わり、お茶を飲みながら休んでいると、

「ちょっとお話してもいいでしょうか?」

現れたのは受付にいた女性です。

「ええ」
「あの、今日はイベントをやっておりまして、
 もしお時間がありましたら、ぜひ」
 
・・・? イベント?

彼女の視線を追うと、隅のブースに「占い」の看板が。
なんでも無料で見てくれるそうな。
実は僕、占いって初めてだったのですよ。
そこでこれも何かの縁と思い、

「それじゃ、お願いしようかな?」

占い師は40歳代中ごろの落ち着いた女性。
まずは手相を見ながら、僕の性格や経歴を語り始めました。
それが驚いたことに、
「ゼロから作ることは得意で、変化に乏しい維持が苦手」とか、
「決断力に優れ、協調性に欠ける」、
「本人の意思とは関わりなく、リーダーを任される」など、
初対面とは思えないレベルで言い当てたではないですか。

へぇ〜、大したもんだな。

そこで、これから行く旅のアドバイスをお願いしてみました。
彼女が次に取り出したのはタロットカードです。

手慣れたカードさばきで素早くシャッフルし、
最初に提示されたカードは・・・

Death and Rebirth(死と再生)!

おいおい、いきなりDeathですか?

「いや、悪いカードじゃありませんよ」

そしてその隣にはHremit(隠者)。
いろいろ並べて曰く、

「予定変更はありますが、大きなトラブルはなく、
 奥さまと力を合わせて進めば、いい旅になるでしょう」

なるほど。
それではいつも通りに旅すればいいのね。

5日後に出発するインドネシア、マレーシア、タイを巡る旅。
取りあえず、幸先のいい知らせでスタート・・・

かな?

えーじ

P.S.
いま全型で血液が不足しているそうで。
皆さんもできたら献血にご協力を!
献血ルームのまったりした雰囲気も気分転換にいいですよ。
posted by ととら at 09:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2023年06月03日

理屈より直感

昨日。正午の葛飾区の天気予報では、
夕方から風は強まるものの、雨は小降りになるとのことでした。
しかし、時計が17時を周るころには土砂降りとなり、
傘がほとんど用をなさない状態に。

あ〜こりゃ、やっぱり誰も来ないな。

と、アーリークローズを前提に暖簾を出しましたが、
心のどこかに引っかかるものが。

すると19時少し前、常連さんを伴った3名のお客さまが、
強風と豪雨のなか、ご来店されたではありませんか。

いやはや、やっぱり開けて正解でした。

嵐の晩にやっとこさ着いたレストランが臨時休業だったら、
ほんと、がっかりしてしまいますからね。

だから状況とプロファイリングの結果が「誰も来ない」でも、
直感は「いや、もしかしたら」と囁いていたのかな?

やっぱり最後は理屈より直感なんですね。

えーじ
posted by ととら at 09:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2023年06月02日

商売は心理戦

犯罪捜査で使われるプロファイリング。
実はこれ、FBI捜査官の専売特許ではなく、
僕らお天気商売従事者なら日々やっていることなんですよ。

たとえば今日のように台風が接近している日。
僕らの選択肢は3つあります。

1.通常通り営業する。
2.時短で営業する。
3.休業する。

はてさて、どれを選択するべきか?

営業すれば少なからず売り上げが入る可能性が生まれますけど、
集客しなかった場合は水光熱費だけではなく、
準備したモノと時間が無駄になるかもしれません。

かといって、
休業してしまえば損失リスクこそゼロになりますが、
売り上げが入る可能性もゼロになってしまいます。

そこでお客さまの心理を読むのですよ。

今どき、ほとんどのお客さまは昨夜から今朝にかけて、
天気予報をこまめにチェックしているでしょう。
くわえて主だったニュースがないため、
メディアはこぞって、
「災害級の大雨」とか「災害の危機迫る」という調子で、
危機感を盛り上げてくれています。

そして東京の台風のピークは明日の早朝。
ということは、ここから深夜にかけて、
時間が経つほど天候は荒れてくる。
たぶん、交通機関の混乱を想定し、
早期退社を促す企業も少なくないでしょう。

となると、多くの人のたどり着く結論は、
「早くうちに帰ろう!」

ですよね?

というわけで、僕らの結論もまた「臨時休業する」にするべきか?

と二人して思案したのですが、
もし「帰宅しても食べるものがないし」というお客さまが、
「ととら亭に寄ってさくっと食事をしてから帰ろう」と思い、
せっかく雨の中をやって来たのに閉まっていたら・・・

そう考えて「う〜ん・・・」となってしまいました。

もちろんこの場合、そんな人が5人も10人もいるとは考えられません。
しかし、人数の問題ではなく、
一人でもいるかいないかという気持ちの問題なんですよ。

雨の中で張り紙をみて佇む人。
それを知らず、安全な家の中でくつろいでいる僕ら。
じゃあねぇ・・・

で、最終判断は「時短営業」となりました。
通常通り18時に開けて、どなたもいらっしゃらなければ、
20時にアーリークローズします。

どなたさまもお気を付けて。

えーじ
posted by ととら at 12:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2023年05月31日

独立ノススメ その3

「飲食店をやろうと思ってるんですけど・・・」

今回はその3ですが、話を先に進めるため、
その1に巻き戻してから始めましょう。

実はこのご質問に僕は多くを語りません。

いや、成功者じゃないからではなくてですね、
この時点でのお話にはあまり意味がないからなんですよ。

と申しますのも質問されている方は、
何が分からないのかが分からなくて質問されているから。
そう、あまりに範囲が広く、
また、自分が今いる位置も漠然としているので、
「具体的に何が知りたいですか?」と逆に問えば、
「ん〜・・・」となってしまう。

そこでシンプルにお勧めするのが、

「自分のやりたい店に最も近い店で、
 最低でも1年くらい働いてみましょう!」

強いモチベーションと憧れを持って飛び込めば、
1年も経つと僕に聞くこともなくなるはずです。
経験こそが最高の教師ですからね。

誰かに聞いて返ってきた言葉はただの情報であり、
そんなものをいくら積み重ねたところで、
あんまり役には立ちません。(マジで)

逆に言うとですね、
経験のない業種で独立するのは、
破産へのショートカットなんですよ。
ほんと、高い授業料を払うことになります。
(未経験オーナーさん募集中!
なんて会社のフランチャイズはかなりリスキーですからね)

反対に自分のやりたい店に最も近い店で働けば、
経験だけではなく、少なからず給料だってもらえる。

確かに、ここでみな例外なく高い壁にぶつかるでしょう。
カウンターの内側は厳しい世界ですから。
でもね、仕事も人間と同じように、
すべてが良いことずくめのケースなんてありません。
好きなところもあれば嫌いなところだってある。
それが真実の姿であり、そのすべてを受け入れて、
ようやく憧れがリアルな現実になるんじゃありません?

ちょっとキザに言うと、それは愛とでも言い換えられるかな?
なぜなら好きじゃなきゃ出来ない仕事を、
続けて行けるようになりますからね。

憧れのお店を自分でもやってみたい!

その熱い思いを胸に、1年間、夢に最も近い店で働けば、
そこにはもう、何を聞いていいか分からず、
不安にかられた今のあなたはもういないでしょう。

そして、ととら亭で僕に質問する必要もまた、
なくなっていると思います。

to be continued...

えーじ
posted by ととら at 01:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2023年05月28日

独立ノススメ その2

独立で一番大切なのはプラスの強いモチベーション、
次に大切なのは・・・

「憧れ」です。

たとえば飲食店で独立を考えている方は、
どこかにお気に入りの店があり、
「いいなぁ・・ステキだなぁ・・」と思っているはずです。
でなければ、その業種で独立したいなんて考えませんからね。

しかし、ここでご注意を。

あなたの憧れを生んだ視点は、
お客さま側からの一方的なものではないでしょうか?
もしそうであれば、気を付けなければならないことがあります。
それは、同じお店にいても、
見えている世界が両者でまったく違うという厳しい現実。

それを説明するために、とりわけ「やってみたい!」、
という声の多かった居酒屋を例にとりますと、

お客さま → 座っている :スタッフ → 立っている
お客さま → 酔っている :スタッフ → 素面
お客さま → 食べている :スタッフ → 作っている
お客さま → 話している :スタッフ → 聞いている

こうした違いが厳然とあるわけです。

いかがです?
もしあなたが居酒屋好きで、いつかは自分でやってみたい!
と思っていらっしゃるのであれば、
これまで座って、飲んで、食べて、話をする立場から、
立って、素面で、料理を作りながら、
お客さまの話を聞く側になるのですよ。
それでも「いいなぁ・・ステキだなぁ・・」と思えます?

実のところ、やってみて「こんなはずじゃなかった!」
となるケースが多いのも飲食業界なのですよ。
とにかくカウンターの外と内でのギャップが大きい。

しかしながら憧れがなければ、そもそも独立する意味もありません。
そこで憧れを保ちつつ、現実と向き合うために欠かせないのが・・・

to be continued...

えーじ
posted by ととら at 09:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2023年05月25日

この夏に向けて

遅くなりましたが、
6月と7月の営業スケジュールをアップしました。

柴又に移転して間もなく丸一年が経ちます。
そこで僕らもいよいよ目指していた目標を実行することにしました。

まずは6月12日(月)からの取材旅行。
これも独立して20回目を数えますけど、
内容としてはととら亭で初のもの。
いや、原点回帰と申しましょうか。
往復の航空券と初日の宿を予約した以外はフリーで旅をします。
もちろん取材ルートと対象料理は決めていますが、
移動と宿泊は出たとこ勝負で進めるのです。
これが僕らの本来のスタイルなんですよ。

次が帰国して迎える7月20日(木)の第1回柴又移転記念日。
早いですね〜。
もうこの街で1年になるのか。
そこでそれを祝う特別料理は、
モロッコのお祝い料理、パスティラに決めました。
パイ生地でスパイシーな具材を包み、
サクッと焼き上げた料理は現地の婚礼の席などで出されるもの。
期間は7月20日(木)から8月3日(木)まで。

そしてその渦中で迎える7月25日(火)の葛飾納涼花火大会では、
ととら亭初の店頭売店を行います!
つまりは屋台営業。
これ、野方時代からずっとやりたいと思っていたのですけどね。
なかなかその機会がなくて。
出し物の候補は幾つかありますが、
今度の取材旅行で周るのはまさしく屋台料理が本場の地域ですから、
もう少し検討して決めたいと思っています。

そうそう、旅の特集も、
お店を再起動する7月7日(金)から変わります。
ご好評を頂いている南米料理は6月10日(土)で終わり、
次は5年ぶりのモザンビーク料理特集をお届けしましょう。
暑い時期には熱い国の料理がおいしいですからね。
合わせるビールはモロッコ、
ワインは宗主国でもあったポルトガルから、
ヴィーニョヴェルデで決まりかな。

ん〜、初めてのことに挑戦していると、今さらながらに思います。

人生は冒険だ!

えーじ
posted by ととら at 15:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記